今回の『四方館』第18話、政治の駆け引きがエグいことになってて、マジで見逃せない回だったぜ。さっそく語っていこうか。

あらすじとネタバレ(ここから本編)

避けられる元莫(げんばく)とクビだと勘違いする二人

まず冒頭から、元莫(げんばく)がかわいそうなことになってる。尉遅華(うっちか)の態度がマジで氷点下。元莫がいつものように挨拶したら、一鞭の距離を保てって言われる始末。鞭一本分離れろってことだ。そりゃ元莫も何が何だか分からず、頭に?が浮かぶよな。

その頃、王昆吾(おうこんご) は季明礼(きめいれい)と沈百煉(しんひゃくれん)の部屋のカーペットを新しくしようと指示を出す。机が運び出されるのを見た二人は、自分たちがクビになったと完全に勘違い。人生の終わりのような顔で部屋を出ていこうとする。このコンビは本当に見ていて飽きない。もちろん、これはただの早とちり。王昆吾(おうこんご) に止められて、新人の青児(せいじ)の教育係を任される。一気に天国に上ったみたいに喜ぶ姿は、もはや鉄板ネタだな。

厄介な美食家王子、多弥(どみ)の登場

話は本筋の外交問題へ。王昆吾が月影と漠北の複雑な関係を説明し、尉遅華(うっちか)が月影関連の案件を担当することになる。元莫が手伝うよ!と手を挙げても、一瞬で拒否される。完全に嫌われてるな、元莫。

気を取り直して、元莫は阿術(あじゅつ)を食事に誘う。ちょっと気取ってロマンチックな名前の料理を注文するけど、阿術(あじゅつ)にはそんなの無意味とバッサリ。阿術らしいと言えば、らしいけどな。

そこに、面倒くさそうな男が割って入ってくる。漠北の王子、多弥(どみ)だ。彼は美食家を気取っていて、いきなり料理の批評を始める。阿術は人の好みはそれぞれでしょと堂々と反論。この態度が多弥の興味を引いたみたいだ。食事に誘うけど、これもあっさり断られる。

この多弥、実は母親が月影の公主で、漠北での立場がかなり微妙らしい。だから大雍で美食家としてぶらぶらしてるってわけか。なるほどな。

二枚舌の使者、敖大人(ごうたいじん)

四方館では、漠北との同盟交渉が始まる。でも、やってきた使者の敖大人(ごうたいじん)がとんでもないクセモノだった。王昆吾と交渉する裏で、康雲海(こううんかい)と接触。甥を王位に就かせる手伝いをしてもらう代わりに、大雍との同盟を拒否する約束をしていた。

尉遅華がこの二枚舌に気づき、ちょっとしたお仕置きを仕掛ける。漠北からの流民を使って敖大人を囲ませるんだ。すると敖大人は、待ってましたとばかりに怪我をしたフリをして宿舎に引きこもる。交渉を引き延ばすのが見え見えの作戦だ。

多弥を動かす一手

このままじゃラチが明かない。王昆吾と元莫は、敖大人を動かすための駒として、美食家王子の多弥に協力を求めに行く。でも、多弥は政治には興味ないんでと、まったく乗り気じゃない。

ここで元莫が切り札を切る。漠北で新しい王が即位したら、君とお母さんの立場、かなり危なくないか?。母親の身の安全をちらつかせる、えげつない一手だ。さらに、阿術が故郷を想う漠北の歌を歌い、多弥の心を揺さぶる。この連携プレーが見事に決まって、多弥はついに重い腰を上げた。

敖大人への嫌がらせ作戦

多弥の反撃は、想像の斜め上をいくものだった。病気と称して引きこもる敖大人の屋敷の前で、流民たちと連日連夜の大宴会を始める。昼間は相撲や格闘技大会で盛り上がり、夜は篝火を囲んで歌えや踊れやの大騒ぎ。敖大人をまったく眠らせない作戦だ。

敖大人が国の重大事をなんだと思ってる!と怒鳴り込んでも、多弥はその重大事を引き延ばしてるのはどっちだ?と冷静に切り返す。二日後には、屋敷の裏口が糞尿の桶で埋め尽くされる始末。処理をするはずの流民たちも宴会に参加してるから、どうにもならない。これはひどい。

さすがの敖大人もこの精神攻撃に耐えきれず、ついに降参。翌日の交渉再開を申し出た。ただ、王昆吾は油断していない。相手が不満を抱えたままなので、交渉で厳しい条件を突きつけてくるだろうと読んでる。

元莫の恋の行方?

シリアスな外交戦の裏で、元莫の恋は迷走中だ。尉遅華に嫌われる理由がまったく分からず、とんでもない行動に出る。なんと鞭を買ってきて、これで俺を叩いて、気が済むならそうしてくれと頼み込む。完全にヤバいやつだ。尉遅華も呆れて相手にしない。結局、江管家(こうかんけ)に見つかって鄂国公(がくこくこう)のところへ連れて行かれ、こっぴどくお仕置きされる羽目に。

足を引きずって四方館に戻ってきた元莫。そこに、口紅を売って儲けた阿術が点心の差し入れを持ってくる。林素素(りんそそ)が元莫は尉遅華を追いかけてるのよと阿術に耳打ちすると、阿術は心底驚いた顔をする。え、そっちにいくの?って感じだろうな。

第18話の感想

今回は、政治の駆け引きと、多弥王子が仕掛けたとんでもない嫌がらせ作戦が最高に面白かった。最初はただの食通かぶれかと思った多弥だけど、やることが本当にエグい。屋敷の前で昼夜問わず宴会を開いて、挙句の果てに糞桶で包囲するとか、常人の発想じゃないよな。敖大人もちょっと気の毒になるレベルだった。でも、こういう力技で膠着した状況を動かす展開は、見ていてすごく痛快だ。元莫が多弥の弱点を的確に突いて、味方に引き入れる流れも見事だった。

一方で、元莫の恋愛が完全に迷走してるのも笑えるポイント。尉遅華に嫌われている理由が分からず、鞭を持って俺を叩いてくれは、もはやホラーだ。阿術がその話を聞いて驚くラストシーンも、次の展開がめちゃくちゃ気になる終わり方だった。政治も恋も、一筋縄ではいかない感じがこのドラマの魅力だと改めて感じたよ。

つづく