死んだはずの嵇煬(けいよう)との衝撃的な再会を果たした南顔(なんえん)。しかし、喜びも束の間、彼は過去の記憶をすべて失っていた。南顔は彼の記憶を取り戻そうと寄り添うが、二人の間にはどこか距離がある。一方、嵇煬の親友である穆戦霆(ぼくせんてい) は、ひょんなことから酒場で開催される詩の大会に参加することに。それぞれの場所で、物語は新たな局面を迎える。記憶のない嵇煬と過ごす中で、南顔はささやかな幸せを感じるが、彼の身体には不穏な魔気の影が忍び寄っていた。そして、ついにその脅威が牙を剥く。
「四海重明~恋が光となる、その時まで~」あらすじネタバレ19話
ついに再会、でも記憶喪失ってマジかよ
再会と混乱
いやー、ついにこの時が来た。南顔(なんえん)の目の前に、死んだはずの嵇煬(けいよう)が現れたんだ。 あまりの衝撃に、南顔(なんえん)はその場で気を失っちまう。そりゃそうだよな。目が覚めたら、そこは船室のベッドの上。そばには心配そうに付き添う殷琊(いんや) がいる。南顔はさっきの出来事が信じられなくて、あれは夢だったのかって混乱してる。殷琊(いんや) は、南顔が魔物を追うのに必死で、ろくに寝食も取ってないから疲れてるだけだと思ってるみたいだ。まあ、無理もないか。
記憶のない嵇煬(けいよう)
一方、嵇煬も南顔との再会を思い出していた。でも、彼の隣には森羅(しんら)っていう不気味なヤツがいて、大業を成すまで女にうつつを抜かすななんて釘を刺してくる。嵇煬は南顔への気持ちを否定するけど、図星を突かれてイラっとしてるのが見え見えだ。森羅(しんら)はさらに、あの女がお前を誘き寄せて殺す罠かもしれないぞなんて余計なことまで吹き込む。こいつ、マジで何者なんだ?
南顔が必死に自分を探しているのを見た嵇煬は、もう一度彼女の前に姿を現す。南顔は泣いて喜んで、なんで今まで会いに来てくれなかったのかって問い詰める。でも、返ってきたのは残酷な事実だった。嵇煬は記憶を完全に失っていたんだ。 ただ、南顔という名前には聞き覚えがあった。それは、師匠の孟之光(もうしこう)が死ぬ前に彼女を守れと言い残したから。だから、守るべき相手だとは認識してるみたいだ。南顔が悲しむのを見て、嵇煬は記憶がなくても、もう君の名前は忘れないと約束する。切ないけど、ちょっとキュンとくるじゃないか。
穆戦霆(ぼくせんてい) の息抜きタイム
ここでちょっと場面が変わる。嵇煬の親友、穆戦霆(ぼくせんてい) のパートだ。親父の穆広寒(ぼくこうかん)にお前の奔放な性格を治すために、そろそろ道侶(許嫁)を見つけるぞなんて言われて、穆戦霆はビックリ。その夜、こっそり家を抜け出して酒場へ繰り出す。そこでは文斗っていう詩のコンテストが開かれていた。しかも景品は、南顔が好きだった蝉露悲という酒だ。穆戦霆は親友のために張り切って参加する。 彼の詩は正直ヘタクソで、周りからは大笑いされる始末。でも、なぜか主催者にはドハマりして、まさかの優勝をかっさらう。すると、男装した白面の公子があんな駄作が優勝なんておかしい!と勝負を挑んできた。二人は口論になるんだけど、その拍子に穆戦霆は相手が女であることに気づいちまう。彼女は黙ってろ!って警告して怒って帰っていく。この出会い、今後の伏線になりそうだな。穆戦霆は酒を手に入れたけど、離れ離れになった友人を思い出して急に寂しくなり、結局酒を返してしまうんだ。
束の間のデートと嫉妬、そして…
灯籠の夜
話は南顔と嵇煬に戻る。二人は夜景を見ながら、昔の話をしていた。南顔は、かつての嵇煬がどれだけ自分にとって大切な存在だったかを語る。生死を共にした、決して裏切れない人だった、と。それを聞く嵇煬の顔も辛そうだ。その後、二人は一緒に孔明灯を飛ばす。すごくロマンチックな雰囲気だ。
嫉妬と豹変
そこに、殷琊(いんや) がやってくる。南顔は、嵇煬が魔気を帯びていることを殷琊(いんや) に知られたくなくて、彼と一緒に行ってしまう。南顔が殷琊を小狐狸と親しげに呼ぶのを聞いた嵇煬は、記憶がないはずなのに、明らかに嫉妬してる。こっそり二人の後をつけて、殷琊にちょっとしたいらずらをして気を引こうとするんだ。かわいいとこあるじゃん。
南顔は、嵇煬の記憶が戻らなくてもいい、ただ生きているだけで幸せだと自分に言い聞かせる。そして、彼の体から魔気を取り除く手伝いをしようと決心する。でも、南顔が浄化の術を始めると、突然何かに阻まれる。嵇煬の体は禍々しい魔気に包まれ、まるで別人のように南顔に襲いかかったんだ。
感想
いやー、今回は感情がジェットコースターみたいに揺さぶられた回だったな。待ちに待った再会が果たされたのに、まさかの記憶喪失っていう一番つらいやつ。南顔の気持ちを考えると、胸が張り裂けそうになる。でも、彼女が生きていてくれるだけで幸せって思う強さに、こっちが救われるよ。記憶がなくても、南顔が他の男と親しげにしてると嫉妬しちゃう嵇煬には、思わずニヤけちまった。根っこの部分は変わってないんだなって。
その一方で、穆戦霆のパートは良い息抜きになった。彼の真っ直ぐな友情と、ちょっとおバカなところが最高だ。謎の男装女子との出会いも、今後の展開が楽しみなスパイスになってる。
甘い再会のシーンからの、最後の絶望的な引き。嵇煬が魔気に乗っ取られて南顔を攻撃するシーンは、本当に息が止まるかと思った。彼を裏で操ってる森羅ってヤツが、ますます不気味に見えてくる。幸せな時間は、こんなにもろいのか。
つづく