ネタバレ詳細
復讐のための偽りの結婚
若問(じゃくもん)が、ついに昔の記憶を取り戻した。砂漠をさまよいながら、自分が子供の頃、黄天狂(こうてんきょう)の砂匪に拾われたことを思い出したんだ。胆力一つで、あの一団の中で生き抜いてきたわけだ。
その頃、格心薇(かく・しんび)が帰ってきたのに会いに来ないってプリプリ怒ってた。そこに侍女たちが婚礼衣装を持って通りかかる。てっきり自分のだと思って、ウキウキで若問に会いに行くんだ。この勘違いが、悲劇の始まりだった。
若問は彼女にめちゃくちゃ冷たい。俺が娶るのは皇北霜(こう・ほくそう)だ、ってはっきり言う。わざと彼女を傷つけるような言葉を並べて、突き放すんだよ。格心薇(かく・しんび)は泣きながら若問をひっぱたいて去っていく。若問はその後ろ姿に自分の人生を生きろ!って叫ぶんだけど、その手は固く握りしめられてた。本当は、彼女を危険な復讐から遠ざけたかっただけなんだ。不器用すぎるだろ、お前。
記憶を取り戻した若問は、皇北霜(こう・ほくそう)に自分の正体を明かす。そして、二人で那戦(なせん)に復讐することを誓う。皇北霜は那戦(なせん)の性格を読んでた。プライドが高い奴だから、雲沛(うんはい)のメンツを潰せば絶対に出てくる、ってな。そこで二人が立てた作戦が偽装結婚。若問が皇北霜を無理やり娶るフリをして、那戦を汾天におびき出す。ついでに邪魔な呉将軍(ごしょうぐん)も始末する、っていう大胆な計画だ。
霍擎雲(かく・けいうん)へのつらい決断
一方、霍擎雲(かく・けいうん)は何も知らない。皇北霜を連れて汾天を出て、天都(てんと)で新しい生活を始めようと夢を語ってた。このシーンが、見ていて本当につらかった。
皇北霜は、そんな彼にキスをする。でもそれは、別れのキスだった。彼女は口移しで永冬草の薬を霍擎雲に飲ませたんだ。体が痺れて動けなくなる薬だ。
動けなくなった霍擎雲に、皇北霜は真実を告げる。一人で復讐に行く。生きて帰れたら、あなたと天都(てんと)へ行くって。霍擎雲は彼女の手を掴もうとするけど、薬が回って意識を失ってしまう。皇北霜は、この復讐がどれだけ危険か分かってた。失敗すれば大漠は混乱する。だからこそ、霍擎雲には生きていてもらって、那戦に対抗できる最後の力になってほしかったんだ。愛する人を守るための、あまりにも悲しい決断だった。
罠にかかった那戦
若問は、格心薇を狼頭(ろうとう)に護送させて汾天から逃がす。もちろん、裏ではこっそり護衛部隊もつけてる。どこまでも優しい奴なんだよな。
案の定、雲沛(うんはい)には若問が皇北霜を強奪するっていう偽の招待状が届く。これを見た那戦はブチギレ。でも、雲沛の体面があるから大っぴらには動けない。そこに呉将軍(ごしょうぐん)が雲沛の威厳を示すため、自ら精鋭を率いて乗り込みましょうって焚きつける。完全に若問たちの思うツボだ。
ただ、呉将軍が一枚上手だった。あいつ、こっそり決死隊を汾天に潜入させて、爆弾まで仕掛けてやがった。那戦からの色の合図で、いつでもドカンとやれる準備を整えてたんだ。
その頃、汾天から離れた格心薇は、狼頭(ろうとう)から渡された器の底に、父・黄天狂(こうてんきょう)の令牌を見つける。店の人間から汾天と雲沛が開戦寸前だって聞いて、全てを察する。急いで引き返そうとした時、霍擎雲を探しに来た沙曲(さきょく)たちとバッタリ会う。運命ってやつだな。
激突、そして裏切り
霍擎雲は、気力で無理やり毒を解く。沙曲(さきょく)からの報告で城に決死隊がいることを知り、すぐに民の避難を指示した。
そして、偽りの結婚式当日。若問と皇北霜は、わざと盛大に式を挙げる。二人が舞を踊っているのを見た格心薇が飛び出そうとするけど、そこにいた霍擎雲が彼女を止める。二人の計画を邪魔するな。彼もまた、全てを理解して動いていたんだ。
ついに那戦が軍を率いて汾天に突撃。若問は挑発して、全面戦争の火蓋が切って落とされる。
若問と皇北霜は議事庁で那戦たちを待ち構える。突入してきた那戦と呉将軍を、若問が一人で引き受ける。戦いの中、呉将軍の鉤爪が若問の左肩を切り裂いた。その傷から見えたのは、梅花の印。
それを見た那戦の顔色が変わる。若問こそ、自分がずっと探していた子供だと気づいたみたいだ。でも、その反応は喜びじゃなかった。凄まじい怒り。全員殺せ!と叫ぶ。
戦場はさらに混乱する。霍擎雲が皇北霜を守るために現れる。でも、彼が呉将軍と戦っている一瞬の隙を、那戦は見逃さなかった。那戦の剣が霍擎雲を狙う。
その瞬間、皇北霜が霍擎雲の前に飛び出した。剣は、彼女の体を貫いた。
若問と格心薇が必死で那戦を食い止め、霍擎雲に皇北霜を連れて逃げるよう叫ぶ。那戦は捨て台詞を吐いて一旦兵を引いた。若問が後を追おうとした、その時。
汾天の城下で、巨大な爆発音が鳴り響いた。呉将軍が仕掛けた爆弾が、最悪のタイミングで炸裂したんだ。
第22話の感想
今回は情報量が多すぎて頭がパンクしそうだったぜ。若問の過去、皇北霜の覚悟、霍擎雲の悲しみ、そして格心薇の行動力。全てのキャラクターの感情が爆発してた。特に、皇北霜が霍擎雲を薬で眠らせるシーンは胸が張り裂けそうだったな。愛する人を守るために、愛する人を傷つけるしかないっていうのが、あまりにも切ない。彼女の覚悟の強さには、ただただ圧倒されたよ。
そして、ついに若問の正体に関わる大きな謎が明かされた。那戦が若問の肩の印を見て激昂したシーンは鳥肌モノだ。あれは、自分の息子だと気づいたってことだよな?なのに、なんであんなに怒り狂うんだ?謎が深まるばかりだ。
皇北霜が刺されたクライマックスから、最後の爆発まで、息つく暇もなかった。計画は成功したのか?それとも、呉将軍の裏切りで全てが台無しになったのか?もう、どうなっちまうんだよ。
つづく


