あらすじ(ネタバレあり)

劉暢(りゅう ちょう)、あいつはもう完全に闇に堕ちたな。牢から出てきて、蒋長揚(しょう ちょうよう)の結婚祝いのお菓子を、憎しみを込めて食ってるんだ。あのシーン、彼の絶望と怒りが全部詰まってた。

ここから劉暢(りゅう ちょう)の逆襲が始まるわけよ。彼は寧王(ねいおう)府に乗り込んで、李幼貞(り ようてい)に婿に入りたいと申し出るんだ。自分の足が不自由になった理由も、しれっと嘘をつく。 君に会いたくて焦って高い所から落ちたなんて、よくもまあそんなセリフが言えるもんだ。もちろん、本当は彼女の父親である寧王(ねいおう)にやられたんだけどね。

純粋な李幼貞(り ようてい)は、その嘘を丸ごと信じ込む。劉暢(りゅう ちょう)の作り上げた深い愛にすっかり夢中さ。劉暢が10日後に結婚したいって言えば、急すぎるとは思いながらも、彼が自分を求める気持ちが待てないからだと聞いて、結局受け入れちゃうんだ。

その結婚式の準備が、また一波乱起こす。時間がなさすぎて、李幼貞(り ようてい)を満足させるような最高の花が用意できない。そこで白羽の矢が立ったのが、何惟芳(か いほう)。彼女が新種の開発に取り組んでいるって噂を聞きつけた呂万栄(りょばんえい)が、藁にもすがる思いで彼女の元を訪れる。

惟芳が育てていたのは、金纏腰(きんてんよう)と名付けた新しい蓮の花。古書に載ってる芍薬の名前だけど、牡丹にも負けないくらい見事な花だ。呂万栄は土下座して、この花を譲ってくれと頼み込む。でも、惟芳はただのお人好しじゃない。このチャンスを逃さず、取引を持ちかけるんだ。結果、呂万栄は花を手に入れる代わりに、かつて惟芳が失った庭園芳園を彼女に売却することに同意する。惟芳はついに、自分の夢だった場所を取り戻したんだ。めちゃくちゃ嬉しそうだったね。

そして、惟芳と蒋長揚の結婚式。前日の夜、蒋長揚は初めての結婚だからって落ち着かない様子。対して惟芳はすごく安心してる。相手が悪人を装った最高の善人である蒋長揚だからって、彼女はちゃんと分かってるんだ。寧王を欺くための偽装結婚だけど、そこには確かな信頼関係がある。

結婚式当日、またトラブルが発生する。寧王府に納品された金纏腰が、幼虫に根を食われて枯れかけてるっていうんだ。 惟芳はすぐに面紗で顔を隠して、寧王府に駆けつける。そこでお茶を使って虫をおびき出すっていう見事な方法で、問題を一発解決。呂万栄たちを救ったんだ。そこに蒋長揚も駆けつけて、彼女の正体がバレないように守りながら、すぐにその場を離れる。この二人のコンビネーション、本当に見てて気持ちがいい。

面白いのが、劉暢と李幼貞の結婚式も同じ日ってこと。 花轎(はなごし)に乗った劉暢が、馬に乗る蒋長揚とすれ違う。その時、風で惟芳の面紗がめくれて、彼女の幸せそうな笑顔が劉暢の目に飛び込んでくるんだ。この対比、あまりにも残酷で、鮮やかだった。

その後、蒋長揚は惟芳のために、彼女の小さな庭でささやかな宴を開く。彼女が一番リラックスできるようにっていう配慮が、彼らしい。惟芳も手作りのバラの合卺酒(ごうきんしゅ)を用意して、二人で静かに祝う。 でも、周りがそれを許さない。結局、二人は正式な儀式を行うために引っ張り出されていくんだ。

今回の感想

いやー、劉暢の闇堕ちが本格的に始まった回だったな。彼の行動原理が愛から憎しみに完全に切り替わったのがはっきり見えた。李幼貞に甘い言葉をささやきながら、その裏で復讐の炎を燃やしてる。彼の嘘に気づかない李幼貞の純粋さが、見ていて本当に痛々しいよ。

その一方で、何惟芳(か いほう)と蒋長揚の関係はどんどん深まっていく。特に結婚前夜の二人の会話は最高だった。お互いを深く理解して、信頼しきってるのが伝わってきた。惟芳がただ守られるだけのヒロインじゃなくて、自分の知識と商才で道を切り開いていく姿は、やっぱり見ていてスカッとする。念願の芳園を取り戻したシーンは、こっちまで嬉しくなったね。

幸せの絶頂にいる惟芳と、憎しみのどん底にいる劉暢。この二組の結婚式を同じ日にぶつけてくる演出が、本当にうまい。馬上で笑う惟芳と、それを花轎の中から憎しみの目で見つめる劉暢。あのすれ違いのシーンは、今回のハイライトと言っていいんじゃないかな。

つづく