ネタバレ:痛快な逆転劇と、新たな敵の影

まず、花行の連中の性格の悪さから話さないとな。あいつら、湯(とう)家の花宴の仕事を王擎(おう けい)に押し付けたんだ。なんでかっていうと、湯家のばあさんが超気難しくて、息子の湯四郎(とうしろう)はヤバい奴だから。誰もやりたがらない厄介事を、花行に正式加入してない王擎にやらせたわけ。もし失敗してもうち(花行)は関係ないんでって逃げるため。汚いよな、やり方が。

案の定、問題が起きて王擎はブチギレ。牡丹(ぼたん)たちのせいだって怒鳴り込んできた。でも、牡丹は一枚上手だ。あんたが欲張るからこうなったんでしょって冷静に言い返す。完全に正論。王擎はぐうの音も出ない。追い詰められた王擎は、結局、牡丹にひざまずいて助けを乞うんだ。ダサいけど、まあそうなるわな。

ここからが牡丹のショータイムだ。彼女は3つの条件を突きつける。1つ目、花満筑(かまんちく)を今すぐ返すこと。宴で得た金も全部こっちに寄越せ。2つ目、勝意(しょうい)に土下座して謝ること。そして3つ目。これが最高にスカッとする。王擎が自分の悪事を大声で叫びながら、街中をひざまずいて進むんだ。これ以上ない公開処刑だろ。

牡丹はすぐに行動を開始する。枯れかけた花を満載した花満筑に戻って、孫大娘(そんたいじょう) と一緒に徹夜で花の手入れ。翌朝、見に来た湯家の執事は、見事に生き返った花を見てビックリ。牡丹の腕は本物だからな。王擎が選んだヘボい職人はクビにして、別の腕利きに頼んで、花の飾り付けもやり直した。

そして夜が明けると、王擎の屈辱的な謝罪行脚が始まった。街の人々の前で自分の悪行を全部バラして、花満筑の名誉を回復させる。その光景を、勝意は人ごみの中から静かに見てた。彼女の心の中にあったわだかまりが、少しは晴れたんじゃないかな。牡丹が帰ってくると、勝意は門の前で待っていた。友の勝利を見届けて、彼女も安心した顔をしてた。

でも、勝意は花満筑には戻らないって言うんだ。彼女は、もう子供が産めない体になってしまった。王擎みたいな男以外に、自分を妻にしてくれる人はいないかもしれないって考えてる。だから、元の秦五儿(しんごじ)として生きていくことを選んだ。切ないよな。牡丹も彼女の決意を尊重して、無理に引き止めなかった。別れ際に、牡丹は花満筑の共同店主としてのお金を渡そうとしたんだけど、勝意はそれを受け取らずに行ってしまった。

花満筑を取り戻した牡丹のもとに、以前の花匠たちが戻ってきてくれた。牡丹は感謝して、未払いだった給料を払い、新しい店を開いたら給料を上げると約束する。彼女は芳園(ほうえん)を取り戻すために、また一からお金を貯め始めるんだ。

話はこれだけじゃない。牡丹は自分を罠にかけた李幼貞(り ようてい)への仕返しも忘れてない。朱福(しゅふく) と一緒に、彼女がいつも馬を散歩させてる場所に罠を仕掛けたんだ。罠にかかった李幼貞(り ようてい)たちの周りに生肉をまいて、野犬を引き寄せる。獣に囲まれる恐怖を味あわせたわけだ。牡丹が軍で受けた苦しみに比べたら、こんなの万分の一だって言うけど、十分すぎる報復だよ。

その頃、蒋長揚(しょう ちょうよう)も動いてた。部下の射雁(しゃがん)っていう役人がデカい賄賂を受け取ったっていう情報を得る。彼は、陳(ちん)一族を倒すカギは劉(りゅう)一族にあるって読んでる。牡丹は蒋長揚に、自分を身請けするためのお金を返そうとする。でも蒋長揚は断るんだ。今は俺の庇護下で力を蓄えろって。この二人の関係、ただの主従じゃないよな。

そんな中、新たな問題が起きる。米問屋が花満筑にカビの生えた粟米(あわごめ)を売ってたんだ。そのせいで、毎日その米に触れてた朱福(しゅふく) の手に発疹が出ちまう。牡丹が調べると、西市の米にカビ米が混ぜられていて、その黒幕が例の劉申(りゅう しん)だと突き止める。民衆の生活なんてお構いなしの汚職役人。牡丹は、こいつを叩きのめす決意を固める。

面白いことに、蒋長揚も部下から、牡丹が自分と同じ大物、つまり劉申(りゅう しん)を狙っていると報告を受ける。二人は知らず知らずのうちに、同じ敵を追いかけることになった。これはもう、静かには終わらないぜ。

今回の感想

いやー、今回はマジでざまあみろ!って叫びたくなるシーンの連続だったな。王擎への制裁は、見てるこっちの気も晴れるくらい痛快だった。特に街中を跪いて自分の悪事を白状する場面は、最高の見せ場だったと思う。牡丹の賢さと度胸が光ってたよ。

ただ、勝意の決断は胸が痛んだな。彼女が受けた傷の深さを思うと、簡単に戻ってこいよなんて言えない。彼女なりに自分の人生と向き合おうとしてるんだろうけど、その道が王擎の元っていうのが、なんともやるせない。幸せになってほしいキャラクターの一人だから、今後の彼女がどうなるか、本当に気になる。

そして、話のスケールが一気にデカくなった感じがする。個人の店を取り返すっていう話から、今度は都にはびこる汚職役人との対決だ。牡丹と蒋長揚が、図らずも同じ敵を追うっていう展開は、マジで燃える。二人がどう連携していくのか、あるいは別々に行動するのか。ここからの展開が、ますます楽しみになった回だったな。

つづく