夏語氷(かごひょう)からもらった贈り物をヒントに、画期的な新商品を開発する。彼女の類まれな商才は、これまでにない販売方法で人々を熱狂させ、店に大きな成功をもたらした。その活躍は許家にも認められ、彼女の立場はより確かなものになるかと思われた。

しかし、その成功を快く思わない親族が、彼女の前に立ちはだかる。店の権利を横取りしようと企む伯父によって、夏語氷は苦境に立たされ、大切なものを奪われてしまう。彼女を救おうと一人で行動を起こした許子顔(きょしがん)だったが、その先で予期せぬ悲劇が発生。彼の優しさが、自らを絶体絶命の窮地へと追い込むことになる。

「流転の花嫁 ~Rewriting Destiny~」あらすじネタバレ9話

第9話:天才的な商売と最悪の悲劇

いやー、今回の夏語氷(かごひょう)はマジですごかった。商売の天才だね、あの子は。

新商品でまさかの大ヒット

夏語氷(かごひょう)、相変わらず体が弱くてすぐ倒れちゃう。それを見た許子顔(きょしがん)が、気分が悪い時に嗅ぐといいよって、漢方薬を入れた匂い袋をくれるんだ。優しいよね、本当に。

夏語氷はその匂い袋からピンと来た。これだ!って感じで、持ち運びやすいティーバッグを開発する。ここまでは普通の発想かもしれない。でも彼女のすごいのはここから。

ただ売るんじゃなくて、ブラインドボックス形式にしたんだよ。箱を開けるまで、どの絵柄のパッケージかわからない。しかも、中には有名な書家蘇大師の書が入った当たり付き。これがもう大当たり。お茶を飲まない人たちまで当たりが欲しい!って買いに走って、店は大成功。延夏で一番の金持ち、葉家の投資まで取り付けるんだから、もう勢いが止まらない。

許子顔(きょしがん)のお父さんも、夏語氷の才能に感心しきり。ついに店の土地の権利書を彼女に渡しちゃう。早く孫の顔を見せてくれなんて言ってるけど、二人が契約結婚だなんて、言えるわけないよな。

欲に目がくらんだ伯父の暴走

順風満帆に見えたのも束の間。最悪のトラブルが起きる。

夏語氷の店の成功を聞きつけた伯父(夏蘭(からん)が、欲に目がくらんだ。あの店はもともと夏家への結納品なんだから、俺たちのものだ!とか言い出す始末。とんでもない言い分だよ。

伯父は夏語氷のお父さんまで巻き込んで店に乗り込んでくる。帳簿と、もらったばかりの土地の権利書をよこせって。半ば脅しだよね、これ。結局、夏語氷は抵抗できずに大切なものを全部奪われちゃう。

すっかり落ち込む夏語氷。見ていられないよ、あんな姿は。許子顔も同じ気持ちだった。彼は夏語氷に内緒で、一人で伯父の家へ向かう。帳簿と権利書を取り返すためにね。

そこで伯父と口論になる。許子顔は正論を言うだけなんだけど、相手が聞く耳を持たない。話は平行線のまま、許子顔は一旦その場を去る。でも、去り際に思い出すんだ。伯父には心臓の持病があったことを。さっきの剣幕で発作が起きたらまずい。彼は心配になって家へ引き返した。

その優しさが、すべてを最悪の方向へ導く。

家に戻った許子顔が見たのは、すでに息絶えた伯父の姿だった。タイミングが悪すぎる。彼が家を出た直後に、伯父は心臓発作で死んでしまったんだ。

結果、許子顔は殺人犯として疑われることになる。

ちなみに、裏では薛慕(せつぼ)に近づいて、彼女の父親である伯父の不正の証拠を探ってた。どうやら自分の両親の死に、伯父が関わっているらしい。復讐の炎が静かに燃え上がってる。これもまた、今後の嵐の予感だね。

第9話の感想:商才と悲劇のコントラストがすごい

今回の話は、前半と後半の落差が激しすぎた。夏語氷のビジネスパートは見ていて本当に爽快だった。ブラインドボックスとか、現代のマーケティング手法を時代劇に持ち込む発想が面白い。彼女の頭の回転の速さには毎回驚かされる。許子顔との関係も、匂い袋のくだりとか、ちょっとずつ温まってきて良い雰囲気だったのに。

そこからの急転直下。伯父さん、マジで人間のクズみたいなキャラクターだったな。人の成功にタダ乗りしようとするだけじゃなく、家族を脅してまで奪い取ろうとするんだから。自業自得の死ではあるけど、そのせいで許子顔が殺人犯にされるなんて、脚本が意地悪すぎる。彼の優しさが、完全に裏目に出ちゃった。あのシーンは見ていて胸が痛かったよ。

薛慕(せつぼ)の復讐劇も本格的に動き出して、物語に厚みが出てきた。夏蘭は父の悪事も知らず、薛慕に恋してるわけで、彼女の立場を思うと切ない。いろんな人の思惑が絡み合って、ただのラブコメじゃない、重厚なサスペンスの匂いがしてきた回だった。

つづく