今回の『四海重明』第9話、なかなかすごかったよ。さっそく語らせてくれ。
あらすじとネタバレ
バレてた作戦
前の回で穆戦霆(ぼくせんてい) が毒キノコで倒れただろ? あの続きからだ。殷琊(いんや) が彼を部屋に運んで、一件落着かと思いきや、そうは問屋が卸さない。
嵇煬(けいよう)をベッドに寝かせた後、すぐに殷琊(いんや) のところへ向かう。実は嵇煬(けいよう)、とっくに鍋が怪しいって気づいてたんだ。気絶したフリをして、殷琊(いんや)の会話を全部聞いてたってわけ。殷琊が七浮造業書を狙ってることもお見通し。嵇煬(けいよう)はお前なんかが手に入れられると思うなよって感じで、かなり上から目線で殷琊を挑発する。
この一言で、殷琊も気づく。嵇煬も同じ本が目的だってことに。でも殷琊は強気だ。穢谷(わいこく)の奥は危険だらけで、本が手に入るかは運次第。おまけに南顔(なんえん)が銀蛟珠を貸してくれる約束もある。嵇煬はそんな彼にここではおとなしくしてろと釘を刺すんだ。
殷琊の恥ずかしい罰ゲーム
次の日、案の定、穆戦霆(ぼくせんてい) が殷琊に怒鳴り込んできた。キノコに毒があったことを知ってたろって、全部バレてる。ごまかせないと悟った殷琊は、どうすれば許してくれるか交渉開始。穆戦霆(ぼくせんてい) が出した条件が笑えるんだ。
その条件は、殷琊が詩社のマスコットになること。新入部員を集めるための客寄せパンダだな。弱みを握られてる殷琊は、嫌々ながらも引き受ける。結果、詩社には女の子たちが殺到。みんな殷琊にベタベタ触りまくりで、彼のプライドはズタズタだ。
それを見て穆戦霆はご満悦。自分と同じ苦しみを味あわせたかっただけだと、うっかり本音を漏らしちまう。これで毒キノコの一件はチャラになったってことらしい。
二人の距離が縮まる修行
一方、南顔と嵇煬の関係は一気に進む。南顔が蝶綰(ちょうわん)の巣で暴走したのは、体内の符霊(ふれい)の力が原因だった。嵇煬は彼女のために、霊力をコントロールする修行をつけることにする。
南顔はやる気満々だけど、基礎がなってなくて大苦戦。すぐに近道はないの?なんて聞く。嵇煬が教えた近道は三つ。伝功と逆道、そして最後に言いよどみながら教えたのが双修だ。
これを面白がった南顔はじゃあ、あなたと双修する!なんてからかう。嵇煬は本気で呆れて、その場から逃げ出しちまうんだ。このやり取り、最高だよ。
でも嵇煬の指導は的確だった。南顔はあっという間に結丹の境地にまでレベルアップする。自分の才能に得意気になる南顔に、嵇煬は力を隠せと忠告する。目立ちすぎると面倒なことになるからな。
ご褒美デートと芽生える恋心
レベルアップを祝して、南顔は嵇煬を街に誘う。ここからの展開が、もう甘酸っぱいんだ。店の店員に夫婦と間違えられたり、南顔が穢谷の準備のために薬草を買ったり。布袋戯(人形劇)に興味を持った南顔が、嵇煬のために即興で演じてみせるシーンがある。それを見て楽しそうに笑う嵇煬。彼はこの時、自分の気持ちに気づき始める。南顔に心惹かれていることに。気まずくなったのか、彼は先に山へ帰ってしまう。
夜、南顔は母親の南娆(なんじょう)と話す。母はすべてお見通しだった。南顔と嵇煬の関係をズバリと指摘する。母の言葉で、南顔も自分が嵇煬を好きになっていることに気づくんだ。恥ずかしそうにする南顔が、すごくいい。
部屋に戻ると、なぜか嵇煬が床で寝る準備をしている。ベッドが硬くて眠れないなんて言い訳をしてるけど、どう見ても怪しい。南顔が布団に触れると、ほんのり温かい。誰かが自分のために布団を温めてくれていたことに気づく。彼女はその布団を床の嵇煬にかけてやり、寒さで赤くなった彼の耳を手でそっと温めてやるんだ。このシーン、たまらないよ。
迫りくる影
甘い雰囲気だけでは終わらない。嵇煬を追う朱随(しゅずい)が、ついに彼の居場所を突き止める。何者かから帝君少蒼(ていくんしょうそう)は仰月宗にいるという密告があったんだ。朱随は部下を引き連れて、仰月宗へ向かうことを決める。穏やかな時間は、もうすぐ終わりを告げそうだ。
感想
いやー、今回は神回だったな。南顔と嵇煬のラブコメパートが最高すぎた。修行のくだりでの双修のやり取りには、思わずニヤニヤしちまったよ。嵇煬が南顔に振り回されてタジタジになってるのが、本当にかわいい。街でのデートも良かった。自分の気持ちに気づいてドギマギする嵇煬と、ついに恋心を自覚した南顔。二人の関係が一気に進んで、見てるこっちがドキドキする。布団のぬくもりのシーンなんて、もう言葉にならない。一方で、殷琊と穆戦霆のコミカルなやり取りもいいスパイスになってる。ただ甘いだけじゃなく、最後に朱随の不穏な動きを見せることで、物語に緊張感も生まれてる。このバランス感覚が絶妙だ。平和な日常と、すぐそこまで迫る危機。この対比が、二人の幸せな時間をより一層輝かせているように感じたよ。
つづく