あらすじとネタバレ
意地と意地のぶつかり合い
話は、余七(ユー・チー)が宮殿の前でひたすら跪き続けるシーンから始まる。皇帝が出した崔明月(ツイ・ミンユエ)も一緒に娶れっていう命令を撤回させるためだ。もちろん姜似(ジャン・スー)も、宮殿の外で彼に付き合って飲まず食わず。もう意地と意地の張り合いだよ。
皇帝も頑固だよね。息子の本気の恋心くらい、分かってやれよって思う。
その頃、当の崔明月(ツイ・ミンユエ)はっていうと、自分の婚礼衣装が姜似(ジャン・スー)と同じデザインなのが気に入らないって大騒ぎ。母親の長公主(ちょうこうしゅ)に泣きついて、自分の衣装にだけ宝石を縫い付けさせてご満悦。どこまで自分勝手なんだか。彼女は余七が自分のために跪いてるなんて夢にも思ってない。皇帝が命令したから姜似(ジャン・スー)も黙るだろう、くらいに考えてる。めでたい頭だよ、まったく。
絶望の中の小さな光
でも、余七と姜似には味方もいる。皇后がこっそり姜似を御花園に呼んでくれたんだ。そこは余七が跪いている場所から壁一枚隔てただけの場所。一番近くで彼を感じられるようにっていう、皇后なりの優しさだ。泣けるよね。
福清公主(ふくせいこうしゅ)も余七のもとへ行く。そして凧が揚がっている方を指差すんだ。あそこに姜似がいるって。二人は会えなくても、凧を通じてお互いの気持ちを確かめ合う。このシーン、すごく良かった。絶望的な状況でも、二人の絆はちっとも揺るがないってことを見せてくれる。
思わぬ助っ人の登場
ここで、話はちょっと違う方向へ動く。姜依(ジャン・イー)が街で、乞食になった元夫の朱子玉(ジュー・ズーユー)を見かけるんだ。朱子玉は落ちぶれた自分を見せられなくて隠れる。姜依も知らないふりをする。
でもその夜、姜依は朱子玉に食べ物を届ける。そこで彼の口から衝撃の事実が語られる。姜依と別れた後、彼は長公主の陰謀で全てを失った。流刑になる道中で、一家は皆殺しにされ、生き残ったのは彼だけ。長公主、やることがえげつない。
姜依はそんな元夫にお金を渡す。身なりを整えて娘に会ってやれって。朱子玉は自分の愚かさを後悔して泣き崩れる。この男が、まさか後の大逆転のキーパーソンになる。
大逆転の婚礼
そして運命の婚礼当日。姜似は側室になることを受け入れた、と表向きにはなっている。余七も倒れて、皇后に説得された形だ。でも、これは全部仕込みだった。
崔明月(ツイ・ミンユエ)と姜似、二つの花嫁の輿が到着する。その場で余七が、とんでもないことを宣言する。皇子の身分を捨てる。俺が娶るのは姜似ただ一人だ。
慌てた崔明月が私たちには婚約があったはず!と叫ぶ。その瞬間、身なりを整えた朱子玉が登場。いや、俺と崔明月にも婚約があったとぶちかます。
舞台は皇帝の前へ。朱子玉が取り出したのは、崔明月直筆の婚約書。彼女が前に燃やしたやつは偽物だったんだ。崔明月はもちろん否定する。そこで甄珩(ジェン・ハン)が提案する。その場で字を書かせて、筆跡を比べようって。
結果はもちろん、筆跡は一致。長公主が娘をかばおうとして、うっかり事実を認めるような失言をする。もう完全に詰みだ。
皇帝は法は絶対だと言って、崔明月に朱子玉との婚約を果たすよう命じる。さらにちょうど今日が吉日だからと、その場で二人を結婚させちゃう。この皇帝、食えない男だよ。最高のフィナーレだった。
第33話の感想
いやあ、今回は本当に見応えがあった。前半の息が詰まるような展開からの、後半の怒涛の大逆転劇。これぞドラマの醍醐味って感じだ。余七と姜似の愛が、ただの恋愛ごっこじゃないってことが証明された回だったな。二人の強い意志が、皇后や福清公主みたいな味方を引き寄せ、ついには皇帝の心さえも動かした。
一番痛快だったのは、やっぱり崔明月と長公主の末路だよね。人を陥れて手に入れようとした幸せなんて、結局は全部自分に返ってくる。朱子玉との即席結婚なんて、最高の皮肉だよ。あの勝ち誇った顔が絶望に変わる瞬間は、正直言って最高だった。
それと、キーマンになった朱子玉。ただのクズ男で終わるかと思いきや、まさかの大活躍。彼の後悔と再生の物語も、このエピソードに深みを与えていたと思う。とにかく、見ていて胸がスカッとする、完璧なカタルシスが得られる回だった。
つづく

