あらすじとネタバレ

璟和の次の一手と、新たな女

眉林(びりん) が持ってきた情報で、璟和は確信した。やっぱり偽の令牌で威北軍になりすました奴らがいたんだ。璟和は軍事司を徹底的に洗うことに決める。これで東宮、つまり皇太子の悪事を暴けるかもしれない。皇太子は自分の身を守るために、きっと張印(ちょういん)を切り捨てる。璟和は張印(ちょういん)が裏切るのを待って、うまい汁を吸う作戦だ。相変わらず頭がキレる。ちょっと怖いくらいにな。

そんな時、一人の女性が都に帰ってきた。女将軍の殷落梅(いんらくばい)だ。彼女は璟和が刺されたと聞いて、辺境から飛んで帰ってきたらしい。すぐに滋養品を贈ったりして、すごく健気なんだよ。でも、自分からは会いに行かない。璟和が会いに来ると信じてる。プライドが高いのか、それとも駆け引きか。

案の定、その夜に璟和が彼女を訪ねてくる。目的は赤茯子っていうヤバそうな薬。酒で憂さを晴らしたいなんて言ってるけど、絶対ウソだろ。落ちぶれたフリをする璟和を見て、落梅(らくばい)はイライラする。昔の野心はどこへ行ったんだって。でも結局、彼に赤茯子を渡しちまうんだ。惚れた弱みってやつか。

文華閣の炎と暴かれた正体

璟和が薬を手に入れた頃、眉林(びりん) はとんでもない行動に出ていた。一人で文華閣に忍び込んだんだ。命知らずにもほどがある!そこで彼女は見てしまう。張印が、首に花模様のタトゥーがある謎の女と密会しているところを。衝撃の事実が明らかになる。張印こそが、あの暗殺組織墨脈のボスだったんだ。昔の青州虐殺の真犯人も、こいつだった。

その瞬間、文華閣が炎に包まれる。墨脈の刺客たちはリンを塗った服を着ていて、次々と焼死していく。どうやら証拠隠滅のための自爆テロみたいなもんだ。張印と謎の女は、ちゃっかり秘密の通路から逃げやがった。眉林は炎の中に閉じ込められて、もうダメかと思った。そこに璟和が颯爽と登場!ギリギリのところで眉林を救い出す。毎度毎度、タイミングが良すぎるヒーローだよ、まったく。

幻覚の夜と、束の間の優しさ

王府に連れ帰られた眉林。実は彼女、文華閣で赤茯子を飲んでしまっていた。そのせいで強烈な幻覚を見て、錯乱状態に陥る。璟和の首にいきなり噛みついたり。彼を宿敵の張印と間違えたり。めちゃくちゃだ。

でも、幻覚の中でふと亡くなった両親を思い出して泣きじゃくる。その姿に、さすがの璟和も心を動かされたみたいだ。筆を花に見立てて、優しく彼女をあやしてベッドに寝かしつける。いつもは冷徹な策士のくせに、こういうところがあるんだよな。このギャップがたまらない。

残された時間

翌朝、眉林は正気に戻っていた。腕にあった墨脈の印が消えていることに気づいて、ホッとする。でも、医者から告げられた診断は残酷なものだった。赤茯子は毒を完全に消したわけじゃない。一時的に抑えているだけ。眉林の体は、昔の過酷な生活のせいで特殊な状態になっていた。だから、薬が普通に効かない。

与えられた猶予は、たったの一年。もし一年後、もう一度赤茯子を使ったら、彼女は即死する。希望はほとんどない。璟和は医者に解毒薬の開発を急がせるけど、その顔は険しい。この展開は、さすがにキツい。

感想

いやー、第5話はマジで情報量がパンク状態だった。張印の正体が判明して、眉林の余命が宣告されて、そこに璟和に一途な女将軍・殷落梅まで絡んできた。一気に物語のギアがトップに入った感じだね。

特にグッときたのは、やっぱり璟和と眉林の関係の変化だよ。幻覚で苦しむ眉林に見せた璟和のあの優しさ。あれはもう、ただの駒や利用相手に見せる顔じゃない。でも、その直後に余命一年っていう重すぎる現実を突きつけられるんだから、見てるこっちも辛くなる。この二人、本当に幸せになれるのか?って本気で心配になってきた。

新キャラの殷落梅もいい味出してる。璟和への愛は本物っぽいけど、将軍としてのプライドも高そうで、一筋縄ではいかなそうだ。眉林との間で、これからバチバチの火花が散るのか。それもまた見どころだよな。

あと、皇帝と子顧(しこ)のシーンにはちょっと驚いた。もっと横暴な王様かと思いきや、意外と紳士的で話がわかる人だった。短剣を見つけても怒らず、無理強いもしない。こういう息抜きのシーンがあると、全体の緊張感が引き締まっていい。

とにかく、謎は深まるし、人間関係はどんどん濃くなるしで、目が離せない。特に、冷徹な策士の璟和が見せる人間味あふれる一面。あれにやられちまうんだよな。

つづく