あらすじ(ネタバレあり)

ワープ失敗、まさかの罠

さあ、いよいよ擁雪城へ出発だ。南胥月(ナン・シューユエ)が転送陣を用意してくれた。これならたった十息、一瞬で着くらしい。暮懸鈴(ルムー・シュエンリン)は嗅宝鼠の阿宝(アバオ)の姿になって、準備万端。

ところが、陣を起動した瞬間、空気が変わった。これ、ただの陣じゃない。死の呪いが仕掛けられてる。南胥月(ナン・シューユエ)が慌てて封遙(フォン・ヤオ)に助けを求める。でも間に合わなかった。陣は強制的に閉じられ、計画は失敗だ。

誰かが陣の材料に細工したに違いない。南胥月は悔しそうにそう言った。

敵の本当の狙い

ここで謝雪臣(シエ・シュエチェン)の頭が冴えわたる。これは全部、朽仙閣の仕業だと彼は見抜いた。鏡花宮の事件からすべて繋がっていたんだ。あれはただ玉令を盗むためだけじゃなかった。

俺たちを鏡花宮におびき寄せるのが目的だった。その隙に、この転送陣を潰すつもりだったんだ。俺が法力を失っていて、この陣に頼るしかないことまで読まれていた。敵の狙いは、俺を擁雪城に帰さないことだった。

空飛ぶ船での旅路

転送陣がダメなら、どうするんだ。そう思ったら、南胥月が切り札を出してきた。手のひらサイズの小さな船だ。彼が水をかけると、船はぐんぐん大きくなって空に浮かんだ。マジか、空飛ぶ船なんてあるのか。

一行はその船に乗り込んで、改めて擁雪城を目指す。時間はかかるけど、仕方ない。船の上で、暮懸鈴(ルムー・シュエンリン)と南胥月が楽しそうに話してる。そこに謝雪臣(シエ・シュエチェン)が出てきた。

あんたも景色見に来たの?暮懸鈴が聞くと、彼は空気を吸いに来ただけだとそっけない。あんたって本当に情緒がないよね。南胥月を見習ったら?彼女のストレートな一言に、謝雪臣がピクリと反応する。擁雪城でそんな口を利いたら破門だぞまあ、なんだかんだで二人の距離が縮まってる気がする。

雪の城と悲しい再会

二日後、ついに擁雪城が見えてきた。そこは一年中雪に覆われた、真っ白な世界だ。城門では、弟子たちが少城主である謝雪臣の帰りを待っていた。

蒼長老が出迎えてくれる。謝雪臣は暮懸鈴を紹介し、彼女もここの弟子になることを告げた。話もそこそこに、彼は父である盟主に会おうとする。でも、長老は盟主はまだ閉関中ですと言うだけ。俺が旅立つ前からずっと閉関してるなんて、おかしい。

嫌な予感がして、謝雪臣は盟主の部屋へ向かう。そこにいたのは、冷たくなった父の姿だった。盟主は、もう死んでいた。

崩れ落ちる心

南胥月が呟く。鏡花宮の事件は一石二鳥じゃない。盟主を殺すことまで含めた、一石三鳥の策だったんだ。

父の死を知った謝雪臣は、完全に自分を失った。悲しみを忘れるように、ひたすら仕事に没頭する。その姿は、見ていて痛々しい。

暮懸鈴が彼を放っておけなかった。彼女は謝雪臣を見つけ、慰めようとする。あっちへ行け彼は冷たく突き放す。でも、彼女は諦めなかった。あなただって感情を出していいんだよ

その言葉が、彼の心の壁を壊した。謝雪臣は暮懸鈴に抱きつき、子供のように泣き崩れた。ずっと張り詰めていた糸が、ついに切れたんだ。

その光景を、南胥月が遠くから見ていた。彼は何も言わず、静かにその場を去っていく。その背中が、すごく切なかった。

第7話の感想

いやあ、今回は謝雪臣の人間らしい部分が見えた回だったな。いつもクールで、何があっても揺るがない鉄の男。そんな風に見えた彼が、父親の死を前にして、ついに崩れ落ちた。彼がただ強いだけじゃなく、ちゃんと傷つき、悲しむ心を持った一人の人間なんだってことがよく分かった。

そして、そんな彼を支えたのが暮懸鈴だ。彼女のまっすぐな優しさが、氷のように固まった謝雪臣の心を溶かしたんだと思う。最初はただの弟子だったけど、もう彼女は彼にとって特別な存在になりつつある。彼が彼女に抱きついて泣いたシーンは、今回のハイライトだね。

一方で、切ないのが南胥月だ。二人の姿を見て、静かに去っていく最後のシーン。彼の表情がすべてを物語っていた。自分の好きな人が、別の男の腕の中でその男を慰めている。こんなにつらい状況はないよ。彼の恋路も気になってきた。

敵の策略も本当に巧妙で、話のスケールがどんどん大きくなってる。ただのアクションじゃなくて、頭脳戦の要素が強まってきたのが面白い。

つづく