いやー、今回の29話はマジで息するのを忘れるレベルだったよ。ちょっと感情の整理が必要だから、俺の話に付き合ってくれ。
第29話 あらすじとネタバレ
身代わりの悲劇
話はシエ・シュエチェンが高家の屋敷に乗り込むところから始まる。妹の誕生日祝い?そんなわけない。彼は霊奴にされたルムー・シュエンリンを助け出すためだけに来たんだ。屋敷の主、ガオ・フォンシュウに彼女を解放してくれと単刀直入に頼む。
フォンシュは笑顔で承知する。でも、こいつが食わせ物なんだよな。シュエチェンを別室で待たせ、裏では部下に命令する。あいつが欲しがる霊奴だ。何か特別な秘密があるはずだ。徹底的に調べろってね。やっぱり一筋縄じゃいかない。
その頃、ルムー・シュエンリンは新しい服を着ていた。それを屋敷の管理人が見つける。お前、お嬢様の服を盗んだな!と決めつけて、彼女を殴りつけるんだ。ひどい話だよ。そこに、あのサン・チーも現れる。不穏な空気しかしない。
シュエチェンは、ルムー・シュエンリンを探して屋敷をさまよう。そこで見つけたのは、ルムー・シュエンリンの服を着た別の女性。高家の妹、ガオ・チウミンだった。彼女が言うには、兄のフォンシュが自分を死から逃すために、ルムー・シュエンリンを身代わりに仕立て上げたらしい。チウミンはシュエチェンを知っていて、一緒に逃げましょうと誘う。でもシュエチェンは断る。誰かを身代わりにするのは間違ってる。逃げ道を知ってるなら君一人で逃げろって。彼の正義感はブレないね。
シュエチェンの決断
シュエチェンはついに木の下でボロボロのルムー・シュエンリンを見つける。一緒に帰ろうと彼女を連れて行こうとした、その時。ガオ・フォンシュウが立ちはだかる。
フォンシュはルムー・シュエンリンの顔にある紋様に気づく。それが伝説の秘宝混沌珠の紋様とそっくりだったんだ。こいつは混沌珠と関係がある。渡すわけにはいかない。そう言って、彼はルムー・シュエンリンを離さない。
シュエチェンは悟る。まともに戦っても、こいつには勝てないと。だから彼は、とんでもない行動に出る。自分の力の源である内丹を、自らの手で破壊したんだ。すさまじい力と引き換えに、彼はルムー・シュエンリンの目の前で命を落とす。
その光景を見て、ルムー・シュエンリンの中で何かが壊れた。彼女の悲しみは、体内に眠っていた混沌の力を爆発させる。その力は、倒れたシュエチェンの体に吸い込まれていった。
究極の選択
そこにサン・チーがやってくる。彼はルムー・シュエンリンを殺そうとする。でも、彼女の目を見て、なぜか考えを変えた。俺が君を強くしてやる。一緒に行こう。そう言って彼女を誘う。
シュエチェンは霊体になって、その様子を見ていた。行くな!そいつについて行くな!と叫ぶ。でも、彼の声はルムー・シュエンリンには届かない。彼女はサン・チーと共に行ってしまう。シュエチェンの霊体は、父親であるルンジン上神によって連れ戻された。
自分の体に戻ったシュエチェン。父は彼に告げる。お前は何も変えられなかった。シュエチェンは失敗を認める。すると父は、もう一つの方法を教える。
シュエチェンが生き返ったのは、ルムー・シュエンリンが分け与えた混沌の力のおかげ。もしシュエチェンが再び内丹を破壊すれば、その力は持ち主であるルムー・シュエンリンの元へ戻る。彼女は生き返る。その代わり、シュエチェンは今度こそ完全に死ぬ。
それを聞いたシュエチェンは、笑ったんだよ。彼女を救えるなら、それでいい。彼は一切のためらいなく、再び内丹を破壊した。混沌の力は、時空を超えてルムー・シュエンリンの体に戻っていく。シュエチェンの一片の魂は、彼の本来の姿である昭明(ジャオミン)の元へ還り、昭明は長い封印から解放された。
新たな神の登場
ルムー・シュエンリンが目を覚ます。彼女は、まるで全てを知っていたかのように静かだった。あなたが守りたかった人間界は、私が代わりに守る。でも、また私を一人にしたのね。そう呟くんだ。
彼女が目覚めた直後、一人の男が現れる。姿はナン・シューユエ。でもルムー・シュエンリンは一瞬で見抜く。あなたは彼じゃない。男は正体を明かす。自分は上神・天命(ティエンミン)だと。
天命(ティエンミン)にとって、ルムー・シュエンリンは人間じゃない。彼が永い時を共にした混沌珠そのものなんだ。彼はルムー・シュエンリンを蘊秀山荘という場所に連れて行く。人間界では結婚が永遠の誓いを意味すると聞いた。我々も結婚するぞ。そう言って、無理やり婚礼を挙げようとする。とんでもないやつが現れたもんだよ。
感想
今回のエピソードは、もう言葉が出ない。シュエチェンの愛が深すぎて、胸が張り裂けそうだった。一度はルムー・シュエンリンのために命を捨て、彼女の力で奇跡的に生き返ったのに、また彼女を救うために自分の命を差し出すなんて。しかも、それを聞いた時に笑うんだよ。彼の愛は本物だ。見返りなんて一切考えてない。ただ、彼女に生きていてほしい、それだけ。その想いが強烈に伝わってきて、本当に泣けた。
ルムー・シュエンリンが彼の想いをちゃんと受け取って、私が彼の代わりに人間界を守るって決意するところが唯一の救いかな。彼女もただ守られるだけの存在じゃなくなった。
サン・チーの目的は相変わらず謎だし、最後に出てきた天命っていう新キャラがヤバすぎる。君は俺の珠だとか言って強制的に結婚しようとするとか、完全にストーカー気質の神様じゃん。物語がとんでもない方向に動き出したね。シュエチェンの犠牲が、これからどう繋がっていくのか。本当に目が離せない回だった。
つづく


