あらすじ(ネタバレあり)
まず若問(じゃくもん)、あいつは本当にやりたい放題。玉芙閣に乗り込んで、宝物を根こそぎ奪っていった。被害者の真渠幼佳(しんきょ・ようか)は那戦(なせん)に泣きつくしかない。でも、若問(じゃくもん)の名前を出すのが怖くて言えないんだ。ニセの料理人にやられましたなんて苦しい言い訳をする。那戦(なせん)もは?って感じだよな。そりゃそうだ。
その頃、王府ではもっとヤバいことが起きてた。降り続く大雨を見て、皇北霜(こう・ほくそう)は何か嫌な予感がするって言うんだ。霍擎雲(かく・けいうん)は考えすぎだろって感じだったけど、皇北霜(こう・ほくそう)は確信してた。彼女が読んでた書物によると、この気候は疫病の前触れらしい。
その予感、見事に的中。洗濯係の部署で原因不明の病気が発生する。那戦はすぐに各区画の封鎖を命令。徹底してるよな。でも皇北霜は黙って見ていられない。私が原因を突き止めるって現場に乗り込む。病人の様子を見て、これがただの風邪じゃないことを見抜いた。
霍擎雲(かく・けいうん)は、原因は汚染された水じゃないかと推測する。彼は排水路の整備を考える。皇北霜にはお前は大人しくしてろって釘を刺すんだけど、聞くわけないよな。
皇北霜、なんと那戦の前で軍令状を立てちゃうんだ。7日でこの病を治してみせますって。マジかよ。でも、そのせいで自分自身が病に倒れてしまう。もう高熱で意識が朦朧としてる。
氷蟾と愛の告白
霍擎雲はもうパニック。皇北霜を抱えて医者の元へ走る。でも、医者も手の施しようがないって言う。ただ一つだけ方法があった。天都(てんと)の秘宝氷蟾(ひょうせん)があれば助かるかもしれない、と。
霍擎雲に迷いはなかった。街の宝だろうが関係ない。すぐに取ってこい!って沙曲(さきょく)に命令する。彼の皇北霜への想いの強さが分かるシーンだった。
一方、那戦は冷静だった。部下の筑大人(ちくたいじん)が皇北霜の身を案じても、彼女が天に選ばれし者か、見極める時だなんて言ってる。どこまで本気なんだか。
意識が戻った皇北霜は、死を覚悟する。そばにいる霍擎雲に、すべてを打ち明けるんだ。本当は私、九公主なのって。自分の正体を隠さずに死にたい、と。さらに、解読した大漠奇巻の秘密も彼に託す。霍擎雲が何か言う前に、彼女はまた意識を失ってしまう。
もう、霍擎雲の悲痛な叫びがこっちまで伝わってきたよ。
でも、奇跡は起きる。沙曲(さきょく)が持ち帰った氷蟾のおかげで、皇北霜は毒血を吐いて回復するんだ。医者が言うには、氷蟾はあらゆる毒を治すための起爆剤みたいな役割だったらしい。
回復した皇北霜を、霍擎雲は力強く抱きしめる。もうこんな場所は離れようと。でも、皇北霜はそれを断るんだ。私たちにはまだやるべきことがあるって。強いよ、彼女は。
鮮やかな救出劇
疫病騒ぎが一段落したことで、那戦も皇北霜を認めたみたいだ。命がけで薬を試した彼女の胆力を褒めて、信頼を寄せるようになる。まあ、利用価値があるって判断しただけかもしれないけどね。
話はこれで終わらない。今回のもう一つの見どころ、容老(ようろう)の救出作戦だ。
霍擎雲、マジで仕事が早い。呉将軍(ごしょうぐん)そっくりに変装して、偽の命令書と令牌を準備。堂々と地牢に乗り込むんだ。那戦様がお呼びだって嘘をついて、まんまと衛兵を騙し、容老(ようろう)を連れ出すことに成功する。
外で待機してた沙曲たちに容老を託して、治療させる。いやー、見事な手際だった。疫病の混乱に乗じて、きっちり目的を果たす。霍擎雲、やっぱりただ者じゃない。
感想
今回は息つく暇もなかったな。疫病のパンデミックと、囚われた容老の救出劇。この二つの話が同時に進むから、緊張感がすごかった。
皇北霜がただ守られるだけのお姫様じゃないってことが、はっきりした回だったと思う。自分の知識を信じて行動して、その結果、自分が最大のピンチに陥るっていう展開は王道だけど、やっぱりハラハラする。彼女の行動力と責任感には、那戦でさえ一目置かざるを得なかったみたいだし。
霍擎雲の愛の深さも際立ってた。皇北霜が倒れた時の彼の必死さは、見ていて胸が痛くなるほど。街の宝だろうが何だろうが、彼女を助けるためなら手段を選ばない。あの決断力はカッコよかったよ。死を覚悟した皇北霜の告白シーンも切なかったな。これで二人の関係も、ただの主従じゃなくて、もっと複雑で深いものになっていくんだろう。
最後に霍擎雲が見せた鮮やかな救出劇で、後味もスッキリ。混乱の裏で冷静に計画を進める彼の有能さが光ってた。疫病という絶望的な状況の中で、愛と策略が交錯する、見ごたえのある回だったよ。
つづく


