商売仲間を追い払ったことをきっかけに、何牡丹(か ぼたん)、朱福(しゅふく) 、勝意(しょうい)の三人は義姉妹の契りを結び、絆を深める。彼女たちは新しい香粉作りに挑戦するが、人々の好みの違いという壁にぶつかる。しかし、牡丹の画期的なアイデアが、この問題を解決へと導き、商売は軌道に乗り始める。
一方、宮廷では皇帝の不在を良いことに寧王(ねいおう)が権力を強め、古参の大臣たちとの対立が激化。不穏な空気が流れ始める。
そんな中、牡丹はある出来事をきっかけに、金貸しの蒋長揚(しょう ちょうよう)が抱える誰も知らない秘密の一面を目撃することになる。商売の成功、宮廷の陰謀、そして登場人物の意外な顔が描かれ、物語が大きく動き出す。
「国色芳華(こくしょくほうか)~牡丹の花咲く都で~」あらすじネタバレ12話
女たちの熱い誓い
やなヤツらを追い払った後、朱福(しゅふく) が言い出したんだ。もう俺たち、命のやりとりをした仲じゃん!って。彼女、牡丹と勝意(しょうい)と義姉妹の契りを結びたいって言い張るんだよ。
正式な儀式は面倒だから、全部すっ飛ばしてシンプルに。神様もいないから、牡丹の提案で店の財神様に向かって拝むことにした。長い誓いの言葉なんて読んでられないから、これも牡丹がアレンジ。同じ日に生まれることは願わない。でも、同じ日に金持ちになろうぜ!ってね。これ、最高にイカしてるよな。
その頃、蒋長揚(しょう ちょうよう)は裏庭の空が赤いのを見てた。何事かと思ったら、付き人の穿魚(せんぎょ)がああ、新しい仲間と義兄弟の契りを結んでるんですよって説明してた。男たちの知らないところで、女たちの熱い絆が生まれてたわけだ。
常識を覆す香粉ビジネス
さて、新しい香粉作りが始まった。普通は粟の米をベースにする。でもそれだと、肝心の香りが弱くなっちゃうんだ。牡丹はコストが上がってもいいから、花そのものをベースにすることに決めた。やるからには、最高の物を作りたい。その心意気、俺は好きだぜ。
牡丹、朱福(しゅふく) 、勝意(しょうい)、それに孫大娘(そんたいじょう)も加わって、ついに香粉と花の香りの化粧水が完成した。最後の仕上げは、香りの調合だ。これは誰にでもできる。牡丹の好みで決めちゃってもいい。
でも、牡丹はみんなで作ったんだから、みんなで決めようって言うんだ。優しいよな。ただ、ここで問題が発生する。勝意はあっさりした香りが好き。朱福は逆に、ものすごく濃厚な香りがいい。好みがバラバラで、全然まとまらない。
人手も足りないし、どうするんだって思ったその時、牡丹がすごいアイデアをひらめいた。お客さん自身に、好きなように調合してもらえばいいじゃん!。これだよ!この方法なら、人手不足も解決するし、客の好みに悩む必要もない。このアイデアは見事に当たって、店の花のための肥料代を稼ぎ出すことに成功したんだ。
きな臭い宮廷の動き
場面は変わって、都の政治の中心。皇帝の体調が優れなくて、また朝議を休んだ。代わりに政治を取り仕切るのは、野心家の寧王(ねいおう)だ。これには、古くからの大臣たちがめちゃくちゃ不満を募らせてる。
特に徐祖平(じょ そへい)っていう重鎮が、蒋長揚(しょう ちょうよう)と寧王(ねいおう)に向かってブチギレた。朝廷をお前らの家の裏庭みたいに使うな!ってね。でも、蒋長揚は全然気にしてない。肝が据わってるのか、何も考えてないのか。
さらに、官僚登用試験の改革を巡って、対立はもっと激しくなる。徐祖平(じょ そへい)は家柄よりも才能を重視しろって主張して、多くの大臣がそれに賛成した。これで寧王の一派は、かなり旗色が悪くなった。
徐祖平は先代と当代、二人の皇帝に仕えた超大物だ。皇帝からの信頼も厚い。だからこそ、寧王は彼を本気で邪魔だと感じ始めた。自分の野望のために、徐祖平を完全に潰すことを決心したんだ。空気が一気に不穏になってきた。
あの男の意外すぎる一面
勝意が作った花のクッキーが、すごく美味しかった。それを食べた牡丹は、亡くなった玉露(ぎょくろ)のことを思い出して、思わず泣いちゃうんだ。玉露(ぎょくろ)が生きてたら、このクッキーを絶対に気に入っただろうなって。
残りのクッキーは、蒋長揚の付き人である穿魚(せんぎょ)が全部持って行っちゃったらしい。牡丹は蒋長揚を追いかける。そこで、信じられない光景を目にするんだ。
あのケチでいけ好かないはずの蒋長揚が、孤児たちの面倒を見てた。子供たちの食費や生活費を出して、自らお湯まで沸かして世話をしてる。こんな一面があったなんて、誰も想像できないだろ。
ちょうどその日は、女の子たちの世話をする人がいなかった。だから牡丹が、彼女たちの入浴を手伝うことになった。手伝い終わった牡丹に、蒋長揚はこう言った。手間賃は、お前が俺に返すべき借金の利子から引いてやる。素直にありがとうって言えないのが、彼らしいよな。
香粉の商売は絶好調。牡丹が品種改良した牡丹の花も、前よりずっと育てやすくなって、返品もなくなった。すべてが良い方向へ向かい始めてる。牡丹は、お金が貯まったら自分の店を持って、新しい品種を育てたいって夢を語る。彼女の未来は、明るいものになりそうだ。
第12話の感想:商売と人情、そして不穏な影
今回はマジで中身が濃かったな。前半は、牡丹たちのビジネスが軌道に乗るまでを描くサクセスストーリーで、見ていてワクワクしたぜ。客に香りをブレンドさせるっていうアイデアは、現代のカスタムメイドサービスみたいで面白い。ただの根性論じゃなくて、ちゃんと知恵で困難を乗り越えるのが牡丹のすごいところだ。
そして後半、度肝を抜かれたのが蒋長揚の別の顔だよ。あれはずるい!今まで散々、金の亡者で嫌なヤツっていう印象を植え付けておいてからの、子供たちの世話をする姿。このギャップにはやられるって。牡丹が彼を見る目も、少しずつ変わっていくんだろうな。借金の利子から手間賃を引くっていうセリフも、彼の不器用な優しさが見えて、グッときた。
ただ、手放しで喜んでばかりもいられない。宮廷では寧王が本格的に動き出した。邪魔者を排除しようとする彼の企みは、これから間違いなく牡丹たちの運命にも絡んでくるはずだ。商売の成功と、キャラクターの深掘り、そして忍び寄る政治の影。この三つの要素が絶妙に混ざり合って、最高の回だった。
つづく