あらすじとネタバレ
役人と庶民、二つの戦線
蒋長揚(しょう ちょうよう)が牡丹に釘を刺すところから話は始まる。お前、太府卿の劉申(りゅう しん)を調べてるだろって。穿魚(せんぎょ)が市場で、牡丹の雇った人間が劉申(りゅう しん)を尾行してるのを見つけたらしい。蒋長揚(しょう ちょうよう)は、牡丹に手を引けって言いたいわけじゃない。相手はただの汚職役人じゃないぞと警告する。西市の米問屋すべてに古米を混ぜるなんて、劉申一人でできることじゃない。背後にはもっと巨大な力がいる。だからこそ、無策に突っ込むのは危険だってことだ。その話を聞いて、牡丹は逆に燃える。蒋長揚も劉申の背後にいる黒幕を倒したいんだと察したんだ。だったら、私も黙って見てるわけにはいかないってな。こうして二人の共同戦線が張られた。官僚の世界は蒋長揚が、民衆の世界は牡丹が担当する。最高のタッグの誕生だ。
蒋長揚の巧妙なワナ
蒋長揚の作戦はえげつなくて最高だった。まず、京兆府の役人たちを自分の屋敷の宴会に招待する。そこで出した食事は、もちろん例の腐った粟米を使ったものだ。案の定、宴会に出た役人たちは次々と腹を下す。それを口実に、蒋長揚は京兆府にこの一件を徹底的に調査しろ!と迫るんだ。同僚たちに面目が立たないだろ、ってな。これは表向きの理由で、本当の狙いは別にあったわけだ。頭いいよな、本当に。
牡丹、民衆を味方につける
その頃、牡丹も動いていた。彼女は民衆の前で一世一代の芝居を打つ。この店で売った香粉は、あの質の悪い粟米から作られていました!。そう言って、自分の店で売った香粉をすべて回収すると宣言した。それだけじゃない。香粉を買った人もそうでない人も、無料で診察して、胃腸を整える薬を原価で売ると約束したんだ。民衆は牡丹の誠実な対応に感謝する。彼女は人々の心をがっちり掴んだ。そして、京兆府に訴え出るよう民衆を扇動する。この問題を大きくしないと、悪党は馬脚を現さない!ってな。
追い詰められた悪党の末路
京兆府は、訴えに来た民衆を門前払いする。でも、牡丹はまったく心配していない。民衆の怒りの炎が、もっともっと燃え盛るのを待っていたんだ。彼女は街頭で訴えを続ける。花行の仲間も加わり、腐った米を持った民衆がどんどん集まってくる。声はどんどん大きくなり、腐った米の山が築かれていく。京兆府の役人が力ずくで米を奪おうとしたその時、牡丹は太鼓を打ち鳴らし、皇帝に裁決を求めると宣言した!この件はすぐに皇帝の耳に入った。劉申たちは必死に隠そうとする。蒋長揚は、わざと軽く流して、寧王(ねいおう)一派を油断させる。御史大夫が民の不満は小さなことではないと徹底調査を主張した。ここで蒋長揚が提案する。劉公主(李幼貞(り ようてい)を裁判の主審にし、御史大夫が補佐する。皇帝もこれを採用した。蒋長揚は、わざと劉申に時間を与えたんだ。慌てて証拠の腐った米を移動させると読んでいた。案の定、劉申は腐った米を良質な米と入れ替え、証拠品を運び出そうとする。その瞬間を、穿魚(せんぎょ)が見逃さなかった。街中で米俵をひっくり返し、腐った米が白日の下に晒される!劉申は民衆に追われ、慌てて逃げ出す。そこへ牡丹が弾弓で一撃!足に当たった劉申は水の中に落ち、みっともなく助けを乞う。そこに現れた御史大夫に、あっけなく逮捕された。
政略結婚の行方
捕まった劉申はすべてを自白した。陳氏一族がまず槍玉に挙がる。でも、バックにいた寧王(ねいおう)は彼らを見殺しにした。味方を見捨てる寧王を見て、他の貴族たちも不信感を抱くだろう。もう簡単には誰も協力しなくなる。一方、劉暢(りゅう ちょう)は母親から泣きつかれる。父の劉申を救いたければ、もう一度、李幼貞(り ようてい)と婚約しろ、と。追い詰められた劉暢(りゅう ちょう)は、李幼貞に求婚する。李幼貞はこれを好機と捉え、父の寧王に劉暢と結婚できなければ死ぬ!と脅しをかける。結局、寧王も折れるしかなかった。劉申は杖刑で済まされた。劉暢が寧王の婿である限り、流刑は免れるかもしれない。まだ完全な決着とは言えない状況だ。そんな中、牡丹たちがかつて暮らした芳園が売りに出されるという知らせが入る。
第25話の感想
いやー、今回は本当にスカッとしたな!牡丹と蒋長揚、この二人のコンビネーションが完璧すぎた。蒋長揚が官僚社会の裏をかく頭脳戦を仕掛け、牡丹が民衆の心を掴んで大きなうねりを起こす。この二つの作戦がガッチリ噛み合った時の破壊力は半端じゃない。悪党の劉申がどんどん追い詰められて、最後は牡丹のパチンコで水にドボンって、ちょっと笑えるくらい痛快だったよ。ただ、劉暢と李幼貞の政略結婚は切ないよな。親の罪のために、好きでもない相手と結婚しなきゃいけない劉暢が可哀想で。この甘くない展開が、ドラマに深みを与えてるんだよな。
つづく