暗域の聖女である暮懸鈴(ルムー・シュエンリン)をかくまったとして、謝雪臣(シエ・シュエチェン)は仙盟から激しい非難を浴びる。擁雪城内は彼への不信感で満ち、謝雪臣は孤立していく。一方、氷牢に囚われた暮懸鈴は、謝雪臣を苦しませないために自らの死を望んでいた。ついに暮懸鈴の審判の日が訪れる。仙盟の誰もが彼女の死を確信する中、謝雪臣は皆の前で予想外の決断を下す。それは、すべてを敵に回してでも彼女を守り抜くという、彼の覚悟の表れだった。
「千輪桃花~永遠に咲き誇る愛~」あらすじネタバレ13話
暮懸鈴(ルムー・シュエンリン)の覚悟と、見守る男
南胥月(ナン・シューユエ)が暮懸鈴(ルムー・シュエンリン)に会いに来た。俺と逃げようって。普通の暮らしをさせたいらしい。でも暮懸鈴は首を縦に振らない。自分が逃げたら、謝雪臣(シエ・シュエチェン)が困るから。もう自分で選んだ道なんだってさ。南胥月(ナン・シューユエ)は愛は賢者をバカにするなんてポツリと言う。わかるよ、その気持ち。
暮懸鈴は代わりに一つ頼み事をする。阿宝(アバオ)を碧宵宮に連れて帰ってほしいって。父親を探してあげて、と。見つからなかったら、元いた場所に返してあげてほしい。南胥月はその頼みを引き受けた。阿宝(アバオ)は泣いて嫌がる。暮懸鈴を助けてくれって南胥月にすがる。でも、これも暮懸鈴の願いなんだ。南胥月はそう言って阿宝を諭すしかなかった。
四面楚歌のヒーロー
その頃、謝雪臣(シエ・シュエチェン)は部屋で傷を癒していた。弟弟子が飛び込んできて、仙盟の連中が広間で待ってると告げる。みんなが謝雪臣の陰口を叩いてるらしい。自分で聞きに行った方がいいって。行ってみたら案の定だ。暗域の聖女をかばってる!って大合唱。命がけで助けてやった相手にこれかよ。謝雪臣は何も言わずにその場を去る。
追いかけてきたのは何島主。彼だけはまともみたいだ。あんたが助けたのに、この仕打ちはひどいって言ってくれる。謝雪臣は人の常だと返す。大人だな、本当に。何島主は、こんな状況だからこそ早く盟主を決めるべきだと言う。そして、謝雪臣こそが盟主にふさわしいと推薦する。法力も戻った。命を懸けて城も守った。これ以上ない適任者だろって。そりゃそうだ。
審判、そして謝雪臣の決断
暮懸鈴は氷牢の中から、毎日謝雪臣に手紙を書いていた。紙で鳥を折って、そこにメッセージを乗せて飛ばす。早く私を殺しに来てそんな手紙が、箱にいっぱい溜まっていく。切なすぎるだろ。
謝雪臣はずっと悩んでた。人族と、暮懸鈴。どっちも選べない。どうすればいいのか分からない。
そして審判の日が来た。傅瀾生(フー・ランシェン)は彼女は何も悪くないのに、残酷すぎるって見ていられない様子。弱りきった暮懸鈴が引きずられてくる。みんなが見てる前で、謝雪臣が動いた。彼は自分の法力を使って、暮懸鈴の魔功をすべて消し去った。そして宣言する。魔功は消えた。罰として千年の禁固刑に処す殺さない、という選択。
当然、黙ってないヤツがいる。素凝真(スー・ニンジェン)だ。あんたが殺さないなら、私が殺す!って飛び出してきた。それを止めたのは謝雪臣の剣。彼は素凝真(スー・ニンジェン)の首に刃を突きつけて言った。これは俺の決定だ。ここは擁雪城だ痺れる!謝雪臣は暮懸鈴を抱きかかえて、その場を去る。去り際に言い放った。彼女はもう、擁雪城の人間だ完全に守るって決めたんだ。
守るべきもののために
謝雪臣は暮懸鈴をベッドに寝かせると、自分の守りの玉を彼女に与えた。寒いと震える彼女を、彼はただ抱きしめる。三日間だけ耐えろ。そうしたら、本当の人間界を見に連れて行く甘い。甘すぎる約束だ。
数日後、暮懸鈴が目を覚ます。謝雪臣は机で突っ伏して寝ていた。彼女が近づくと、彼も目を覚ます。いつものように、暮懸鈴が謝雪臣にちょっかいを出す。それを見た謝雪臣はもう元気になったみたいだなと笑う。明日、山を下りるぞ私を追い出すの?と不安がる彼女に、彼は答えた。本当の人間界を見せてやる追い出すわけないだろ。二人の新しい旅が始まるんだ。
今回の感想
いやー、今回はマジで神回だった。ずっと煮え切らない態度だった謝雪臣が、ついに覚悟を決めた。仙盟の連中がそろいもそろって手のひら返しで、見てるこっちがイライラしたよな。命の恩人に向かって聖女をかばうなとか、どの口が言うんだって。そんな中で、謝雪臣はたった一人で全部背負うことを選んだ。
審判のシーンは息をのんだ。暮懸鈴の魔功を消し去って千年の禁固刑を言い渡した時、彼の本気が見えた。これは罰じゃない。彼女を生かすための、唯一の方法だったんだ。素凝真に剣を突きつけてここは俺の城だって言ったところ、最高にカッコよかった。今まで自分の立場とか、世間の目とかを気にしてた彼が、たった一人の女性を守るためにすべてを敵に回した。もう迷いはない。ラストで彼女を抱きしめて人間界を見に行こうって約束するシーンは、二人の関係が完全に新しいステージに入ったことを示してる。これからの二人が楽しみで仕方ない。
つづく


