兄・霍言(かく・げん)との決定的な対立を避けるため、霍擎雲(かく・けいうん)はついに動く。彼はある人物の裏切りを暴き、兄弟の絆を取り戻そうと奮闘する。一方、謎多き男・若問(じゃくもん)のもとに連れ去られた皇北霜(こう・ほくそう)は、復讐を遂げるため危険な取引に身を投じていた。すれ違う二人の元に、母の死に関する衝撃的な真実がもたらされる。長きにわたる誤解と陰謀が渦巻く中、物語は一気に核心へと迫っていく。

「漠風吟(ばくふうぎん) 偽りの公主、熱砂の愛」あらすじネタバレ20話

兄弟の絆、復活?霍擎雲(かく・けいうん)の逆転劇

霍擎雲(かく・けいうん)に呼び出された。場所は雲刺泉。なんか嫌な予感がするよな。案の定、兄貴は弟を殺す気マンマンだった。兵士に剣を抜かせるんだから、本気だ。

でも、俺たちの霍擎雲(かく・けいうん)はここで終わらない。彼は兄貴に訴える。あんた、騙されてるんだよ!って。そこに沙曲(さきょく)たちが駆けつけて、ギリギリのところで助かった。

決め手は一通の手紙。霍擎雲が突きつけたのは、腹心の劉啓(りゅう・けい)と通じていた証拠だった。これを見て、霍言(かく・げん)もやっと目が覚めた。自分が長年、信頼していた部下に裏切られていた事実に気づく。ショックを受けた兄貴は城主の座を譲るとまで言い出す。

霍擎雲はそんな兄貴の前にひざまずく。城主の座なんて欲しくない。ただ兄貴を支えたいだけなんだ、と。ここのシーン、グッとくるよな。兄弟の絆がギリギリのところで繋ぎ止められた瞬間だった。

すべての元凶、ついに白状する

劉啓、あっけなく陥落

さて、裏切り者の劉啓はどうなったか。霍擎雲のガチな拷問タイムが始まった。痛みに耐えきれず、劉啓は全部吐いた。雲沛と手を組んだこと。黒幕はあの那戦(なせん)だったこと。母親を人質に取られて逆らえなかったこと。

さらに、衝撃の事実が明らかになる。沙曲(さきょく)が見つけた手紙には、那戦(なせん)の母娘、つまり皇北霜(こう・ほくそう)とお母さんを殺す計画まで書かれていた。劉啓は、霍擎雲の母、九夫人が殺されるきっかけになった偽の命令を伝えた張本人だった。しかも、その事実をずっと隠してた。

霍擎雲は怒りで劉啓を殺しかける。そりゃそうだよな。沙曲(さきょく)が証人がいなくなるって止めてなかったら、間違いなく終わってた。霍擎雲は代わりに、劉啓にすべての罪を認めさせる罪状告白書を書かせた。これが後々、とんでもない威力を発揮する。

霍擎雲、会えない、会わない

証拠は手に入った。これで皇北霜(こう・ほくそう)の誤解を解ける。普通なら、すぐに彼女の元へ走るだろ?でも霍擎雲は行かない。沙曲に罪状告白書を託すだけ。

彼は自分の立場を分かってるんだ。自分は重い責任を背負っている。これ以上、皇北霜(こう・ほくそう)を危険な争いに巻き込みたくない。愛してるからこそ、距離を置く。切ないけど、彼の覚悟が見える選択だった。

復讐の鬼と化した皇北霜

汾天での新たな取引と血

その頃、皇北霜は若問(じゃくもん)の狙いは、伝説の建築篇。皇北霜は以前、麻随(まずい)の情報を渡す代わりに若問(じゃくもん)の力を借りていた。持ちつ持たれつの関係ってわけだ。

若問は皇北霜にプレゼントを渡す。それは、彼女の兄を殺した格爾勁勤(かく・きょうきん)だった。彼は最後まで罪を認めず、那戦(なせん)にそそのかされたと口を滑らせる。

その言葉が引き金になった。皇北霜はためらわない。持っていた匕首で、一突き。返り血を浴びながら、彼女は自分の手で復讐を一つ果たした。その姿を、若問は面白そうに眺めてる。こいつ、マジで不気味だ。

許されない恋心と若問の影

皇北霜は、亡き両親の位牌の前で復讐を誓う。那戦を絶対に許さない、と。でも同時に、彼女は苦しんでいた。霍擎雲を愛してしまった自分を、殺せない自分を、両親に許してほしいと祈る。

その弱さを見逃す若問じゃない。彼は部屋に押し入って、皇北霜を力ずくでベッドに押し倒す。ヤバい雰囲気になったその時、割って入ったのが格心薇(かく・しんび)。彼女のおかげで皇北霜は助かったけど、若問の執着は深まるばかりだ。

真実が、一番痛い

霍擎雲は動いた。若問を祝うという名目で、たった一人で敵地・汾天に乗り込む。目的は皇北霜を連れ戻すこと。そして、若問の正体を探ること。

若問との腹の探り合いは不発に終わる。彼は子供の頃の怪我で記憶がない、の一点張り。霍擎雲は取引を持ちかける。貴重な情報と引き換えに、皇北霜との面会を取り付けた。

再会した二人。でも皇北霜はそっけない。霍擎雲から顔をそむける。彼は構わず話し始めた。君のお母さんを殺したのは、別にいる、と。そして、両親の位牌の前で誓い、あの劉啓の罪状告白書を渡した。

皇北霜は書状に目を通す。そこには、見覚えのある那戦の筆跡。劉啓が伝えた命令が、偽物だったこと。すべての点と点が線で繋がった。彼女の母親を死に追いやった本当の黒幕は、霍家ではなく、那戦だった。

真実を知った皇北霜は、もう立っていられない。両親の位牌の前で、ただ泣き崩れることしかできなかった。

第20話の感想ぶっちゃけます

いやあ、今回は情報量がすごかったな。ずっとモヤモヤしてた九夫人殺害の真相がついに明らかになって、こっちまでスッキリしたよ。霍擎雲が兄貴との関係を修復して、裏切り者の劉啓を追い詰める流れは見ていて痛快だった。彼の行動力と覚悟にはマジで痺れる。

その一方で、皇北霜がどんどん追い詰められていくのが見ていて辛い。復讐のために自分の手を汚して、鬼になろうとしてるのに、霍擎雲への想いは断ち切れない。そんな中で突きつけられた真実。信じていた復讐の前提が、全部崩れ去ったんだ。彼女のあの泣き崩れるシーンは、こっちの胸も締め付けられた。若問の不気味さもどんどん増してきて、もう目が離せない。

つづく