賤籍に落とされ、軍営に送られた何惟芳(か いほう)。そこは、罪人が新兵の弓矢の練習台にされる非道な場所だった。絶え間ない侮辱と死の恐怖の中、牡丹は口のきけない一人の少女と心を通わせる。このままでは殺されると悟った牡丹は、生き残るため、自身の持つ薬草の知識を武器に危険な賭けに出る。一方、都では牡丹の危機を知った蒋長揚(しょう ちょうよう)が、彼女を救うために奔走する。しかし、劉暢(りゅう ちょう)への想いをこじらせた李幼貞(り ようてい)の嫉妬の炎も燃え上がり、その魔の手が牡丹に迫っていた。
「国色芳華(こくしょくほうか)~牡丹の花咲く都で~」あらすじネタバレ22話
第22話:地獄の軍営と、一筋の光
生き地獄の始まり
いやー、今回の牡丹(ぼたん)は見ててマジで辛かった。賤しい身分に落とされて、軍営に放り込まれるんだ。そこはもう地獄だよ。飯はまともに食えない。周りからはゴミを見るような目で見られる。
そんな中で、口のきけない一人の少女だけが牡丹の味方だった。二人はこっそり裏山で野草を掘って、飢えをしのぐ。牡丹は薬草の知識があるから、毒草を見つけて少女にこれは食べちゃダメだって教えるんだ。
軍営ではとんでもないことが行われていた。新兵の弓矢の練習台として、賤籍の人間を生きた的にするんだよ。信じられるか?少女の姉も、そうやって殺されたらしい。牡丹も殺されかける。矢が腕をかすめて、なんとか助かった。でも隣にいた人は首に矢が刺さって、即死だ。牡丹は将軍に人殺し!って食ってかかる。将軍はお前らみたいな偽物の民より、本物の民を守るのが俺の仕事だって開き直る始末。もうめちゃくちゃだ。
毒をもって毒を制す
このままじゃ殺される。牡丹はそう悟った。彼女は覚悟を決める。あの毒草毛莄(もうこう)を、兵士たちの食事にこっそり混ぜたんだ。
その夜、案の定、多くの兵士が腹を押さえて苦しみだした。大混乱の野営地に、牡丹が解毒薬を持って現れる。腹が痛む者はいないかってね。苦しむ兵士たちは、彼女の薬にすがるしかなかった。
軍の医者はすぐに気づいた。牡丹がただ者じゃないってことに。彼女の薬の知識は本物だった。袁将軍(えんしょうぐん)も、牡丹がわざとやったことを見抜く。牡丹はそこで堂々と交渉するんだ。私には薬の知識がある。読み書きも計算もできる。こんなところで的になって死ぬのはごめんだって。彼女に助けられた新兵たちもかばってくれて、将軍は牡丹の要求をのむしかなかった。
届かぬ想いと、黒い嫉妬
その頃、劉暢(りゅう ちょう)は牡丹を助けようと必死だった。彼は牡丹に手紙を書く。でもその手紙は、県主の李幼貞(り ようてい)に奪われてしまう。手紙を読んだ李幼貞(り ようてい)の嫉妬は、もう限界を超えた。何惟芳(か いほう)は、絶対に殺す彼女の目が本気だった。
友の犠牲と、ギリギリの救出
李幼貞(り ようてい)の意を受けた袁将軍は、動いた。牡丹の友人だった、あの口のきけない少女を殺したんだ。まったく関係ない罪を着せて、殴り殺した。牡丹は、冷たくなった彼女に自分の上着をかけてやる。こんな優しい子が、野ざらしにされていいはずがない。
その夜、牡丹は厨房で兵士たちに襲われる。必死に抵抗する。その時、兵士たちが突然苦しみだして、牡丹はなんとか助かった。
一方、蒋長揚(しょう ちょうよう)は手紙で牡丹の危機を知る。彼は文字通り、馬を二頭乗り潰す勢いで軍営に駆けつけた。そこで目にしたのは、牡丹の上着がかかった少女の亡骸だった。一瞬、蒋長揚の血の気が引く。でも、彼女は牡丹じゃなかった。
厨房に駆けつけると、牡丹は無事だった。彼女を助けた新兵たちが、蒋長揚の到着をちょっと気まずそうに見ていた。まるで主役は遅れて登場って感じだったからな。
蒋長揚は袁将軍を問い詰める。黒幕が李幼貞だと分かっている。でも、将軍が白状するはずもない。彼は将軍を引き渡すしかなかった。
牡丹が助かったのは、運が良かったからじゃない。あの少女が、袁将軍たちの殺害計画を盗み聞きしていたんだ。彼女は命がけで牡丹にそれを伝えた。だから牡丹は、襲ってきた兵士たちの鍋に先に薬を仕込むことができた。少女は、牡丹の身代わりになって殺されたんだ。
蒋長揚は、打ちひしがれる牡丹を慰め、軍営から連れ出す。歩き出した彼の背中に、牡丹が声をかける。蒋長揚…彼女が何を言おうとしたのか。それは、まだ誰にも分からない。
第22話の感想
いや、今回は本当にキツい回だったな。牡丹が軍営で受ける仕打ちは、見ていて胸が苦しくなったよ。ただ、そこで彼女がただの令嬢じゃないってことがはっきりした。生き残るために毒を使う決断力と、それを実行する度胸。彼女の賢さと強さが際立っていた。普通なら泣き寝入りするところを、自分の知識を武器に状況をひっくり返そうとする姿は、応援せずにはいられない。
一番心に残ったのは、やっぱり唖の少女の存在だ。彼女のささやかな優しさと、最後の自己犠牲には涙が出た。牡丹が助かったのは、彼女のおかげなんだよな。このドラマ、ただの恋愛劇じゃない。こういう人間の痛みや絆をしっかり描くから、深みがある。
蒋長揚の救出シーンは、まさにヒーロー登場!って感じで最高だった。馬を乗り潰して駆けつけるなんて、どれだけ必死だったんだよって。でも、彼が着いた時にはもう新兵たちが牡丹を助けていたっていう展開が、またリアルでいい。彼が万能の神じゃないところが、キャラクターに人間味を与えている。
それにしても、李幼貞の嫉妬は本当に怖い。もう完全に一線を超えてる。劉暢(りゅう ちょう)はいい奴なんだろうけど、彼女の本性に気づいていないのがもどかしい。早く目を覚ましてくれ!
最後の、牡丹が蒋長揚を呼び止めるシーン。あそこで終わるなんて、反則だろ!何を伝えたかったのか、気になって仕方ない。
つづく