あらすじ:寝所で試される皇北霜(こう・ほくそう)
那戦(なせん)の興味
ついに来たか、って感じだよな。皇北霜(こう・ほくそう)の寝所に呼ばれる。侍女の夜佩(やはい)に促されて準備するけど、その顔はもう絶対に行きたくないって書いてある。まあ、そりゃそうだ。行かなきゃ死罪だから行くしかない。この状況、キツすぎる。
寝所に行くと、そこには真渠幼佳(しんきょ・ようか)っていう別の女もいた。こいつがまた、那戦に対して超積極的なんだわ。皇北霜はこれ幸いとちょっと体調が優れなくてって言って、うまく那戦との同衾を回避する。ナイス機転!
でも那戦のやつ、真渠幼佳(しんきょ・ようか)とベッドで絡んでるくせに、視線は部屋の隅で本を読んでる皇北霜に釘付けなんだよ。気になりすぎだろ。そしていきなり、読んでる本の内容について質問を始める。性格悪いな、おい。
ところが皇北霜は、質問された内容を全部スラスラ答えてみせる。そう、彼女には一度見たものを完璧に記憶する、とんでもない能力があったんだ。これには那戦も驚きを隠せない。こいつ、ただの女じゃないって完全に興味を持った顔をしてる。
利用価値
皇北霜は、自分の部族である厄娜泣(やくなき)に希望を持たせるため、あなたに逆らうことはできない、と殊勝な態度を見せる。でも、もう遅い。那戦は皇北霜という存在にすっかり魅了されてしまった。彼はお前が心を開くのを待つなんて言って、その日は彼女を帰してやる。
後日、那戦はわざわざ皇北霜の部屋までやってくる。そしてプレゼントだと言って渡したのは、なんと貴重な奇巻が二冊。完全に彼女の知性を試してる。皇北霜がその内容を見事に読み解くと、那戦は満足そうにうなずく。
この一連のやり取りで、皇北霜は確信する。那戦はただの暴君じゃない。大漠の統一という巨大な野心を持っている男だと。そして彼女は決意する。この男の野心を利用して、両親の仇を討ってやると。皇北霜の静かな反撃が、ここから始まるんだ。
ネタバレ:それぞれの思惑が交錯する夜
盗賊の流儀と揺れる心
さて、場面は変わって格心薇(かく・しんび)のサイド。彼女は若問(じゃくもん)っていう謎の男を追いかけて、侗巴赫(とうばかく)っていう別の盗賊の縄張りにまで来ちまった。この若問(じゃくもん)って男が、またヤバい。全身から殺気があふれてて、格心薇(かく・しんび)が親切心で焼いた肉を地面に叩きつけるくらい冷酷だ。
若問は侗巴赫(とうばかく)のやつらを待ち伏せして、あっという間に捕らえる。そして部下を見殺しにすれば助けてやると持ちかけて、侗巴赫が仲間を裏切る瞬間を全員に見せつける。その上で、裏切った侗巴赫を自分の手で始末するんだ。やり方がえげつない。これで残った連中を恐怖で支配して、自分の部下にしちまう。
その夜の宴で、格心薇は酔って若問に絡む。あなたのやり方は好きじゃないって。すると若問は一生、砂漠の盗賊でいるつもりか?と聞かれて、一瞬だけど、明らかに動揺するんだよな。こいつにも何か事情がありそうだ。
結局、格心薇は酔い潰れて若問の腕の中で眠っちまう。翌朝、若問は眠る彼女のそばに、奪った宝飾品をそっと置いて、何も言わずに仲間と次の目的地へ去っていく。なんだよ、この不器用な優しさは。ずるい男だぜ。
霍擎雲(かく・けいうん)の純情と皇北霜の決意
で、我らが霍擎雲(かく・けいうん)は何をしてるかと言うと、一人でやけ酒をあおってる。部下の沙曲(さきょく)から皇北霜様は昨夜、那戦に寵愛されずに帰されましたって報告を聞いて、めちゃくちゃ嬉しそうにしてる。分かりやすくて、なんかもう可愛いよな、お前。
その夜、霍擎雲はこっそり皇北霜の部屋に忍び込む。椅子で眠ってしまった彼女を見て、そっと自分の上着をかけてやるんだ。ただそれだけして、静かに去っていく。どこまでもピュアで、不器用な優しさだ。皇北霜が朝に目覚めて、夜佩(やはい)に誰が?って聞くと、那戦様かもしれませんって言われるんだけど、視聴者は知ってる。あれはお前だよ、霍擎雲!
一方の皇北霜は、那戦から手に入れた奇巻を読み解きながら、母の言葉を思い出していた。五冊の奇巻をすべて集めれば、一族の危機を救える。彼女がもともと持っていた薬草の巻物にも、まだ秘密が隠されているらしい。那戦を利用するという決意と、一族を救うという使命。彼女の中で、すべてが一つにつながっていく。この回は、それぞれのキャラクターの覚悟が決まる、重要なターニングポイントだったな。
第7話の感想:頭脳戦の始まりと、意外な男たちの素顔
いやー、今回はマジで見ごたえがあった。今までか弱い姫君に見えた皇北霜が、実はとんでもない頭脳と記憶力の持ち主だったってことがはっきりした。これからはただ耐えるだけじゃなく、知恵で那戦と渡り合っていくんだなっていう宣戦布告みたいな回だったな。頭脳戦の幕開けにワクワクする。
那戦もただの野蛮な王様じゃないってことが分かって面白かった。人を見る目があるし、皇北霜の才能をすぐに見抜いて自分の野心のために利用しようとする。この二人の駆け引きが、今後のドラマの軸になっていくんだろうな。
あと、若問っていう新キャラが強烈だった。冷酷非道だけど、格心薇に見せる一瞬の隙がたまらない。こっちのカップルもどうなるか気になる。そして、そんな殺伐とした中で、霍擎雲の純情が唯一の癒やしだ。こっそり上着をかけてあげるシーンとか、健気すぎて応援したくなる。力で支配する那戦、恐怖で従わせる若問、そして静かに見守る霍擎雲。皇北霜をめぐる男たちの対比が鮮やかで、物語に深みを与えてる。
つづく