あらすじ
いよいよ山海結界が閉じかけ、緊迫した状況が続く。穆広寒(ぼくこうかん)は自分の修为を下げてでも、強引に結界の中へ入る決意を固めた。外に残ったのは孟霄楼(もうしょうろう)ただ一人。彼が見せた一瞬の表情の変化が、これから起こる悲劇の始まりだった。その頃、南顔(なんえん)は二人だけの穏やかな時間を過ごしていた。嵇煬(けいよう)は彼女への愛を再確認する。だが、山海大殿で起きた異変が、すべてを飲み込んでいく。
ネタバレ
いやー、今回の31話はマジで息つく暇もなかったよ。
まず、親父さんこと穆広寒が結界に突入する。で、外に残った孟霄楼の目が、もう完全に悪役の目つきに変わるわけ。やっぱりお前が黒幕だったか!って感じだよね。
その頃、南顔(なんえん)と嵇煬(けいよう)は木の上でいい雰囲気。南顔(なんえん)が眠った後、嵇煬は一人で穆広寒と対峙する。穆広寒は嵇煬を敵だと思って攻撃しようとするんだけど、そこで山海大殿にヤバいことが起きたって知らせが入る。
嵇煬が駆けつけると、案の定、孟霄楼が何かやらかしてる。なんと、禁術を使って死んだはずの南娆(なんじょう)を復活させようとしてたんだ。淪髓鏡から出てきた南娆(なんじょう)は、確かに本人だった。でも、記憶が100年前で止まってる。孟霄楼の目的はこれだったんだよ。愛する南娆(なんじょう)を取り戻すためなら、人の命を奪うことも厭わない。完全に狂ってる。
穆広寒が必死に説得する。でも孟霄楼は聞く耳を持たない。彼女が心を捧げて死んだなんて認めないって言って、もう止まらない。100年前、孟霄楼は南娆に告白してたんだ。でも、彼女には応則唯(おうそくい)っていう好きな人がいて、断られてた。復活した南娆に初雪を見に行こうって昔の約束を持ち出すけど、彼女は全部、夢だと思ってと告げて鏡の中に戻ってしまう。切ないけど、そりゃそうだろ。
幻だとわかっても諦めきれない孟霄楼は、さらに暴走する。穆広寒は彼を止めようとして、逆に重傷を負わされてしまう。ここで穆広寒が最後の手段に出る。孟霄楼に同命符を打ち込んだんだ。これは、自分が死ねば相手も死ぬっていう術。そして嵇煬に俺を殺せって頼む。五つの大陸を守るために。
嵇煬、辛すぎるだろ、この役回り。親友の親父を自分の手で殺さなきゃいけないなんて。彼は涙をのんで、剣で穆広寒を貫いた。同時に、孟霄楼も同じ場所から血を流して倒れる。
穆広寒は死ぬ間際、嵇煬にお前は修羅なんかじゃないって言って、息子の穆戦霆(ぼくせんてい) と南顔のことを託すんだ。南顔の嫁入り衣装も頼むって。もう涙腺崩壊だよ。孟霄楼も、南娆の血凰釵に手を伸ばしながら、あと一歩のところで息絶えた。
そこに穆戦霆(ぼくせんてい) たちが駆けつける。父親の亡骸を抱いて、嵇煬になぜだ!って泣き叫ぶ。地獄絵図だよ、本当に。符浪(ふろう)が淪髓鏡を見つけて中に飛び込んで、南顔と嵇煬も後を追う。
場面は一転。嵇煬が気づくと、そこは100年前の世界だった。自分は道生天の弟子服を着てる。周りには、まだ生きてる穆広寒や孟霄楼、そして若き日の南娆がいる。一体どうなってるんだ?ってところで、南娆が嵇煬の存在に気づいて声をかける。ここで終わり。とんでもない引きだよ!
感想
今回は怒涛の展開だった。特に孟霄楼の純愛が暴走して、とんでもない悲劇を引き起こしたのが印象的だ。彼の南娆への想いは本物なんだろう。でも、そのために多くの人を犠牲にするのは、どうやったって許されない。愛と執着は紙一重っていうのを、これでもかと見せつけられた感じがする。
そして、穆広寒の覚悟には胸を打たれた。息子の将来を想い、世界の平和を願い、自らの命を犠牲にする決断。彼が嵇煬にすべてを託して死んでいくシーンは、本当に泣けた。残された穆戦霆(ぼくせんてい) が可哀想で仕方ない。父親を殺したのが、信頼していた嵇煬だなんて、彼には到底受け入れられないだろう。
嵇煬の立場も本当に過酷だ。一番辛い選択を迫られて、それを実行しなきゃいけなかった。彼の心の痛みは計り知れない。
最後の最後で、まさかの100年前にタイムスリップ。物語が完全にリセットされたような感覚だ。ここから過去の因縁をどう解き明かしていくのか。悲劇の根源に迫っていく展開になりそうで、目が離せない。
つづく