ついに肖氏(しょうし)が重い口を開き、姜似(ジャン・スー)の母の死にまつわる過去を語り始める。しかし、彼女の告白は、さらなる巨大な陰謀の存在を浮かび上がらせた。父・姜安誠(ジャン・アンチョン)はなぜか真相の追及を止めさせようとし、その不可解な行動に姜似は苦悩する。父を信じられないまま、姜似は自らの手で真犯人を暴くため、危険な罠を仕掛けることを決意する。張り巡らされた嘘と裏切りの中から、ついに明らかになる衝撃の黒幕。物語が根底から覆る、見逃せない回だ。

「似錦 ~華めく運命~」あらすじネタバレ29話

ついに明かされる母の死の真相

前回、追い詰められた肖氏(しょうし)が、ついに全部白状した。でも、ここからがまたややこしい。肖氏(しょうし)は開き直って私だって騙されたのよ!って言い始めたんだ。昔、姜似(ジャン・スー)のお母さんが妊娠してた時、家の実権を自分が握ってた。その期間を少しでも長くしたくて、お母さんの産後の回復を遅らせる薬を手に入れたらしい。それがまさか毒薬だとは知らなかった、って主張するわけ。

で、最近になって何者かが現れた。その人物に今度は姜似(ジャン・スー)に毒を盛れと脅された。そこで初めて、自分はずっと昔から利用されていただけだと気づいたんだと。まあ、どこまで本当か分かったもんじゃないけどな。ただ、肖氏(しょうし)の背後に黒幕がいることは確定した。

父の不可解な決断

子供たちは当然、母親の仇を討ちたい。黒幕は誰なんだ!って肖氏を問い詰める。肖氏は、相手が皇族だってことには気づいてるみたいだ。さあ、名前を言えってなった、その時だよ。父の姜安誠(ジャン・アンチョン)が割って入った。もうこの話は終わりだって。

信じられるか?親父さんは調査を打ち切って、すべての罪を肖氏一人に被せたんだ。それどころか、肖氏に自害まで迫る始末。見てるこっちもは?って声が出たよ。姜安誠は黒幕の正体に心当たりがある。これ以上深入りしたら、姜似(ジャン・スー)たち子供に危険が及ぶって考えたんだ。家族を守るための苦渋の決断ってやつだな。でも、姜似がそんなことで納得するわけない。父親の態度に絶望して、母への愛まで疑い始める。そんな姜似を、余七(ユー・チー)が必死で慰める。君のお父さんが動けないのは、君たちが弱点だからだ、ってさ。泣けるぜ。

黒幕はまさかの人物

親父がダメなら、自分たちでやるしかない。姜似は、ある作戦を立てた。これがまた見事だった。肖氏を使って、黒幕側の人間をおびき出す罠を仕掛けたんだ。まんまと罠にかかったのが、栄陽公主(えいようこうしゅ)に仕える徐嬷嬷(シュー・モーモー)っていう侍女。彼女は昔の毒殺計画に関わってた。事がバレたと聞いて、自分で火消ししようと肖氏に会いに来たところを、見事に捕獲。

尋問された徐嬷嬷は、洗いざらいぶちまけた。姜似の母を死に追いやった黒幕。それは、やっぱり栄陽公主(えいようこうしゅ)だった。動機は嫉妬。なんと姜似のお母さんと、栄陽公主(えいようこうしゅ)の夫である崔旭(ツイ・シュー)は、昔恋仲だったんだ。栄陽公主は、夫の想い人が許せなかった。それで、南烏(なんう)の女から手に入れた毒薬を徐嬷嬷に渡して、肖氏を利用させた。これがすべての真相だった。

激突する姜似と栄陽公主

自分の侍女が捕まったと知って、栄陽公主が黙っちゃいない。兵を連れて、姜似たちがいる燕王府に乗り込んできた。私の人間を返しなさい!って、すごい剣幕だ。姜似も一歩も引かない。母の仇を前にして、一時は相打ちさえ覚悟する。一触即発のヤバい空気になったその時、夫の崔旭が勅命を持って現れた。

姜似は、崔旭と皆の前で公主の罪を告発する。この女が、私の母を毒殺した犯人です!って。それを聞いた崔旭の顔色が変わった。彼は妻がそこまでやっていたとは知らなかったんだ。姜似から事の経緯をすべて聞き出した崔旭は、静かに屋敷に帰る。そして、毒入りの食事を用意した。栄陽公主と、無理心中するつもりだ。最後のシーン、彼の怒りと絶望が伝わってきて、鳥肌が立ったよ。

今回の感想

いやあ、濃密な回だったな。ついに母の死の真相と黒幕がはっきりした。やっぱり栄陽公主、君だったか。嫉妬って怖い。でも、それだけじゃ終わらないのがこのドラマのすごいところ。一番心に残ったのは、父親の姜安誠の行動だ。真実を知りながら、子供たちを守るためにすべてを飲み込んで、憎まれ役を買って出る。彼の妻への愛と、父親としての責任感が痛いほど伝わってきて、本当に切なかった。彼の不器用な愛情表現に、こっちが泣きそうになったよ。

そして崔旭だ。彼もまた被害者だったわけだ。愛した女性を奪われ、その死の真相を知った時の怒りは計り知れない。最後の心中未遂のシーンは、彼の絶望の深さを見せつけられた感じがする。物語の核心が一気に動いて、登場人物それぞれの感情が爆発した神回だったと思う。

つづく