康雲海(こううんかい)の死をめぐり、四方館は揺れていた。副使を名乗る馬治文(ばちぶん)が遺体の引き渡しを求めて騒動を起こすが、その権威は于得水(うとくすい)によって一蹴される。一方、元莫(げんばく)と阿術(あじゅつ)は康雲海が残した謎の棋譜を手に入れる。その棋譜は、ある場所を示しているようだった。時を同じくして、愛する人を失った安修義(あんしゅうぎ)は、悲しみを怒りに変え、ある人物の不正を暴こうと動き出す。そして、神出鬼没だった白衣客(はくいきゃく)の正体につながる意外な手がかりが、四方館の内部で見つかる。それぞれの事件が繋がり始め、物語は一気に核心へと迫っていく。

「四方館」あらすじネタバレ31話

康雲海(こううんかい)の遺体をめぐる攻防

まず、あの馬治文(ばちぶん)がまたやらかすんだ。白衣客(はくいきゃく)にそそのかされたのか、京兆府の前で大騒ぎ。康雲海(こううんかい)の遺体を返せ!って叫んでる。でも、尉遅華(うっちか)と王昆吾(おうこんご) にお前にそんな権限はないだろって一喝されて、すごすご引き下がる。相変わらず小者感がすごいよな。

その頃、元莫(げんばく)と阿術(あじゅつ)は康雲海の遺体を調べてた。そしたら、爪の間から怪しい粉末を見つけるんだ。これが白衣客(はくいきゃく)につながる証拠になるかもしれない。さらに、康雲海が生前に残した林家の貸金庫の鍵を手に入れる。いよいよ謎の核心に近づいてきた感じがするよな。

馬治文(ばちぶん)は諦めない。今度は四方館の前で、漠北と月影の使節を巻き込んで騒ぎ出す。自分が焉楽国の副使だって言い張るんだけど、于得水(うとくすい)にそんな公式文書は受け取ってないと冷静にツッコまれて、しどろもどろになる。このシーンの于得水(うとくすい)、めちゃくちゃ頼もしかった。結局、他の国の使節たちも焉楽国の内情を理解して、馬治文の話はもう信じないと表明した。ざまあみろって感じだ。

残された棋譜の謎

元莫(げんばく)と阿術(あじゅつ)は、手に入れた鍵で林家の貸金庫へ急ぐ。中には康雲海が残した棋譜、つまり囲碁の記録があったんだ。でも、それをじっくり見る暇もなかった。なんと、あの白衣客がすぐ外まで来ていたんだ。

二人は慌てて隅っこに隠れる。白衣客が中に入ってきて、貸金庫が空なのに気づく。そして、二人が隠れている場所に近づいてくる。もうダメかと思ったその時、外で三娘(さんじょう)と四娘(すーにゃん)が役人のふりをして大声を上げたんだ。そのおかげで白衣客は逃げていき、元莫たちは九死に一生を得た。ナイスプレーだよ、二人とも!

後で元莫がその棋譜を調べると、わざと勝ちにつながる一手が見逃されていることに気づく。王昆吾(おうこんご) は、その黒石の配置が焉楽館の地図みたいだと見抜いた。そして、足りない石の場所が、亡くなった龍卑那(りゅうひな)の霊廟だと特定するんだ。康雲海は、命がけでメッセージを残していたんだな。

安修義(あんしゅうぎ)、悲しみの果ての告発

今回のエピソードで一番胸が痛んだのは、安修義(あんしゅうぎ)のパートだ。林素素(りんそそ)を失って、彼は完全に心を失っている。彼女の墓の前で、思い出の品を燃やしながら悲しみに暮れるんだ。

その中で、林素素(りんそそ)が残した随筆を見つける。そこには、二人が一緒に過ごした日々の出来事が綴られていた。彼女がずっと前から自分を好きだったこと、そして自分にとっても彼女がどれだけ大きな存在だったか。安修義は、今さらになってその事実に気づくんだ。もう遅いのに。

この悲しみは、やがて激しい怒りに変わる。安修義は、西院の記録を調べ、季明礼(きめいれい)が焉楽国のために龍剣葵という植物の輸送許可を出していた証拠を見つけ出す。さらに、林素素が殺された時に握りしめていた地図も、季明礼(きめいれい)が描いたものだった。彼は全ての証拠を手に、公堂で季明礼を告発する。于得水は、ひとまず季明礼を京兆府に収監するよう命じた。安修義の執念が、ついに真相への扉をこじ開けたんだ。

白衣客の正体に迫る

物語の終盤、白衣客の正体が一気に現実味を帯びてくる。四方館で沈百煉(しんひゃくれん)が厄払いのために火鉢を飛び越えようとして、見事にひっくり返すんだ。その時、彼の靴に黒い炭が付いた。

それを見た元莫は凍り付く。その靴が、白衣客が履いていたものと全く同じだったからだ。つまり、白衣客は四方館の内部にいる。古くからいる役人たちの身元ははっきりしているから、怪しいのは新しく入った雑役たちだ。

王昆吾と尉遅華(うっちか)は、さっそく雑役たちの家を訪ねて調査を始める。そこで、青児(せいじ)という雑役が世話している老婆が、実は血の繋がった母親ではないことがわかる。そんな中、青児(せいじ)が帰ってきて、同僚の阿福(あふく)が花灯節から姿を消したと話すんだ。王昆吾たちが急いで阿福(あふく)の家に向かうと、そこには…。青児が老婆を部屋に下がらせた後、彼女の家の衣装棚に阿福の死体が隠されていることが示唆されて終わる。もう、鳥肌が立ったよ。

一方、元莫と阿術は棋譜の示す龍卑那(りゅうひな)の霊廟に忍び込む。骨壷を巡ってごちゃごちゃやっているうちに、なんと壷を落として割ってしまう。その音を聞きつけた馬治文が駆けつけると、そこには割れた壷だけ。龍卑那の骨壷は消えていた。一体、何が起こったんだ?

感想

いやあ、今回は本当に濃密な回だったな。物語が四方八方に広がって、一瞬たりとも目が離せなかった。安修義の悲しみと怒りには、こっちまで胸が締め付けられたよ。愛する人を失って、初めてその大切さに気づくなんて、あまりにも切ない。彼の行動が、腐敗した役人である季明礼を追い詰めるきっかけになったのは、せめてもの救いかな。

そして、ついに白衣客の正体にグッと近づいた。まさか四方館の、それも雑役の中に潜んでいるなんて誰も思わないよな。沈百煉(しんひゃくれん)のドジがいい仕事をした。青児の家で阿福の死体が見つかるシーンは、ホラー映画みたいでゾッとした。彼女も白衣客の一味なのか、それとも脅されているだけなのか。

元莫と阿術のコンビは、シリアスな展開の中でも相変わらずで安心する。霊廟で骨壷を押し付け合って落とすなんて、緊張感あるシーンなのに笑ってしまった。でも、その結果、骨壷が消えるという新たな謎が生まれてしまった。康雲海が残したメッセージの本当の意味は、まだ隠されているのかもしれない。来週が本当に待ちきれないよ。

つづく