あらすじ(ネタバレあり)
長公主、ついに本性を現す
もう遠慮も何もないみたいだ。長興侯が兵を率いて宮殿に乗り込んできた。いきなり皇帝を人質にとる。もうめちゃくちゃだ。栄陽公主(えいようこうしゅ)はさらにその上をいく。翌日の朝議で自分が国を動かすって宣言するつもりらしい。摂政になるってことだな。野心が止まらない。
姜似(ジャン・スー)っていう仲間に助け出された。牢から出られて本当に良かった。目覚めたら、そこには兄の姜湛(ジャン・ジャン)、盧楚楚(ルー・チューチュー)、それに阿蛮(アーマン)がいた。みんなの顔を見て、少しだけ安心できたかな。余七(ユー・チー)もすぐに駆けつけてくれた。姜似(ジャン・スー)が無事だったことにホッとしてたけど、すぐに厳しい顔になる。あいつは栄陽公主(えいようこうしゅ)を絶対に許さないって息巻いてる。
でも、姜似はもっと先を見ていた。このままじゃ国同士の戦争になる。それを避けるために、南烏の大長老に会いに行くって言い出した。正気か?って思うけど、彼女らしい決断だ。
栄陽公主はもちろん面白くない。姜似が逃げたと知ってブチギレだ。見張りをその場で斬り殺し、姜似を捕まえるため全国にお触れを出した。もう完全に悪役の顔だな。
仲間たちの覚悟と別れ
阿蛮(アーマン)は姜似と一緒に南烏へ行きたいって言った。でも姜似はそれを許さない。危険すぎるからって。生きて帰れる保証なんてない旅だ。阿蛮を巻き込みたくないんだな。
余七(ユー・チー)は都を離れられない。だから姜似に同行できない。代わりに姜湛(ジャン・ジャン)と盧楚楚(ルー・チューチュー)が行くことになった。この二人、なんだかんだで良いコンビになってきたよな。頼もしい。
そして運命の朝議が始まる。栄陽公主が兵隊を引き連れて乗り込んできた。皇帝は病気だから自分が代わりに政治を見る、なんて言い出す。大臣たちはもちろんザワつく。太子と甄珩(ジェン・ハン)もおかしいって声を上げた。斉王も何か変だとは感じてる。でもあいつはダメだ。自分の身が可愛いから、何も言わずに黙ってる。
姜湛が本物の聖旨を見せろって食い下がった。すると長興侯が剣で脅してきた。もう法も何もない。そこに燕王、つまり余七が現れた。おお、来たか!って思ったよ。長興侯は今がチャンスとばかりに余七を殺そうとする。でも栄陽公主がそれを止めた。まだ利用価値があるってことか。食えない女だ。
太子の悲劇的な決断
事態はどんどん悪くなる。福清公主がこっそり甄珩(ジェン・ハン)に会って、栄陽公主のクーデターの事実を伝えた。太子と斉王は皇帝に会おうとした。でも皇帝の周りは栄陽公主の兵隊で固められてて、会わせてもらえない。
太子は斉王に一緒に戦おうと持ちかけた。でも斉王は首を縦に振らない。完全に腰抜けだ。太子は悟った。斉王はもう栄陽公主側についたんだと。
栄陽公主も太子の動きに気づいていた。斉王は放っておいても大丈夫。でも太子は危険だ。彼女は太子を食事に誘った。これが何を意味するかなんて、考えたくもなかった。
太子は覚悟を決めた。妃と子供を実家に避難させる。そして決死の覚悟で、わずかな手下と栄陽公主の元へ向かった。食事の席で奇襲を仕掛けたんだ。でも、失敗した。太子は、栄陽公主にあっけなく殺された。この知らせを聞いた皇帝は、どれだけショックだっただろうな。
絶望の連鎖
姜似を南の果て、南疆まで逃がすために、姜湛と毒耳(どくみみ)は陽動のために敵陣に突っ込んでいく。その隙に盧楚楚が姜似を連れて裏道を進む。みんな命がけだ。
栄陽公主は姜似が南烏へ向かったことを見抜いていた。姜似が聖女として南烏の軍を動かすことを恐れたんだ。彼女は偽の命令を出して、崔旭(ツイ・シュー)の軍と南烏を開戦させようと企む。本当にどこまでも汚い手を使う。
余七も急いで南疆へ向かう。その頃、南疆にいた姜似の元に、ボロボロになった姜湛がたどり着いた。彼は重傷を負っていた。そして、信じられない言葉を口にする。
陽動をしていた毒耳と阿蛮が、殺された、と。
今回の感想
いや、もう言葉が出ない。38話は本当に地獄だった。希望が見えた瞬間に、それを上回る絶望が叩きつけられる。見ていて息が詰まったよ。
まず太子の死。彼は無謀だったかもしれない。でも、国と父を思う彼の正義感と行動力は本物だった。だからこそ、あんなにあっけなく殺されてしまったのが本当に悔しい。斉王のどうしようもない保身っぷりが、余計に太子の気高さを際立たせていた。
そして、栄陽公主の暴走がもう誰にも止められないレベルに達している。人を人とも思わない非道さ、自分の野心のためなら国がどうなってもいいという考え方。見ていて本気で腹が立った。
一番つらかったのは、最後のシーンだ。姜似を助けるために、仲間が犠牲になる。毒耳と阿蛮の死は本当にショックだった。特に阿蛮は、姜似とずっと一緒にいたからな。姜湛が息も絶え絶えにその事実を伝える場面は、胸が張り裂けそうだった。余七と姜似がやっと再会できたのに、そんな悲しい知らせが待っているなんて。ここからどうやって逆転するのか、まったく光が見えない。本当に重くて、忘れられない回になった。
つづく

