花掌櫃(かしょうき)の謎の死が、新たな波乱の幕開けとなる。季英英(ジー・インイン)は、宿敵・牛五娘(ニウ・ウーニャン)の非情な罠にはまり、染色のための重要な材料をすべて買い占められてしまう。さらに、納品を約束していた取引先からは返金を求められ、季家は創業以来の危機に立たされる。そんな中、楊静瀾(ヤン・ジンラン)は表向きは厳しく季家を監視するが、その裏では彼女たちを守るために動いていた。一方、婚約者の趙修縁(ジャオ・シウユエン)は罪悪感に苛まれ、季英英との間に深い溝が生まれていく。果たして季英英は、この絶体絶命の状況を乗り越えることができるのか。

「蜀紅錦~紡がれる夢~」あらすじネタバレ9話

今回の『蜀紅錦』第9話、マジで息つく暇もなかったぜ。季英英(ジー・インイン)の底力と、楊静瀾(ヤン・ジンラン)の頭のキレっぷりには、正直しびれたね。

絶体絶命の季家、逆転の一手は

物語は、楊静瀾(ヤン・ジンラン)が錦官府に戻るところから始まる。そこで彼が見たのは、花掌櫃(かしょうき)の死体だった。死因は蛇毒。楊静瀾はすぐにこれがただの事故じゃない、巧妙に仕組まれた陰謀だと見抜く。彼は一か八かの賭けに出た。花掌櫃(かしょうき)の死を大々的に広めて、姿をくらましている花想容(ホワ・シアンロン)が戻ってくるかどうかを試すことにしたんだ。

その頃、季英英(ジー・インイン)は侍女が殺されたことに深く傷つき、自分を責めていた。でも、彼女はただ泣いてるだけじゃない。相手がどんな権力者だろうと、絶対に屈しないって、静かに怒りの炎を燃やすんだ。この子の本当の強さは、こういうところにある。

一方、悪役の牛五娘(ニウ・ウーニャン)は、季英英を完全に潰すために動き出す。まず、染色の命ともいえる紅花餅を市場からすべて買い占めた。これで季家は糸を染められない。さらに、趙家との結婚を強引に進めさせる。もう手段を選んでない。

案の定、季家には注文主たちが押しかけてきた。金返せ!って怒号が飛び交う大混乱だ。まさに絶体絶命。そこに楊静瀾が役人を派遣する。表向きは季家を監視するという名目だけど、本当は外部の人間から彼女たちを守るための策だった。こういうスマートなやり方、本当にカッコいいよな。

土壇場の大逆転劇

季英英は、家の犬用の穴からこっそり抜け出す。でも、すぐ楊静瀾に見つかってしまう。この二人のやり取りも面白い。その道中で、婚約者の趙修縁(ジャオ・シウユエン)とすれ違うんだ。彼は何かを言いたそうにしてるけど、結局何も言えない。後で一人、雨の中で泣いてる姿が映る。彼も彼で、牛五娘(ニウ・ウーニャン)と季英英の間で板挟みになって苦しんでるんだよな。見ていて辛いシーンだった。

そして、運命の納品日がやってくる。牛五娘に買収された店主が、この糸は偽物だ!と大声で騒ぎ立てる。季英英は窮地に立たされた。

そこに颯爽と現れるのが、我らが楊静瀾だ。彼は専門家を連れてきて、糸が本物であることを証明してみせる。一件落着かと思いきや、今度はそもそも商売の許可証(造冊文殊)がないじゃないか!と新たなイチャモンをつけられる。

さらに、牛五娘に脅された役人の桑刺史(サン・ツースー)まで登場して、季英英を捕まえようとする。もうダメか、と思ったその瞬間。桑十四郎(サン・シーシーラン)が息を切らして駆け込んできた。彼の手には、なんと皇帝直々の許可証が!

これぞ大逆転。楊静瀾が裏で仕組んだ、見事な調虎離山の計だったんだ。すべてを切り抜けた季英英は、最後にすごい行動に出る。外で待ち構えていた牛五娘の馬車に、自分から乗り込んでいったんだ。ここから、女同士の直接対決が始まる。

第9話の感想:息もつかせぬ逆転劇と、深まる人間模様

今回のハイライトは、文句なしに最後の逆転劇だ。楊静瀾の鮮やかな頭脳戦と、桑十四郎(サン・シーシーラン)のファインプレーには思わず声が出た。追い詰められれば追い詰められるほど、季英英と彼女を支える仲間たちの絆が強くなっていくのがいい。

特に季英英の成長が著しい。ただ守られるだけのヒロインじゃない。最後には自ら敵の懐に飛び込んでいく。あの強い眼差しには、彼女の覚悟が表れていた。

一方で、趙修縁(ジャオ・シウユエン)の苦悩も胸に迫るものがあった。好きな人を裏切る形になり、一人で泣く姿は本当に切ない。彼の存在が、この物語に深みを与えている。

悪役の牛五娘も、ここまで徹底していると見事だ。彼女がいるからこそ、季英英の強さが際立つ。次週、馬車の中で始まる直接対決が、今から楽しみで仕方ない。

つづく