霊族の長である桑岐(サン・チー)は、ある過去の出来事を胸に秘め、新たな計画を実行に移す。彼は腹心の暮懸鈴(ルムー・シュエンリン)に新しい任務を与え、再び人間界へと送り込む。一方、仙盟では混沌珠が偽物だったことが発覚し、その混乱の中、謝雪臣(シエ・シュエチェン)に新たな指導者としての役割が求められることになる。人間界に降り立った暮懸鈴は、謝雪臣や南胥月(ナン・シューユエ)と遭遇し、事態は予期せぬ方向へ。それぞれの思惑が複雑に絡み合い、登場人物たちの隠された過去や秘密が少しずつ明らかになっていく。物語が大きく動き出す、見逃せない回だ。
「千輪桃花~永遠に咲き誇る愛~」あらすじネタバレ16話
過去の傷と新たな企み
桑岐(サン・チー)の忘れられない痛み
まず桑岐(サン・チー)の話からだ。彼が一人、春生剣を手に物思いにふけってる。場面は一気に20年前に飛ぶ。そこには、若き日の桑岐と、素凝真(スー・ニンジェン)の姉である素凝曦(スー・ニンシー)の姿があった。
桑岐は彼女に行かないでくれと頼む。素凝曦(スー・ニンシー)はやるべきことを終えたら戻る。誰も知らない場所で二人で暮らそうと約束するんだ。甘い雰囲気だよね。でも、その直後、彼女は突然桑岐の腕を切り落とす。あなたを愛したことなんて一度もない。霊族なんかを愛せるわけないでしょ。そう言い放ったんだ。ひどい裏切りだよな。この記憶が、今の桑岐を作ってるわけだ。思い出している彼の目には、涙が浮かんでる。
捨て駒にされる暮懸鈴(ルムー・シュエンリン)
そこに暮懸鈴(ルムー・シュエンリン)がやってくる。桑岐は彼女に断念っていう新しい法器を渡す。暮懸鈴は仙盟への復讐心でいっぱいだ。朽先閣主(きゅうせんかくしゅ)はいつ結界を破るんですかと息巻いてる。
でも、桑岐は冷たく言い放つ。あの混沌珠は偽物だ。本物がどこにあるかは分からないらしい。暮懸鈴は私がもう一度人間界へ行って、本物を探してきますと申し出る。健気だよな。桑岐は彼女に、謝雪臣(シエ・シュエチェン)から手に入れた玉闕功の修練に励めとだけ言う。
その後、桑岐は暮懸鈴を人間界へ送り出すんだ。彼女は一度失敗してるから、桑岐に信じてもらえてるか不安そうだった。桑岐は彼女を安心させるような素振りを見せる。でも、彼女が去った後、そばにいた欲影(よくえい)にこう漏らす。玉闕功はもう手に入れた。どういうことだよ。つまり、暮懸鈴に渡した玉闕功は、桑岐がその術を盗むための罠だったってことだ。彼女、完全に利用されてるだけじゃんか。
仙盟の新たなリーダー
謝雪臣(シエ・シュエチェン)、盟主になる
仙盟サイドも、混沌珠が偽物だったことに気づいて大騒ぎだ。みんなが謝雪臣に新しい盟主になってほしいと言い出す。彼は何度も人間界や混沌珠を守るために命をかけてきたからな。
謝雪臣は一度は断る。でも、碧宵宮の段霄蓉(ドゥアン・シャオロン)なんかが強く推すもんだから、条件付きで引き受けることにした。本物の混沌珠が見つかるまでの一時的な代理だ。彼らしいよな。責任感は強いけど、権力には興味がないって感じがさ。
友人の南胥月(ナン・シューユエ)は、そんな彼を心配してる。背負うものが多すぎるって。結局、南胥月(ナン・シューユエ)は俺も一緒に行くよ。君一人じゃ大変だろと、彼と行動を共にすることを選ぶ。いいコンビだよ、この二人。
人間界での再会と疑惑
薬で操られる暮懸鈴
人間界に降り立った暮懸鈴は、早速トラブルに巻き込まれる。そこに南胥月が駆けつけるんだ。彼は暮懸鈴の目の下の黒子を見て、何かを察する。
彼女の言動もおかしい。私の味方になれば、あなたが望むものをあげるなんて誘惑してくる。南胥月はすぐに気づいた。彼女が悟心っていう薬を飲まされて、操られていることに。
そこに謝雪臣も登場。暮懸鈴は彼を見るなり逃げ出す。謝雪臣はすぐさま彼女を追いかけた。南胥月の洞察力、なかなか鋭いよな。
暴かれる衝撃の真実
母の秘密
今回の話で一番の衝撃は、高秋旻(ガオ・チウミン)のパートだ。彼女、母親の素凝真(スー・ニンジェン)と在溪(ザイ・シー)の会話を偶然盗み聞きしちまうんだ。
その内容がヤバい。母親はかつて桑岐を愛していた。そして、父親の高鳳栩(ガオ・フォンシュウ)と結婚した本当の理由は、混沌珠を体内で生かし育てる活養のためだった。マジかよ。自分の出生が、父親への愛じゃなくて、ある目的のためだったなんて。娘としてこれ以上きつい真実はないだろ。
素凝真は盗み聞きに気づいて、そこにいる高秋旻(ガオ・チウミン)を見つけてしまう。ここで16話は終わり。二人の間に流れる気まずい空気、想像するだけで胃が痛くなるぜ。
第16話の感想
いやあ、今回はマジで情報量が多かった。特に、今まで謎だった部分が一気に明かされた感じだね。桑岐の過去には同情しちゃうよ。愛した人に裏切られて腕まで切り落とされたら、そりゃ人間不信にもなるし、世界を恨みたくもなるだろうなと。ただの悪役じゃない、彼の行動には悲しい理由があったんだ。
その一方で、暮懸鈴が本当に可哀想で見てられない。桑岐を信じて、彼のために必死なのに、彼女自身がただの道具として使われてるだけなんてさ。彼女がこの真実を知ったらどうなっちまうんだろう。
そして何より、高秋旻が知ってしまった母親の秘密。これは重すぎる。自分の父親が愛されていなかったかもしれないなんて、しかも自分が生まれた理由が混沌珠のためだなんて、残酷すぎるだろ。この親子関係、もう修復不可能なレベルじゃないか。物語の核心に一気に切り込んできた回だったな。
つづく


