軍営から蒋長揚(しょう ちょうよう)の助けで長安に戻った牡丹は、待っていた仲間たちと再会を果たす。 一方、牡丹の店花満築を乗っ取った王擎(おう けい)は、その評判を利用して商売を続けていた。牡丹は、自分を裏切った友人・勝意(しょうい)とも再会し、彼女が王擎に利用されていただけだと知る。家族との決別を心に決めた牡丹は、蒋長揚との絆を深めつつ、王擎からすべてを取り戻すための反撃計画を開始する。誰もが避ける大きな仕事を利用し、牡丹の知恵を武器にした逆襲が始まる。

「国色芳華(こくしょくほうか)~牡丹の花咲く都で~」あらすじネタバレ23話

再起への一歩、牡丹と蒋長揚の新たな関係

まず、軍営にいる牡丹(ぼたん)からだ。彼女はここから抜け出して長安で再起するために、蒋長揚(しょう ちょうよう)に自分を買い取ってくれって頼む。もちろん、ビジネスの話も忘れない。成功した時の分け前の比率を再交渉しようって持ちかけるんだ。

でも、蒋長揚は一枚上手だった。彼は笑いながら、とっくに牡丹の身分証書を買い取っていたことを見せる。もう手続きは済んでたってわけ。クールすぎるだろ。

こうして二人は一緒に馬に乗って、長安へ帰ることになった。このシーン、結構いい感じだったな。

長安では、朱福(しゅふく) たちが牡丹の帰りを心待ちにしていた。ドアが開いて牡丹の姿が見えた時の喜びようは、こっちまで嬉しくなる。お金は役人に取られちまったけど、朱福(しゅふく) が牡丹にとって大事な品々をこっそり隠していてくれたんだ。仲間って最高だよね。

裏切りの真相、勝意との再会

その頃、勝意(しょうい)は悲惨な状況にいた。あのクズ男、王擎(おう けい)にまた香粉作りを強要されて、断ったら暴力を振るわれる始末。本当に救いようがない男だ。

傷ついた勝意は、牡丹との思い出の破れ寺へ行く。そこで牡丹の無事を祈るんだけど、蝋燭の火が何度も風で消えちまう。不吉な予感に襲われたその時、本物の牡丹が現れるんだ。そして、消えた蝋燭の火を一緒に灯してくれる。ドラマチックな再会だ。

牡丹は勝意に、なぜ自分を裏切ったのかを問い詰める。勝意は、王擎にうまいこと言いくるめられて利用されただけだと涙ながらに説明する。彼女に裏切るつもりはなかった。

牡丹は、王擎の本性を見抜くための代償が大きすぎたって勝意に伝える。そして、いつでも戻ってきていいと言うんだ。でも、罪悪感でいっぱいの勝意は、もう牡丹の前に現れる資格はないと言って、その場を去ってしまう。切ない別れだった。

父との決別、そして新たな絆

話は牡丹と蒋長揚に戻る。蒋長揚が洛陽から持ってきた胡餅(こべい)を、牡丹は一口食べて父親が作ったものだと気づく。

蒋長揚は、何惟芳(か いほう)としての身分を取り戻したんだから、洛陽の家族に会いに行けばいいと勧める。でも、牡丹は首を横に振る。彼女の父親は、女は家を守って夫や子に仕えるべきだという古い考えの持ち主。そんな家にもう自分の居場所はない。牡丹は、あの家には二度と戻れないと蒋長揚に打ち明けるんだ。

どんな身分になっても自分を見下さない蒋長揚に対して、牡丹はお金だけの関係じゃない、別の関係を築きたいと提案する。それに対する蒋長揚の答えは、俺たちはもう友達だろ。うーん、まだ恋愛には発展しないか。じれったいね。

牡丹の逆襲、王擎を追い詰める計画

ここからが今回のハイライトだ。

劉暢(りゅう ちょう)が、牡丹が軍営を去ったことを知って蒋長揚に文句を言いに来る。でも、蒋長揚は人を見る目がないなと一蹴。牡丹を陥れた黒幕が誰なのか、少しは考えろってことだ。

そんな中、誰もが嫌がる厄介な仕事が舞い込む。湯(とう)老太君の八十歳の誕生祝いの花宴だ。気難しくて有名な彼女の宴を引き受ける花行はどこにもない。

そこに、あの王擎が自分が引き受けると名乗りを上げる。でも、これは全部、牡丹が仕組んだ壮大な計画の始まりだった。目的は、王擎から花屋花満築(かまんちく)を取り戻し、店の評判を回復させること。

案の定、王擎が湯夫人の屋敷に届けた花は、数時間でしおれてしまう。屋敷の執事に怒鳴りつけられ、明日までに新しい花を用意しろと命令される。王擎は花を買うために有り金を全部使ってしまった。花匠を貸してくれる花行もない。完全に八方塞がりだ。

追い詰められた王擎が取った行動が最低だった。暴力を振るってアザだらけになった勝意を連れて、何惟芳(か いほう)の元へやって来る。協力しようなんて、どの口が言うんだか。崖っぷちに立たされた王擎を、牡丹が冷たく突き放すシーンで今回は終わり。最高の引きだったな。

感想

いやあ、今回は牡丹の強さと賢さが際立つ回だったな。どん底から這い上がろうとする意志の力も、自分を裏切った(と思っていた)勝意に手を差し伸べる懐の深さも、本当にカッコよかった。特に、王擎をじわじわと追い詰めていく計画は見事だ。ただやり返すんじゃなくて、社会的に破滅させる手腕は本物だよ。一方で、蒋長揚との関係も少しずつ進展している。彼が持ってきた胡餅のシーンは、家族と決別した牡丹の孤独を思うとグッときた。彼が彼女の新しい心の拠り所になるのかもしれない。勝意の苦悩もしっかり描かれていて、物語に深みを与えていた。

つづく