雲沛(うんはい)で月夕節の灯会が開催される。城主の那戦(なせん)が初めて民間の祭りに参加するとあって、城下は大きな賑わいを見せていた。この絶好の機会を逃すまいと、霍擎雲(かく・けいうん)は囚われた重要人物を救出するための大胆な計画を実行に移す。一方、皇北霜(こう・ほくそう)は那戦の本心を探ろうと苦心していた。彼女はまだ知らない。故郷から、自分を追う新たな刺客がすぐそこまで迫っていることを。華やかな祭りの光と影の中で、登場人物たちの様々な思惑が激しく交錯する。

「漠風吟(ばくふうぎん) 偽りの公主、熱砂の愛」あらすじネタバレ8話

第8話:祭りの夜、それぞれの仮面の下で

いやあ、今回の8話はすごかった。月夕節っていうお祭りを舞台に、みんなが一斉に動き出した感じ。それぞれの腹の内が透けて見えて、ゾクゾクしたよ。

霍擎雲(かく・けいうん)、動く

まずは我らが霍擎雲(かく・けいうん)が月夕節の灯会に行くって情報を掴んだ。城主が留守になるんだ。これは絶好のチャンス。霍擎雲は、囚われている容老(ようろう)を救い出す計画を立てる。どうやって近づくかと思ったら、なんと雑技団員になりすます作戦。大胆不敵だよね。仲間からついでに那戦(なせん)も…なんて物騒な提案も出るけど、霍擎雲は聞こえないふり。あくまで目的は容老(ようろう)の救出ってことか。

那戦の周りは敵だらけ?

一方、城主の那戦。こいつはこいつで、初めて民間の祭りに参加するからってちょっと浮かれてる。でも、その周りではきな臭い動きが満載。

筑大人(ちくたいじん)っていう役人がいるんだけど、こいつがまあ、小賢しい。真渠幼佳(しんきょ・ようか)に取り入って、城主様は夜茶がお好きですよなんて教えてる。祭りで那戦にアピールさせようって魂胆だ。

その同じ筑大人(ちくたいじん)が、皇北霜(こう・ほくそう)には嫌がらせ。皇北霜(こう・ほくそう)から期待した見返りがなくて逆ギレ。那戦は薬茶が好きだなんて嘘を吹き込む。皇北霜に恥をかかせたいだけ。小物感がすごい。

皇北霜自身は、那戦から麻随(まずい)っていう故郷の国のことを探ろうと必死。那戦に奇巻の進捗を聞かれたついでに、探りを入れる。でも那戦の態度は冷たい。麻随なんて、雲沛(うんはい)との貿易がなきゃ生きていけない雑魚だって感じで見下してる。この本心は皇北霜にとってかなりショックだったはず。結局、那戦からの灯会への誘いも、奇巻の研究を理由に断る。今はそれどころじゃないってわけだ。

砂漠からの刺客と、一途な女

場面は変わって、雲沛の国境。皇北霜を追ってきた若問(じゃくもん)の一行が到着した。部下たちを変装させて城内に潜入させる。皇北霜を見つけ出すのが目的だ。

若問(じゃくもん)自身は、わざと一人で残る。案の定、彼を追って格心薇(かく・しんび)がやってきた。なんで私を置いていくの!って怒る彼女に、若問(じゃくもん)はまったく動じない。それどころか、格心薇(かく・しんび)はあなたのことが好きなのってストレートに告白。この女、本当に一途でパワフル。若問も、そんな彼女を面白がってるように見える。

灯会での再会、そして消失

そして舞台は、華やかな灯会へ。ここで、運命が交差する。

雑踏の中、霍擎雲が皇北霜の姿を見つける。彼は仮面をつけて、彼女の前に現れる。皇北霜も仮面をつける。お互いの正体を知りながら、言葉少なに過ごす二人の時間。これは切なすぎるだろ!束の間の逢瀬ってやつだ。

同じ頃、若問と格心薇(かく・しんび)も祭りに来ていた。若問は篝火の近くで皇北霜の姿を捉えそうになる。まずいと思ったのか、彼は格心薇をある場所に誘導する。

それは大変活人っていう、人間が箱に入って消えるマジックショー。格心薇が面白がって箱に入る。若問はそれを見ている。そして、箱が再び開かれた時、そこに格心薇の姿はなかった。若問が、邪魔な彼女を計画的に消したんだ。こいつ、マジで容赦ない。

第8話の感想:全員、腹の内が読めねえ!

今回はマジで神回だった。お祭りの華やかな雰囲気とは裏腹に、水面下で全員がバチバチにやり合ってる。この緊張感がたまらない。

霍擎雲と皇北霜の仮面デートは、短いシーンなのに胸が締め付けられた。敵地で、いつ誰に見られるかわからない状況での再会。言葉なんていらないんだよ。見つめ合うだけで伝わるものがある。最高にエモいシーンだった。

あと、ヤバいのが若問。格心薇の好意を利用するだけ利用して、用済みになったらマジックショーで消しちゃうって、どんだけ冷徹なんだよ。でも、こういう目的のためなら手段を選ばない非情なキャラ、俺は嫌いじゃない。むしろ、これから何をしでかすのか楽しみで仕方ない。

那戦も相変わらず不気味。皇北霜には甘い顔を見せるくせに、麻随のことは徹底的に見下してる。彼の本当の狙いは何なのか。まだまだ底が見えないのが怖い。

筑大人みたいな小物が話をかき回すのも、リアリティがあっていいスパイスになってる。いろんな奴らの思惑が絡み合って、物語が一気に動き出した。これはもう、目が離せない。

つづく