今回のあらすじとネタバレ

繰り返される一日

夜になっても暮懸鈴(ルムー・シュエンリン)は眠れずにいた。謝雪臣(シエ・シュエチェン)は彼女に俺のことが心配なのか?と聞く。シュエンリンはそんなわけないでしょとそっけない。相変わらず素直じゃないんだよな、この子は。

シュエチェンは明日、もう一度長生蓮を見に行くと言う。シュエンリンには危ないから来るなと釘を刺した。もし自分が死んだら、二人を繋ぐ一线牵は自然に消える。そう伝えられたシュエンリンは、むしろ安心したような顔をする。ひどい言い草だよね。

結局、次の日も二人は一緒に行動する。長生蓮が咲く場所へ行くと、また風襄尊者(フォンシアンそんじゃ)に会った。ただ、様子がおかしい。彼女は二人のことを全く覚えていない。昨日と全く同じセリフを口にするんだ。シュエチェンはすぐに気づく。この人、前の日の記憶がなくなってるんじゃないかって。

影から現れた男

二人はとりあえず風襄尊者(フォンシアンそんじゃ)に蓮子心(れんししん)が欲しいと伝えてみる。もちろん、彼女は二人を追い払おうとする。仕方なく、シュエチェンとシュエンリンは木の陰に隠れて様子をうかがうことにした。

シュエンリンが物音を立ててしまう。見つかると思ったシュエチェンが、慌てて彼女をぐっと引き寄せた。その一瞬の後、振り返るともう風襄尊者(フォンシアンそんじゃ)の姿はどこにもない。霊気さえ感じられない。完全に消えちまった。

あたりを探すと、彼女は大きな岩の上で横になっていた。シュエチェンたちは推測する。彼女が長生蓮を食べたなら、蓮子心は近くにあるはずだって。二人が近づこうとした、その時。風襄尊者の体から青い光が放たれた。

光の中から、一人の男の姿が現れる。シュエンリンは人なの?それとも亡霊?とビビりまくり。無理もない。シュエチェンは、その男の正体にすぐに気づいた。潜光君(チェングアンくん)だ。

六千年の愛の物語

潜光君(チェングアンくん)は、なぜ自分の名を知っているのかとシュエチェンに問う。シュエチェンは答える。史書に書かれていた、と。潜光君(チェングアンくん)と風襄尊者は、共に修行した道侶(恋人同士みたいなもの)だった。風襄尊者に会った時から、シュエチェンはもしやと思っていたらしい。

潜光君は、もう六千年も経ったのかと呟く。彼らのせいで、時の流れを思い出したようだ。

ここから、潜光君が全てを語り始める。シュエチェンの推測通り、風襄尊者は長生蓮を食べた代償を払っていた。彼女は日の出と共に目覚め、日没と共にその日一日の記憶を全て失う。六千年も生きているのに、彼女にとっては毎日が同じ一日なんだ。これが、人々が求める長生の真の姿。代償はあまりにも大きい。

昔、風襄尊者は過酷な試練を乗り越え、輪鏡上神(りんきょうじょうしん)という神に会った。その結果、このループする生を得た。シュエンリンは神族の存在に驚く。神族は熔淵(ようえん)に封じられ、人間を見捨てたと思っていたから。

潜光君と風襄尊者は、お互いに想い合っていた。でも、二人ともその気持ちを口に出せなかった。すれ違ったまま、彼は彼女を見失う。長い時間をかけて探し当てた時、彼女はすでに記憶を失う体になっていた。

彼は決意した。自分も長生蓮を食べ、輪鏡上神に願ったんだ。毎日、彼女のそばにいさせてほしいと。その結果、潜光君は風襄尊者の影になった。夜の間だけ、こうして姿を現すことができる。

記憶、ふたたび

話を聞いたシュエチェンは、潜光君に蓮子心を譲ってほしいと頼む。悟心水(ごしんすい)を飲んでしまい、苦しんでいる人を救いたいんだ、と。もちろん、その人とはシュエンリンのことだ。

潜光君は彼の想いを汲み取り、一つの蓮子を渡してくれた。

シュエンリンがその蓮子を口にする。すると、忘れていた記憶が一気に流れ込んできた。シュエチェンと出会ってから今までの、全ての記憶が。もう、二人はただ抱き合って泣くしかなかった。やっと、やっとだ。

そこに、南胥月(ナン・シューユエ)が現れる。でも、記憶が戻ったシュエンリンは、明らかに彼を避けている。これから、また一波乱ありそうな予感だね。

感想

いや、今回はマジで泣ける回だった。潜光君と風襄尊者の話が切なすぎる。六千年間、ただ影として愛する人を見守り続けるって、どんな気持ちなんだろうな。お互い好きだったのに伝えられなかった後悔が、こんなにも重い罰になるなんて。永遠の命って、幸せとは限らないんだってことを突きつけられた感じがするよ。

その悲しい愛の物語があったからこそ、シュエチェンとシュエンリンが記憶を取り戻して抱き合うシーンが、もう最高にグッとくる。シュエンリンが全部思い出して、二人の心がやっと一つになった。この瞬間をずっと待ってた。本当に良かった。でも、最後の最後に南胥月(ナン・シューユエ)が出てきて、一気に不穏な空気になるのがうまいよね。幸せなままで終わらせてくれないのが、このドラマらしい。

つづく