あらすじ(ネタバレあり)
偽りの名と奪えない力
南顔(なんえん)の意識の中に侵入した少苍(しょうそう)。彼女が持つ七浮っていう特別な力を奪うのが目的だ。でも、そこで符霊(ふれい)っていう存在から衝撃の事実を聞かされる。七浮は上下巻に分かれてるらしい。南顔(なんえん)の体にあるのは上巻だけ。下巻は穢谷っていうヤバそうな場所に隠されてる。片っぽだけじゃ意味がないってわけだ。
全部そろわないと力を手に入れられないと知った少苍(しょうそう)。南顔の家柄もちょっと特殊みたいで、力ずくで奪うのはやめることにした。代わりに、夜になったら奪霊の陣っていう術を使う作戦に切り替える。
南顔に名前を聞かれた少苍は、とっさに嵇煬(けいよう)と名乗る。望日峰から来たって、完全にその場の思いつきだろ、これ。南顔のほうは特に疑う様子もない。彼女はそれどころじゃないんだ。母親の心臓病を治すための薬五毒養心丹を作るのに必死だからね。あと霰血金枝っていう材料が一つ足りないだけ。
おせっかい?それとも優しさ?
南顔は用事があって町へ出かける。嵇煬(けいよう)は彼女を守るようにっていう符霊(ふれい)の言葉を思い出して、こっそり後をついていく。ストーカーまがいだけど、まあ目的があるからな。
町では、南顔が自分の悪口を言ってたおばさんたちに、ちょっとしたいたずらを仕掛ける場面に遭遇する。一見すると意地悪に見える。でも、実はそのいたずらで、おばさんたちの胃の不調を治してあげてたんだ。なんだよ、ただのツンデレか。
そこへ、于勇(うゆう)っていう男が南顔を襲ってくる。彼女を尸傀っていう、まあゾンビみたいなものにしようとしてた。ヤバい瞬間、嵇煬が颯爽と登場。もう一人、誰かいたみたいだけど、嵇煬がバッサリと于勇(うゆう)を斬り殺して一件落着。こういうとこ、容赦ないね。
母娘の絆と怪しい薬
その頃、仰月宗の宗主・孟之光(もうしこう)は、南顔の母・南娆(なんじょう)に麻雀で一泡吹かせようとしてた。助っ人まで呼んだけど、結局コテンパンにやられてる。何やってんだか。
夜、家に帰ってきた南娆(なんじょう)を、南顔が作った夕食が待っていた。娘が母親の世話を焼いて、母親は子供みたいに自由奔放。普通の親子とは立場が逆転してる。この光景を見た嵇煬は、南顔が言ってた親のために薬を作ってるって話が本当だと確信する。
嵇煬は奪霊の陣の準備を進めてた。なのに、南顔からとんでもない仕事を命じられる。畑の肥料やりだ。しかも、手で糞を掴んでやれって言うんだ。嵇煬は心の中でため息をつきながらも、黙々と汚い仕事をこなす。なんだか気の毒になってきたよ。
奪霊の陣、その本当の目的
そこに、龍都の若様・穆戦霆(ぼくせんてい) がやってくる。孟之光(もうしこう)に入門したいらしい。孟之光は最初、乗り気じゃなかった。でも、穆戦霆(ぼくせんてい) が大金持ちだと知ると、五十万霊石で入門を許可する。金かい!
南顔は嵇煬に、試作品の強心丹を飲ませる。嵇煬は後になって、自分が南顔にとって初めての人体実験の対象だったことを知る。それまでは動物で試してたんだって。そりゃ驚くよな。
そして、ついに戌の刻が来た。嵇煬は計画通り、奪霊の陣を発動させる。南顔から七浮を奪い取るはずだった。ところが、陣が発動すると、南顔は苦しみだして血を吐いてしまう。
これを見た嵇煬は、顔色を変える。この陣は力を奪う奪霊じゃない。命を奪う奪命の術かもしれない。そう直感した嵇煬は、慌てて術を中断した。
第2話の感想
いやあ、2話目も面白かったな。前半は、南顔のツンデレっぷりと、それに振り回される嵇煬の姿が笑えたよ。特に、嵇煬がプライドを捨てて肥料をまくシーンは最高だった。クールなイケメンが泥臭いことさせられてるの、なんでこんなに面白いんだろうな。
でも、後半は一気に空気が変わった。奪霊の陣が、実は命を奪う術かもしれないっていう展開は、かなりゾクッとした。コメディとシリアスの緩急がうまい。南顔と母親の関係もすごくいい。ただの恋愛ドラマじゃなくて、家族の物語っていう側面もしっかり描かれてるのが好印象だ。
嵇煬も、ただの冷酷なやつかと思いきや、南顔を助けたり、最後の最後で術を止めたり、少しずつ人間味が出てきた。これから彼がどう変わっていくのか、南顔との関係がどうなるのか、すごく楽しみになる回だった。
つづく