ネタバレ:絶望の隔離と一筋の光

聴雨軒、地獄の隔離病棟へ

街に瘴癘(しょうれい)っていうヤバい伝染病が広がり始めた。夏語氷(かごひょう)は聴雨軒で病人の手当てに追われる。そんな中、なんと夏語氷(かごひょう)まで病に倒れちまうんだ。

姉を助けたい葉文昭(ようぶんしょう)に助けを求める。でもこの薛慕(せつぼ)って男が、とんでもないクズでさ。夏語氷が俺と一緒に行くなら助けてやるなんて条件を出してくる。もちろん夏語氷はふざけるなと一蹴。許子顔(きょしがん)と一緒に残って、妹や他の患者を看病すると言い切った。

これが薛慕の逆鱗に触れたみたいだね。逆上した薛慕は、街中の病人を全員聴雨軒に押し込めるよう命令する。夏語氷と許子顔ごと建物を封鎖して、全員まとめて見殺しにするつもりだ。やり方が汚すぎる。

この状況を一番喜んでるのが、あの夏蘭(からん)。夏語氷たちが閉じ込められたと聞いて、ほくそ笑んでる。ついでに薛慕に兄の夏耀祖(かようそ)を探してくれって頼むけど、薛慕は完全に適当にあしらうだけ。その魂胆に気づいた夏蘭(からん)は、結局自分で人を使って兄を探し始める。こいつは本当に自分のことしか考えてないな。

許子顔、命がけの薬開発

聴雨軒の中は、まさに地獄絵図。大勢の病人が閉じ込められて、みんな絶望してる。夏語氷も怒りを隠せないけど、許子顔は冷静さを失わない。さすがだね。

そこに夏柳青(かりゅうせい)の容体が悪いって知らせが入る。許子顔はすぐに駆けつけて、鍼治療で毒を抜く。夏柳青は苦しそうだったけど、なんとか持ち直した。ただ、連日の看病で許子顔自身がもうボロボロ。立っているのもやっとの状態だ。

夏語氷はそんな許子顔を必死に支える。彼のために食事を用意して、寄り添う。絶対に薬を見つけられるって励ますんだ。許子顔も君を死なせはしないと誓う。この二人の絆、本当に強くなったよな。

でも、患者たちの我慢は限界に達する。三日以内に薬を見つけろ!と許子顔に詰め寄る。外には見張りの兵士がいて、出たら殺される。まさに袋の鼠だ。

そんな中、葉文昭(ようぶんしょう)が動く。こっそり薬草を差し入れて、許子顔の研究をサポートするんだ。そしてついに、許子顔が解毒薬の調合に成功する!ありふれた薬草の組み合わせだけど、それが特効薬になった。あとは量産するための金が必要だ。葉文昭は父親に頼み込んで金策に走り、薬を買い集めて許子顔に届けた。

手柄の横取りと新たな危機

薬のおかげで、夏柳青をはじめ患者たちはどんどん回復していく。許子顔は完成した薬方を葉文昭に託し、役所に届けるよう頼んだ。

ところが、またしても薛慕が立ちはだかる。薬方を見てもこんなもの信用できるかと一蹴。葉文昭を追い返しちまう。諦めきれない葉文昭は、自腹で薬を配り始めた。いいやつだよ、本当に。

その頃、薛慕は巡撫(じゅんぶ)っていう偉い役人が視察に来ることを知る。そこでとんでもないことを思いつく。解毒薬開発の手柄を全部自分のものにしようと計画したんだ。まず、邪魔な葉文昭を牢屋にぶち込む。視察当日には、兵士たちに市民のフリをさせて薬を配っているように見せかける。巡撫はそれを見て、薛慕の手腕を大絶賛。どこまでも腐ってる。

その裏で、ついに許子顔が過労で倒れてしまった。夏語氷が必死に看病する。一方、すっかり回復した夏柳青は、葉文昭が捕まったことを知る。いてもたってもいられなくなった彼女は、兵士に変装して、たった一人で牢に忍び込み、彼を助け出そうと決意するんだ。

第19話の感想:悪役のゲスさとヒーローの輝き

今回は薛慕のゲスっぷりが本当に際立ってたな。自分の出世と夏語氷を手に入れるためなら、人の命なんて何とも思ってない。ああいう分かりやすい悪役がいると、物語がグッと締まるよね。見ていて本気で腹が立つけど、それだけキャラが立ってるってことだ。

対照的に、許子顔のヒーローぶりが半端なかった。自分もいつ感染するか分からない極限状況で、不眠不休で薬を開発する姿には胸を打たれたよ。彼を支える夏語氷との関係も、ただの恋愛じゃなくて、命を預け合う戦友みたいになってきた。二人が寄り添うシーンは、今回一番の見どころだったかもしれない。

葉文昭も株を上げたな。最初はただのお坊ちゃんかと思ってたけど、夏柳青のため、民のために体を張る姿は格好良かった。彼が捕まったと知って、今度は夏柳青が助けに行くっていう展開も熱い。それぞれのキャラクターが自分の正義のために動き出して、物語が一気に加速した感じだ。

つづく