あらすじとネタバレ
那戦(なせん)の狙いと偽りの聖女
那戦(なせん)に大量の宝を贈った。もうすっかりお気に入りの様子だ。侍女の夜佩(やはい)は奥様なんて呼びたがってる。でも皇北霜(こう・ほくそう)はナシュと呼んでと、あくまで冷静。そりゃそうだ、こんな状況で浮かれるわけない。
那戦(なせん)は見た目だけで女を選ぶ男じゃない。霍擎雲(かく・けいうん)もそのことには気づいてる。那戦の本当の狙いは《大漠奇巻(たいばくきかん)》。皇北霜(こう・ほくそう)はその鍵を握る存在だと見なされてるわけだ。
その頃、宮中では別の事件が起きてた。筑(ちく)大人が那戦に報告する。弥賛(びさん)から来た聖女の雨薇(うび)は、どうやら偽物らしい。本物の名前は雨薔(うしょう)。報告を聞いた那戦の対応は早かった。事実なら殺せ。マジで容赦ないな、この男。偽の聖女はすぐに棍棒で打ち殺された。那戦は弥賛からの貢ぎ物も聖女も、もう受け入れないと宣言する。見せしめとしては完璧だ。
皇北霜は住む場所に、わざと辺鄙な雲芳閣(うんほうかく)を選んだ。そこは先代の主が亡くなった不吉な場所。那戦は当然怒る。でも皇北霜はまったく気にしてない。肝が据わってるのか、何か考えがあるのか。
密道の先にある真実
霍擎雲(かく・けいうん)はずっと密道を探させていた。昔の火事でかなり壊れてて、捜索は難航してたみたいだ。でも、ついに沙曲(さきょく)が入口を発見する。霍擎雲(かく・けいうん)は一人で調査に向かうことにした。
密道に足を踏み入れると、子供の頃の記憶が蘇る。父の命令で、容(よう)老がこの密道を使って自分を逃してくれたこと。復讐を誓う彼にとって、ここは過去と繋がる重要な場所だ。
密道を抜けた先。そこはなんと、皇北霜が選んだ雲芳閣だった。偶然か、それとも運命か。部屋に忍び込んだ霍擎雲は、耳を疑う会話を聞いてしまう。夜佩が皇北霜に本当は霍擎雲様が好きなのではと尋ねていた。皇北霜はそれを認めた。でももう忘れないといけないと、きっぱり口止めする。屋根裏でそれを聞いている霍擎雲の気持ち、切なすぎるだろ。
若問(じゃくもん)と生贄の姫
一方、格心薇(かく・しんび)と行動を共にしていた。若問(じゃくもん)の祭天大典に連れて行く。そして九公主の証を見せて、格心薇(かく・しんび)を生贄として引き渡した。マジで何考えてるんだ、こいつ。格心薇(かく・しんび)は縛られて、本気で殺されそうになる。私は九公主じゃない!って叫んでも誰も聞かない。
まさに儀式が始まろうとしたその時。若問が颯爽と現れて彼女を助け出す。マッチポンプもいいところだ。二人は麻随(まずい)の連中を叩きのめす。助けられた格心薇は、なぜかあんたについてって盗賊になると言い出した。若問は彼女を抱きしめる。いい雰囲気かと思いきや、そのまま彼女を縛り上げて放置。自分だけ馬で走り去ってしまった。この二人の関係、まったく読めない。
交錯する運命
那戦は容老(ようろう)のもとを訪れていた。《大漠奇巻》の秘密を解読させようと迫る。この巻物は容老(ようろう)が書いたものだからだ。ついでに、先代の主の子供の行方も探ろうとする。でも容老は完全に無視。那戦に協力する気はまったくない。
怒った那戦が部屋を出る。筑大人(ちくたいじん)に夜伽の相手を問われ、こう答えた。二人ともだ。皇北霜と真渠幼佳(しんきょ・ようか)、両方を呼べってこと。
その頃、霍擎雲は雲芳閣で屏風の後ろに隠れていた。皇北霜が部屋に誰かいる気配を察知した。彼女が侍女を部屋から出した、まさにその時。筑大人(ちくたいじん)がやって来て、那戦の命令を伝える。真渠幼佳と共に夜伽を。部屋には、命令を伝えに来た役人、それを受け止める皇北霜。そして屏風の後ろには、愛する女が敵の元へ行くのを見ているしかない霍擎雲。この緊張感、ヤバい。
第6話の感想
いや、今回は一気に話が動いたな。霍擎雲が密道から皇北霜の部屋にたどり着いて、そこで彼女の本心を聞いちゃう展開は王道だけど、やっぱり胸が熱くなる。好きなのに、敵だから忘れなきゃいけないって、皇北霜の覚悟が切ない。それを物陰で聞いちゃう霍擎雲も、たまらない気持ちだっただろうな。
一方で那戦の非情さが際立ってた。偽の聖女をためらいなく処刑するところとか、目的のためなら手段を選ばない冷酷さが怖い。彼が《大漠奇巻》と皇北霜に執着する理由が、今後の鍵になりそうだ。
格心薇と若問のパートは、ちょっとした息抜きみたいになってるけど、若問の行動が謎すぎる。助けたり突き放したり、彼の真意が全然見えないのが逆に面白い。
最後は、皇北霜への夜伽命令で終わるっていう最悪のクリフハンガー。屏風の後ろにいる霍擎雲はどうするのか。マジで目が離せない。
つづく