懸天門で起きた事件に、一つの決着がつく。門派の長である一念(イーニエン)は、すべての責任を負う覚悟を決め、ある重大な決断を下す。彼の選択は、残された者たちに大きな影響を与えた。
一方、暮懸鈴(ルムー・シュエンリン)は南胥月(ナン・シューユエ)から、彼の悲しい過去と自分への特別な想いを打ち明けられる。しかし、その会話を謝雪臣(シエ・シュエチェン)が偶然聞いてしまい、三人の関係に緊張が走る。
気まずい雰囲気の中、謝雪臣と暮懸鈴は街へ出かける。そこで二人は束の間の穏やかな時間を過ごすが、その裏では暮懸鈴を狙う新たな脅威が静かに迫っていた。
「千輪桃花~永遠に咲き誇る愛~」あらすじネタバレ14話
第14話:それぞれの覚悟と揺れる心
一念(イーニエン)の最期と託された想い
まず話は懸天門の件から始まる。一念(イーニエン)がすべての罪を一人で背負うと決めたんだ。謝雪臣(シエ・シュエチェン)に対して、これで懸天門は見逃してくれと頼む。謝雪臣(シエ・シュエチェン)はその覚悟を受け入れて、願いを聞き入れた。
一念は最後に一つだけ、弟子の玄信(シュエン・シン)に会わせてほしいと願う。連れてこられた玄信(シュエン・シン)に、一念は別れを告げる。お前に教えられるのはここまでだと。そして、次の掌門はお前だと告げ、懸天門を託すんだ。
玄信は当然、師匠に死んでほしくないと泣きつく。でも一念は静かに諭す。これは自分がすべて負うべき責任だと。謝雪臣を恨んではいけない、彼は自分の職務を果たしただけなんだ、と。玄信は師匠の覚悟を悟って、跪いて最後の別れをした。玄信が部屋を出た後、一念は自ら命を絶った。重いシーンだったよ。
南胥月(ナン・シューユエ)の告白と謝雪臣の動揺
場面は変わって、暮懸鈴(ルムー・シュエンリン)と南胥月(ナン・シューユエ)のところへ。囚われの身のはずの暮懸鈴(ルムー・シュエンリン)が、一人で楽しそうにしてる。そこに南胥月が現れる。彼は改めて、一緒に故郷の蘊秀山庄へ帰らないかと誘う。
暮懸鈴は、南胥月が自分にしてくれたことは、もう普通の友達の範囲を超えてるって言うんだ。すると南胥月は、君は俺にとって特別な存在なんだと返す。そして、自分の秘密を打ち明ける。彼の霊力が不安定なのは、昔、兄に傷つけられたせいだった。父が兄を殺そうとした時、母が身代わりになって彼の目の前で死んだという、壮絶な過去をね。彼は、愛する人のために死ねる人がいることを羨ましく思ったと語る。
そして、以前暮懸鈴が好きを分けてあげると言ったことを持ち出す。暮懸鈴があれは気まぐれよと慌てると、彼は自分の気持ちがわからないんだと告白する。君のことが好きなのか、自分でもわからない。だから一度故郷に帰って、距離を置いて確かめたいんだ、と。
この二人の会話を、なんと謝雪臣が聞いていた。気まずい空気が流れる。南胥月は謝雪臣を外に連れ出して、男同士で話す。どこまで聞いた?『好き』ってところは聞こえた謝雪臣の表情は読めない。南胥月は、怒ってるのか、どうでもいいのか、と彼の本心を探る。謝雪臣はただ、なぜ俺に言わなかったとだけ。南胥月は、自分でも確信がなかったから言えなかった、と答えてその場を去る。いやー、三角関係が本格的に火花を散らし始めたね。
束の間の平穏と不穏な影
謝雪臣が戻ると、暮懸鈴が心配そうに待っていた。彼、怒ってた?怒ってない謝雪臣の態度はそっけない。気まずい雰囲気の中、二人は街へ下りることにした。
街は賑やかで、暮懸鈴は占いの屋台を見つける。自分の恋愛運を占ってもらうんだけど、生年月日がわからない。結局、銅銭を投げて占ってもらう。占い師にあんたは複雑な恋の渦中にいる。でもその恋は実らないねと言われて、暮懸鈴がブチギレる。屋台をひっくり返そうとするのを、謝雪臣が慌てて止めた。ここはちょっと笑えたよ。
その後、二人は麺屋に入る。店の主人が、暮懸鈴のことを覚えていた。以前、彼女が助けた老人の息子だったんだ。彼はすごく感謝して、二人の麺代をタダにしてくれた。麺を食べながら、暮懸鈴がポツリと言う。これが本当の人間界なのね。すごく良いわけじゃないけど、悪いところでもない彼女の心が少しずつ解けていくのがわかるシーンだ。
帰り道、暮懸鈴は氷牢に戻ると言う。謝雪臣は、もう戻る必要はない、別の場所を用意すると引き留める。そこで暮懸鈴が核心を突くんだ。どこに住むかなんてどうでもいい。私が知りたいのは、あなたの心の中で私はどういう存在なのかってことそう言い残して彼女は去っていく。
彼女にはわかっていた。桑岐(サン・チー)が自分を狙っていることを。案の定、桑岐(サン・チー)が現れて暮懸鈴を連れ去ろうとする。その瞬間、桑岐の前に立ちはだかったのは、南胥月だった。
第14話の感想:切なさが渋滞してる回
いやあ、今回は感情が揺さぶられる要素が満載だったね。まず一念の自己犠牲。師匠として、一人の人間としての覚悟が本当に重くて、玄信との最後のやり取りは泣けた。自分の罪を清算し、弟子に未来を託す姿は、ただただ立派だったよ。
そして、ついに三角関係が本格化した。南胥月がただの優しいお兄さんじゃなくて、深い闇と暮懸鈴への複雑な想いを抱えてることがわかった。彼の告白を聞いてしまった謝雪臣の、あのポーカーフェイスの下で渦巻いてるであろう嫉妬を想像するだけでたまらない。もっと感情をむき出しにしてほしいって思っちゃうよね。
そんなシリアスな展開の中、街でのデートシーンは良い息抜きだった。占いでキレる暮懸鈴は相変わらずで可愛いし、麺屋での出来事で人の温かさに触れる場面はグッときた。彼女が少しずつ人間界に馴染んでいく過程が丁寧に描かれていて、キャラクターがどんどん好きになる。
最後の最後で桑岐が来て、それを南胥月が止めるっていう王道の展開。わかっていても盛り上がる。謝雪臣はどう動くのか。三人の関係はどうなるのか。本当に目が離せないよ。
つづく


