あらすじ(ネタバレあり)
蒋長揚、頭脳プレーで王を黙らせる
まず蒋長揚(しょう ちょうよう)の交渉術がヤバい。あのワガママ親父の寧王(ねいおう)をどうやって黙らせるかと思ったら、頭脳プレーで完全にコントロールしちゃうんだ。
諸道転運副使っていう、めちゃくちゃ儲かる役職をチラつかせて、まず寧王の欲に火をつける。その上で、皇帝も淑妃も牡丹(ぼたん)の顔はもう知ってますよって釘を刺すんだ。もし別の女を差し出したら、それは皇帝を騙す大罪になるってわけ。この脅しは効くよな。
ダメ押しに、俺が牡丹を妾(めかけ)として娶れば、劉暢(りゅう ちょう)も諦めがつく。あんたの娘の李幼貞(り ようてい)にとっても好都合でしょ?って畳みかける。完璧なロジック。寧王も、おいしい役職が欲しくて、この提案を飲むしかなかった。蒋長揚、マジでキレ者だわ。
牡丹の覚悟が男前すぎる
一方、渦中の牡丹こと何惟芳(か いほう)。蒋長揚は、あくまで牡丹を守るための偽装結婚だからって、申し訳なさそうにしてる。でも、牡丹本人が一枚上手だった。
名誉より命の方が大事に決まってるって、すごくサッパリしてるんだ。それどころか、私は再婚だし、世間じゃあくどい商売人って言われてる。初婚のあんたの方がよっぽど損してるじゃないって笑い飛ばす始末。この器のデカさ、マジで惚れる。蒋長揚も、この女はただ者じゃないって、改めて思っただろうな。
結婚の準備も、蒋長揚はちゃんとしたかったみたいだけど、牡丹が止める。これは策なんだから、派手にやったら逆に怪しまれるって。どこまでも冷静で、状況がよく見えてる。
悲劇の貴公子、劉暢(りゅう ちょう)
今回、一番キツい展開だったのが劉暢(りゅう ちょう)だ。本当に可哀想だった。
娘の李幼貞(り ようてい)のせいで、寧王がとんでもない要求を突きつけてくる。お前、ウチに婿入りしろって。しかも、他の妾は一切持っちゃダメっていう条件付き。劉暢はもちろん抵抗する。でも、父親の劉申(りゅう しん)が寧王の脅しにビビって、息子の代わりに婿入り承諾書にサインしちゃうんだ。親に裏切られるって、これ以上ない絶望だよ。劉暢は、愛した女も、家も、自分の人生も、全部権力に奪われた。
偽りの夫婦、本物の気持ち?
牡丹と蒋長揚に話を戻そう。二人は、周囲を安心させるために、仲睦まじい夫婦のフリをする。でも、その芝居を続けてるうちに、牡丹の心にちょっとした変化が生まれるんだ。
あれ、この人との関係って、ただの演技だっけ?そんな風に、蒋長揚を男として意識し始める。この、偽りから始まりそうな本物の感情。見てるこっちがドキドキするよな。
宮中で淑妃(しゅくひ)の相談に乗る牡丹の姿も印象的だった。牡丹はただの花師じゃない。人の心を解きほぐす力も持ってるんだ。それを皇帝がこっそり見てるっていうのも、またいい。
劉暢、絶望のどん底へ
そしてラスト。劉暢の絶望が、もう限界を突破する。
彼は足を折られて、寧王の屋敷の牢屋に閉じ込められてる。ひどい仕打ちだよ。ハンガーストライキで最後の抵抗を試みるけど、そこに追い打ちをかける知らせが届く。
まず、自分の両親が結納金を喜んで受け取ったと聞かされる。もう誰も信じられないよな。とどめは、牡丹と蒋長揚の結婚祝いのお菓子。これで、牡丹を取り戻すっていう最後の望みも、完全に打ち砕かれた。彼の目から光が消えていくのが分かった。これはもう、闇堕ち確定かもしれない。
第28話の感想
今回は感情のアップダウンが本当に激しい回だったな。蒋長揚の鮮やかな交渉術にはスカッとしたよ。牡丹を守るためっていう動機が彼の魅力を引き立ててる。そして、守られるだけのヒロインじゃない牡丹の強さ。彼女の命より大事なプライドはないってセリフは、このドラマのテーマの一つかもしれない。この二人の関係は、偽装から始まるけど、もう本物の絆が芽生えてるのが見えて、すごく応援したくなる。
対照的に、劉暢の転落は見ていて胸が痛んだ。権力の前では個人の意志なんて簡単に踏みにじられるっていう現実が、あまりにも残酷に描かれてた。特に親にまで裏切られるシーンは、彼の絶望の深さを物語ってる。彼がこの先どうなるのか。ただの被害者で終わるのか、それとも復讐心から悪に染まるのか。間違いなく今後の物語の重要なカギを握るだろう。甘いラブストーリーだけじゃない、この苦くて重い展開こそが、『国色芳華』の深みなんだと改めて感じたよ。
つづく