あらすじ:ウソから始まる主従関係?
元莫(げんばく)が頭を抱えてる。例の阿術(あじゅつ)の戸籍の件だ。どうやって説明したものか、と。阿術(あじゅつ)の性格じゃ、本当のことを言ったらタダじゃ済まない。元莫(げんばく)はとんでもない契約書を懐に隠した。そこへちょうど阿術(あじゅつ)本人が登場。元莫(げんばく)の手にある紙を見て、自分の戸籍が決まったと勘違いした。彼女は嬉しそうにその紙をひったくる。元莫はもう顔面蒼白で、しどろもどろだ。でも、奇跡が起きた。阿術は紙をしばらく眺めて、こう言ったんだ。どこに名前を書けばいいんだ?そう、彼女はここの漢字が読めなかった。元莫は九死に一生を得た。マジで危なかったな。
阿術はその契約書を大事に持って、尉遅華(うっちか)と街に出かける。都で家を借りたいと話すと、尉遅華(うっちか)は不動産屋を紹介してくれると言う。二人が服屋にいると、すごい量の買い付けをしている一行がいた。尉遅華(うっちか)が教えてくれる。地方長官の竇淳(とうじゅん)が都に戻るから、その準備で家来が先に買い出しに来てるんだ、と。
その頃、四方館の西院は悲惨な状況だった。王昆吾(おうこんご) が急に軍事訓練を始めたんだ。みんな文句たらたら。西院も東院みたいに鍛えるぞ!王昆吾(おうこんご) の言葉に、不満が爆発する。西院は東院の半分の給料だぞ。それで同じ仕事量なんて、冗談じゃない。元莫も野次馬に混じって騒いでる。そこへ東院の連中が通りかかった。これから長官を出迎えるらしい。訓練でボロボロの西院を見て、大笑いしていった。ムカつくな。
ネタバレ:西院、起死回生の大仕事(のはずが…)
騙された!阿術の逆襲
阿術はいい感じの家を見つけた。意気揚々とあの契約書を不動産屋に見せる。すると、店の主人が言った。これは奴婢、つまり使用人になるための契約書ですよ家を借りるなら、主人の元莫さんの許可がいる、と。阿術は、自分が完全に騙されたことを知った。彼女の怒りは頂点に達する。阿術は市場で珍しい品物を買いまくった。支払いは全部、元莫のツケにしといた。
家に帰ると、元莫は請求書の山に青ざめる。怒りたいけど、自分が悪いから謝るしかない。阿術は復讐をやり遂げた顔だ。元莫は必死に言い訳を始めた。戸籍の登録は君が思うほど簡単じゃないんだ、と。君自身も説明できないことが多すぎて、役所が受け付けてくれなかった。でも、使用人として一年我慢すれば、契約は消せる。そのあとで戸籍を取れば簡単なんだ、と。阿術は元莫の言葉を信じるしかなかった。彼女はしぶしぶ矛を収めた。
仕事の横取り大作戦
元莫が仲間と羊のスープを飲んでいる。勘定の段になると、みんなで押し付け合いだ。そこへ王昆吾(おうこんご) が現れて、全員分を払ってくれた。王昆吾は元莫に金を投げてよこす。例の長官、竇淳の出迎えの仕事を西院に回してくれ、という依頼だ。元莫は金を受け取った。俺に考えがある、と。
元莫は阿術に頼みごとをする。尉遅華を料亭に誘ってくれ、と。元莫と王昆吾は、わざと尉遅華たちの隣の部屋に入る。そして、大声で話し始めた。東院の安家の力はすごいらしいな尉遅家より上だから、長官出迎えみたいな良い仕事が回ってくるんだ壁の向こうで、尉遅華がイラッとしているのが伝わってくる。作戦通りだ。
次の日、上司の于得水(うとくすい)に知らせが入った。竇淳長官自ら、出迎えは西院にと指名してきたらしい。于得水は王昆吾に裏の人脈でもあるのかと勘違いしてる。王昆吾も元莫も、もちろん知らないフリだ。西院の連中も、仕事が舞い込んできたことが信じられない。東院が雑用係に回されたのを見て、ようやく事実だと理解した。
宴の惨劇
西院のメンバーは数日間、準備で走り回った。みんなヘトヘトだ。でも、その努力は全部ムダに終わる。竇淳はとっくに都に着いていた。気に入った屋敷に、もう静かに入居済みだったんだ。王昆吾は落ち込む部下たちを慰める。元莫は報酬の金のことしか考えてない。王昆吾は言った。金はまだない。でも、明日の宴会には極上の酒が出るぞ、と。酒好きの元莫は、それだけで機嫌を直した。
そして、宴会当日。曹霍(そうかく)という男が、返魂香という珍しい香を献上した。都で一番の踊り子、花小娘(かしょうじょう)が舞を披露する。乾杯しようとした、その時だった。突然、強い風が吹き荒れる。曹霍が何かに取り憑かれたように、周りの人間を斬りつけ始めた。大混乱の中、竇淳が剣を抜いた。彼は一瞬で曹霍を斬り殺した。
尉遅華がすぐに調査を始める。巷では、亡霊の仕業だと噂が広まっていた。阿術は、あの返魂香がどうにも引っかかる。彼女は検視のために、現場に残ることにした。
感想
いやー、今回は前半のコメディと後半のサスペンスのギャップがすごかったな。元莫が阿術を騙すくだりは、ヒヤヒヤしたけど笑えた。まさか漢字が読めないっていうオチだとは思わないよ。阿術のピュアさと、元莫の口八丁手八丁ぶりが良いコンビになってる。
王昆吾と元莫が組んで、尉遅華のプライドをくすぐって仕事を横取りする作戦も、古典的だけど面白かった。西院がやっと見せ場を作るかと思いきや、結局は空振り。このドラマ、なかなかストレートにはいかないよな。
そして最後の宴会シーン。急に空気が変わって、血なまぐさい事件が起きるんだから、見てるこっちも混乱した。あの返魂香って一体何なんだ?阿術が真相を突き止めてくれるのを期待するしかない。一気にミステリーの匂いが濃くなってきた回だった。
つづく