蒋長揚(しょう ちょうよう)の叔母・馮夫人が、牡丹と蒋長揚の仲を取り持とうと、ユニークで少し変わった計画を実行します。そのお節介が、二人の関係に意外な変化をもたらすかもしれません。一方、牡丹の店花満築は、ライバル店の悪質な妨害に遭い、評判を落とす危機に直面します。根も葉もない噂を流され窮地に立たされた牡丹ですが、彼女は驚くべき方法でこの困難に立ち向かいます。都では新たな権力争いの火種がくすぶり始め、その影響は牡丹の身にも静かに迫っていました。
「国色芳華(こくしょくほうか)~牡丹の花咲く都で~」あらすじネタバレ16話
とんでもないお節介?馮夫人のサプライズ計画
いやー、蒋長揚(しょう ちょうよう)の叔母さん、馮夫人が面白すぎるんだよね。彼女、牡丹(ぼたん)に理想の男について聞くわけ。牡丹は自分が暗闇にいる時、光をまとって空から舞い降りて助けてくれる人なんて、ちょっとロマンチックなことを言う。それを聞いた馮夫人、どうやら甥の蒋長揚(しょう ちょうよう)はタイプじゃないな、なんて納得してる。
その夜だよ。牡丹が蒋長揚の屋敷に呼ばれるんだ。通された部屋は真っ暗。いきなり鍵をかけられちゃう。暗闇の中、よく見ると蒋長揚が宙吊りにされてる!口もふさがれて声も出せない。
蒋長揚が必死に顎で布の切れ端を指す。牡丹がそれを引っ張ると、彼はドサッと床に落ちてきた。これ、全部馮夫人の仕込みだったわけ。牡丹の理想を再現しようとしたらしい。暗闇の部屋に、空から降ってくる蒋長揚。極めつけは光をまとうの演出で、大量のホタルを放ったんだ。おかげで蒋長揚の姿は、もう滑稽でしかない。
馮夫人は二人の距離を縮めるために、まだ仕掛けを用意してた。部屋には夜光珠が吊るされてて、そこから短冊がぶら下がってる。短冊には、お互いのプロフィールが書いてあるんだ。そこで牡丹は知る。蒋長揚がゴキブリをめちゃくちゃ怖がることを。そんなやり取りを見てる馮夫人は、満足そうに笑ってたよ。
商売敵の汚い手口と、牡丹の鮮やかな逆転劇
平和な時間も束の間、牡丹の店花満築にトラブルが起きる。一人の女が駆け込んできて、店の香粉のせいで夫が倒れたって騒ぎ出すんだ。すぐに方士まで現れて、牡丹に妖魔が憑いてるだの、人の福を吸い取るだの、デタラメを叫び始めた。信じられないことに、店の従業員まで買収されてて、牡丹を陥れる側に回る。周りの客たちは単純だから、その話を信じ込んで、買った香粉を地面に叩きつけ始めた。
でも、牡丹は冷静だった。ちゃんと対策を考えてたんだ。彼女に必要なのは、蒋長揚みたいな有名人の協力。相手が方士を使って評判を落とすなら、こっちも同じ手でやり返すだけ。
牡丹の描いたシナリオ通り、蒋長揚が動く。まずライバル店で香囊(こうのう)を買う。そのまま花満築の前まで歩いてきて、バタッと倒れる芝居を打つんだ。すかさず牡丹が用意した別の方士が登場。見事な連携プレーで、花満築の邪気はもう無いと民衆に信じ込ませる。
牡丹が作った特製の香囊は、開元寺で祈祷済みっていうおまけ付き。福を呼ぶと大々的にアピールする。蒋長揚がさらに一芝居加えたことで、方士の言葉の説得力が一気に増した。人々は我先にとその香囊を買い求める。牡丹は事前に、科挙の受験生たちにもこの香囊を配ってた。彼らが見事合格したことで、香囊のご利益はもはや疑いようのない事実になった。花満築は以前にも増して大繁盛。自業自得のライバル店は、客足が途絶えて閑古鳥が鳴いていたよ。
別れと、新たな不穏な影
馮夫人が都を去る時が来た。牡丹は彼女への感謝を込めて、髪の手入れをしてあげる。あまりに良くしてくれるから、牡丹も正直に打ち明けた。蒋長揚とはお金で雇われた偽の恋人関係だって。でも馮夫人は全く気にしてなかった。甥の気持ちも、あなたの人の良さも、見抜いてるわってね。蒋長揚が貴重な牡丹の鉢植え瓊台玉露(ぎょくろ)を、叔母である自分にさえ譲らなかった。それが彼の本心の証拠だって。
その頃、都では別の動きがあった。あの劉申(りゅう しん)が長安に帰ってきた。寧王(ねいおう)に大量の地契を献上したのに、返礼はまさかの一匹の犬。そばにいた息子の劉暢(りゅう ちょう)の表情が、明らかにこわばる。劉夫人(りゅうふじん)は街で花満築にいる牡丹の姿を見つけてしまう。死んだはずの牡丹が生きてる!彼女は顔面蒼白で屋敷に駆け戻り、夫に報告した。
物語の終わり、牡丹は一人で山へ花を摘みに行く。そこで突然、黒装束の刺客に命を狙われるんだ。
第16話の感想:コメディとシリアスの緩急がすごい
今回のエピソードは、前半のコメディと後半のサスペンスのバランスが絶妙だったね。馮夫人が仕掛けた、蒋長揚を宙吊りにするお節介なサプライズには本気で笑った。ホタルをまとって登場するはずが、ただの間抜けな姿になっちゃう蒋長揚が最高だよ。彼のゴキブリ嫌いが発覚するシーンも、二人の距離が縮まった感じがして良かった。
中盤は牡丹の商売の才能が光る逆転劇。デマを流されても全く動じず、倍返しで敵を叩きのめす姿は見ていて爽快だった。蒋長揚の三文芝居もいい味出してたね。
そして最後。馮夫人との心温まる別れで終わるかと思いきや、劉一家の再登場と、牡丹を襲う刺客の出現で一気に空気が変わった。特に劉夫人が牡丹の生存を知った時の顔は、これからの波乱を予感させるには十分だった。楽しい回からの、この落差。次回が気になって仕方ない。
つづく