あらすじとネタバレ

牡丹の商売、冴えわたる

いやー、牡丹の商売センスには毎回驚かされるよ。今回は蒋長揚(しょう ちょうよう)を巻き込んで、彼の屋敷で宴会を開かせたんだ。そこに都中の名家の子弟たちを招待する。舞台には見事な牡丹の花をズラリと並べてみせた。

案の定、みんなその花が欲しくてたまらなくなる。でも牡丹は売りませんって言うんだ。この花は全部、蒋長揚(しょう ちょうよう)様が『花満筑』から買い占めましたってね。で、『花満筑』のお得意様になれば、今後は優先的に買えますよと畳みかける。うまいよな、本当に。見事な宣伝だ。

女たちの悩みは尽きない

その頃、別の場所では女たちのいざこざが起きてた。朱福(しゅふく) が、前に小春を誤解してたことを謝ってた。これはいい話だ。でも、勝意(しょうい)の元夫、あの王擎(おう けい)がまた現れたんだ。あいつ、今度はやたら優しくなってて、手に塗る薬なんかを渡してくる。勝意(しょうい)も心が揺らいでるみたいだった。

それを見た朱福(しゅふく) がブチギレる。こいつは勝意を殴った男だ!って突っかかっていった。ただ、勢い余って勝意まで巻き込んで怪我させちまうんだ。ドジだなあ。

夜、牡丹がその話を聞く。朱福にはちゃんと勝意に謝るように言った。でも、王擎(おう けい)みたいな男は、会うたびに殴ってやればいいって意見は朱福と同じだった。牡丹は勝意に言うんだ。誰かと結婚することより、あんたを本当に分かってくれる人を見つける方が大事だよって。まあ、今の勝意には響いてないかもしれないけどね。

こじれる婚約、暴走する郡主

一方、劉暢(りゅう ちょう)と郡主の李幼貞(り ようてい)の関係は最悪の一途をたどってた。郡主が劉家に来て、結婚の日取りを催促する。劉暢(りゅう ちょう)は戸部の仕事が忙しいって理由で逃げようとするんだ。これに郡主はイラっとする。

郡主、良かれと思ってやったんだろうけど、とんでもないことをしでかす。なんと戸部の役人たちに圧力をかけて、無理やり休みを取らせたんだ。これで劉暢の仕事が楽になると思ったらしい。当然、劉暢は激怒する。俺に相談もなしに、なんてことをしてくれたんだ!って。

二人の言い争いはヒートアップする。郡主はあなたの気を引きたかったのに!と泣き叫ぶ。そして、ついに言ってしまうんだ。あなたがまだ何惟芳(か いほう)を想ってるから、私は自分の評判が落ちるのも覚悟で水玉亭の一件を起こしたのに!と。劉暢は凍りつく。彼は惟芳はそんなことをする人じゃないと、まず牡丹をかばった。郡主の捨て身の覚悟より、牡丹の名誉を気にしたんだ。もうこの二人の関係は、完全に冷え切ってしまった。

酔った元カレ、最悪の再会

その夜、牡丹は蒋長揚に誘われて歓雲楼にいた。花魁のショーを見に来たんだ。蒋長揚は用心深い。誰かが酒に毒を入れるかもしれないからって、手付かずの酒を全部捨てさせてた。同じ楼に、あの劉暢もいた。郡主との一件でやけ酒をあおって、ベロベロに酔ってた。

劉暢は、大事な策論を水の中に落としてしまう。牡丹は仮面をつけた彼が誰か気づかずに、親切に拾ってあげたんだ。この策論、すごくいいですねなんて褒めたりして。その声で、劉暢は相手が牡丹だと気づく。

次の瞬間、劉暢はひざまずいて牡丹に復縁を迫った。郡主とはもうダメになった。君のためなら今の地位も名誉も全部捨てる!牡丹の顔が一瞬で変わる。彼女は冷たく言い放った。病が重くなる前に、まず医者に頭を治してもらいなさい

この言葉に劉暢は逆上する。君も他の奴らと同じで俺を馬鹿にするのか!牡丹は一歩も引かない。あれもこれも欲しいなんて虫が良すぎる。人に尊重されたいなら、まず自分がまともな人間になりなさい。自分を尊重しなさい完璧な正論だ。ぐうの音も出ない。

この一部始終を、蒋長揚は少し離れた場所から仮面をつけて見ていた。面白がってるのがバレバレだ。夜も更けて、歓雲楼にはもう一部屋しか空きがなかった。牡丹と蒋長揚、二人が泊まるには、方法は一つしかない。

感想

いやー、今回の劉暢は本当にひどかったな。ここまでくると清々しいくらいのダメ男っぷりだ。郡主との関係をこじらせた挙句、酔っぱらって牡丹に泣きつくとか、救いようがない。自分のことしか考えてないのが丸見えなんだよ。郡主も可哀想ではある。愛する人のために自分の評判まで犠牲にしたのに、その相手には全く響いてないんだから。ただ、やり方が強引すぎるのも事実だよな。相手の仕事を妨害してまで気を引こうとするのは、さすがにやりすぎだ。

それに比べて、牡丹の啖呵は最高にスカッとした。まず頭を治せは名言だろ。彼女の強さと賢さが際立つ回だった。元カレに対して一切の未練も見せず、人としての筋を通せと一喝する姿は本当にかっこいい。そして、その全部をニヤニヤしながら見てる蒋長揚もいい味出してる。彼は牡丹の賢さも、劉暢のダメさも全部お見通しなんだろうな。最後の宿は一部屋しかありませんっていう展開は、もうお約束だよね。この二人の関係がどう進むのか、目が離せないよ。

つづく