第3話 ネタバレ:宴の夜、すべてが動き出す
酒浸りの景王と、探りを入れる太子
青州から帰ってきた慕容璟和(ぼようけいわ)、すっかりやさぐれちまったな。毎日、酒ばっかり飲んでる。そりゃあ、あんな目に遭えば無理もないか。
そこへ兄の太子、慕容玄烈(ぼようげんれつ)が心配したフリしてやって来る。弟を気遣う優しい兄を演じてるけど、腹の中は真っ黒だ。二人の会話は完全に探り合い。璟和はもう気づいてる。青州を火の海にしたのは、この兄貴だってことに。
璟和は密室で、死んだ部下たちの位牌に誓う。副将の楊東虎(ようとうこ)は生きたまま焼かれた。自分は両足を折られた。今度こそ手加減はしない。徹底的にやり返すと決めたんだ。
眉林(びりん) の葛藤と、新たな出会い
一方、暗殺者の眉林(びりん) も悩んでた。腕にある墨脈(ぼくみゃく)っていう刺青が、暗殺組織の命令の証。でも、青州の事件には裏がある気がしてならない。本当に璟和を殺していいのか。
そんな時、西焉(せいえん)から来た子顧(しこ)公主が彼女を訪ねてくる。天真爛漫な子顧(しこ) の心も少し軽くなる。
その頃、都にはもう一人、西焉の人間がいた。子顧(しこ)だ。彼は妹に会いに来た途中で、偶然眉林の姿を見かける。慌てて追いかけるけど、見失っちまう。ただ、彼女が落とした青州結(せいしゅうけつ)っていうお守りだけが残されてた。
越秦(えつしん)は昔、眉林に命を助けられたことがあるらしい。ずっと彼女を想ってたんだな。まさかこんな場所で再会するなんて。運命ってやつか。
運命の宴、璟和が立ち上がる!
西焉との和平を祝う宴が始まった。子顧公主は焉妃(えんひ)として迎えられる。皇帝はご機嫌で、王族たちに美人を分け与え始めた。
ここで太子が動く。璟和を探るため、わざとみんなの前で眉林を俺にくれと言い出す。最悪の展開だ。眉林の正体がバレたらすべてが終わる。
その瞬間、璟和が動いた。今まで立てなかったはずの足で、車椅子からスッと立ち上がったんだ!そして太子に向かって言い放つ。彼女は俺の想い人だ。そのまま眉林をぐっと引き寄せ、自分の腕の中に抱きしめた。
刺殺、そして協力関係の始まり
璟和の腕の中、眉林は賭けに出る。彼にだけ聞こえる声でささやいた。あなたも真相を追っているはず。協力しましょう。偽の令牌をエサに、取引を持ちかけたんだ。
璟和が返事をする間もない。眉林は隠し持っていた簪(かんざし)を、彼の胸に深く突き刺した!
会場は大パニック。でも、璟和は大丈夫だった。服の下に金属の鎧を着込んでいたから、傷は浅い。皇帝は息子が立てたことに大喜び。逆に太子は、立ち上がった弟を見て顔面蒼白だ。
眉林はもちろん捕らえられる。璟和はわざと弱ったフリをして、取り調べを兄の太子に任せた。すべては計画通りってわけだ。
牢獄での駆け引きと、芽生える何か
太子は取り調べで、眉林が伝説の暗殺組織墨脈の生き残りだと気づいて驚く。自分の部下か、それとも弟の手先か。疑心暗鬼になる。
璟和は裏で動く。太子の腹心、張印(ちょういん)に接触。太子はいざとなったらお前を切り捨てるぞと揺さぶりをかける。
牢獄の眉林は、ひどい拷問を受けてボロボロだ。それでも彼女は生きることを諦めない。石の隙間に咲く小さな花を見つけ、それに希望を見出す。
その姿を、璟和は見ていた。青州の生き残りである彼女の強い生命力に、心を動かされたんだ。部下の清宴(せいえん)に命じる。張印が口封じに彼女を殺すかもしれない。陰で眉林を守れと。二人の間には、ただの利害関係じゃない何かが芽生え始めていた。
第3話の感想:一気に話が加速したな!
いやー、今回はすごかった。特に宴のシーンは息をのんだよ。太子が眉林を指名した時の絶望感。そこからの、璟和がスッと立ち上がる場面は鳥肌モノだった。今までやさぐれてた男が、愛する女(ってことにしたけど)のために覚醒する。王道だけど、やっぱり燃える展開だ。
眉林の度胸も大したもんだよな。璟和に協力関係を持ちかけて、即座に刺すなんて普通じゃできない。彼女がただの暗殺者じゃなくて、自分で考えて行動する賢いキャラクターだってことがよく分かった。
璟和もただの被害者で終わらない。裏でしっかり策略を巡らせてる。太子を追い詰めるための布石を着々と打っていく姿は、まさに策士。これからの逆襲劇が本当に楽しみになる回だった。新しい皇子、越秦(えつしん)も出てきて、恋愛模様も複雑になりそうで目が離せないぜ。
つづく