焉楽(えんらく)の王位を巡る争いが、一気に加速する。公主アジュツは将軍・木図(もくと)を、元莫(げんばく)は謎の組織を率いる白衣客(はくいきゃく)を、それぞれ味方につけようと画策する。敵の敵は味方、のはずが、宮廷内では裏切りと策略が渦巻き、誰もが疑心暗鬼に陥っていく。それぞれの思惑が複雑に絡み合い、事態は誰も予想しなかった衝撃の結末へ。焉楽を真に支配しようとしている黒幕の正体が、ついにその姿を現す。息もつかせぬ展開の連続だ。
「四方館」あらすじネタバレ36話
全ては奴の手のひらの上
いや、マジかよ。今回の展開、完全に予想の斜め上を行かれたわ。
まず動いたのはアジュツ。あいつ、意外と策士だよな。龍突麒(りゅうとつき)に不満を持ってる木図(もくと)をそそのかすんだ。 お前、いいように使われてるだけだぞって。で、手土産に無面人のアジトの地図を渡す。木図は単純だから、まんまと乗せられて、白衣客(はくいきゃく)の組織を襲撃しちまう。これで木図はいい気味だけど、話はそんな単純じゃない。
次に動いたのが、我らが元莫(げんばく)。今度は元莫(げんばく)が、あの謎多き白衣客に接触する。木図を消したい、協力しないか?って持ちかけるんだ。最初は渋ってた白衣客も、元莫にお前も龍突麒のクーデターの被害者だろって痛いところを突かれて、結局手を組むことに同意する。
ここからがすごい。元莫と白衣客の連携プレーで、木図は完全にハメられる。食糧庫を襲撃した罪を着せられ、あっけなく逮捕。白衣客に拷問された挙句、元莫から賄賂を受け取ったと嘘の証言をすれば助けてやると騙されて、最後は毒殺。後味悪すぎだろ…。
これで邪魔者はいなくなった。白衣客は龍突麒に取り入って、王城令の地位を手に入れる。無面人も堂々と都を歩けるようになった。そして、計画通り元莫を逮捕するんだ。
クライマックスは民衆の前。アジュツが龍突麒の罪を告発する演説をぶちかます。その瞬間、白衣客が動いた。無面人を使って龍騎兵を制圧し、その場で龍突麒を斬り殺す!
そして、衝撃の告白。
俺も焉楽(えんらく)王室の血を引く者だ。これからは公主(アジュツ)と共にこの国を治める!
は?お前、王子だったのかよ!しかも、アジュツの異母兄だって?昔、龍突麒のクーデターで命からがら逃げ出した庶出の王子だったらしい。元莫の両親がアジュツを助けたことを逆恨みして、無面人に夫妻の逃亡ルートを密告した張本人だったなんて…。全ての黒幕は、お前だったのかよ、白衣客!
最後にアジュツは、元莫の命を助けてもらうため、自分が人質として焉楽に残ると申し出る。もう、ぐちゃぐちゃだよ。
今回の感想
いやー、今回の36話、マジでヤバかったな!ジェットコースターなんて生易しいもんじゃない。話が二転三転どころか、五転六転くらいした感じ。
一番の衝撃は、やっぱり白衣客の正体だよ。ずっと怪しいとは思ってたけど、まさか焉楽の王子で、アジュツの兄貴だったとは!しかも、元莫の両親の死に一枚噛んでたとか、もう悪役として満点すぎるだろ。元莫が頭脳プレーで木図を追い詰めてると思ったら、そのさらに上から白衣客が全部操ってたっていう構図。元莫、完全に利用されちまったな。頭いいはずなのに、一枚上手を行かれた感じが悔しい。
権力争いのえげつなさが、これでもかってくらい描かれてた。昨日まで手を組んでた相手を平気で裏切るし、嘘の証言をさせて殺すし。もう誰も信じられない。龍突麒も木図も、結局は白衣客の手のひらの上で踊らされてただけだったんだな。
最後の、アジュツの決断も泣ける。元莫を助けるために、自分が犠牲になるとか健気すぎるだろ…。彼女の行動が、このドロドロした権力闘争の中で唯一の光に見えたよ。
つづく