森で何者かに襲われた君綺羅(くんきら)たちは、山中にある砦へ命からがら逃げ込む。そこは山賊たちの住処だった。正体を隠し、その場を切り抜けるため、彼らは夫婦のフリをすることになる。慣れない偽りの関係に戸惑いながらも、なんとか砦での日々を過ごす。

一方、宮廷では玄烈(げんれつ)の失踪をめぐり、ある人物が怪しい動きを見せていた。砦の中では、君綺羅をめぐる玄烈と祁民(きみん)の緊張関係が続く。君綺羅はついに玄烈のもとを去る決意を固めるが、玄烈は彼女を引き留めるために衝撃的な行動に出る。

「相思令(そうしれい)~君綺羅と玄烈~」あらすじネタバレ10話

第10話:偽りの夫婦と、暴かれる過去の因縁

山賊の砦で夫婦のフリ?

森の中でいきなり襲われた玄烈(げんれつ)が助けに来たけど、相手の数が多すぎる。玄烈(げんれつ)も怪我しちゃうし、青蔻(せいこう)は罠にかかるしで、もう大変。なんとか逃げ込んだ先は、山の中にある砦。君綺羅(くんきら)は、そこにいた連中の入れ墨を見てこいつら山賊だってすぐ気づく。

バレたらヤバい。だから君綺羅は機転を利かせる。私たちは商人ですって嘘をついて、宿を貸してくれと頼むんだ。信用させるために、玄烈と君綺羅、祁民と青蔻(せいこう)がそれぞれ夫婦のフリをする。急ごしらえのカップルが2組も誕生したわけ。この状況、ちょっと面白いよね。

その頃、宮廷では別の動きがあった。羅執舟(らしつしゅう)っていう男が、行方不明の玄烈を俺が探しに行くと名乗り出る。でもこいつ、どうも怪しい。口では玄烈を心配してるフリをしてるけど、裏がありそうな顔してるんだよな。

嫉妬と策略が渦巻く夜

玄烈は、今回の襲撃が宿敵・奚長昆(けいちょうこん)の仕業だと考えてる。偶然この砦に来られたのは、むしろ好都合だと思ってた。でも君綺羅は違う。奚長昆(けいちょうこん)は祁民の存在を知らないはずだって。祁民は君綺羅が危ないって手紙をもらって、駆けつけただけなんだから。

君綺羅を心配する祁民の姿を見て、玄烈の嫉妬メーターが振り切れる。めちゃくちゃ不機嫌になるんだよ。分かりやすいやつ。その夜、玄烈は自分で作ったかんざしを君綺羅に渡す。砦に入る時、君綺羅が自分のかんざしを山賊に渡しちゃったからね。こういうところはマメなんだよな、玄烈は。

一方、祁民は青蔻から重要な情報を聞き出す。玄烈が探してる玄鉄晶石は、彼の部族にはもう無い。敵である奚長昆の部族が持ってるって。つまり、玄烈は君綺羅を解放する気がない。君綺羅を利用して、彼女の兄・君非凡(くんひはん)を見つけるつもりなんだ。

祁民はすぐに君綺羅にこのことを伝える。今が逃げるチャンスだって。別々に逃げて、例の無法地帯で合流しようと計画する。君綺羅も、商売の大会が近いから、行商令を取り返して早くここを出たい。彼女もついに決心するんだ。

玄烈、捨て身の一手

君綺羅は玄烈のところへ行く。行商令を返してほしいって。これで貸し借りは無しにしよう、と。完全に決別するつもりだった。

そこに祁民が現れる。玄烈の背後から剣を突きつけて、行商令を渡せと脅すんだ。さあ、どうする玄烈。

ここで玄烈がとんでもない行動に出る。なんと、自分から祁民の剣に体をぶつけにいった!マジかよ。わざと刺されたんだよ、こいつ。君綺羅を引き留めるためだけに。

これで昔の借りは返した。もう君綺羅を連れて行くチャンスは二度とないと思えってことらしい。その執念、怖いくらいだ。血を流す玄烈を見て、君綺羅はやっぱり放っておけない。結局、彼のそばで看病することになる。もう、完全に玄烈の思うツボだよね。

共通の敵、新たな約束

幸い、玄烈の傷はたいしたことなかった。そして彼は君綺羅に新しい取引を持ちかける。奚長昆が武器を密売している証拠を見つけるのを手伝ってくれ。そうすれば、俺も玄鉄晶石を見つける方法を探すって。

そんな中、砦の連中が彼らを追い出そうとする。そこで話を聞くと、驚きの事実が判明する。彼らは元々、軍人だった。でも、誰かの罠にはめられて、山賊に身を落とすしかなかったんだ。

その仇こそが、奚長昆。

ここで玄烈は自分の正体を明かす。自分は玄部の族長だと。そして、彼らが巻き込まれた事件は、自分の部族とも深く関わっていると告げる。玄烈の父親も、この武器密売事件を調べている最中に殺されていたんだ。

父の仇を討つ。それが玄烈の本当の目的だった。山賊たちと玄烈、そして君綺羅。それぞれの思惑が、奚長昆という共通の敵によって一つに繋がった。

感想

いやー、今回の玄烈はヤバかったね。君綺羅に出ていかれたくない一心で、自分で剣に当たりにいくとか、愛が重すぎる!執着心がすごすぎて、ちょっと引くレベルだよ。でも、そこまでしないと繋ぎ止められないって分かってるんだろうな。君綺羅も、結局は怪我した玄烈を放っておけない優しさがあるから、完全に彼の術中にはまってる。見てるこっちはあーあって感じだけど、これがこの二人の関係なんだよね。

一方で、祁民が本当に不憫。正しいことを言ってるし、君綺羅のためを思って行動してるのに、全部裏目に出ちゃう。玄烈の狂気じみた一手には勝てなかった。

物語も一気に核心に迫ってきた。玄烈の父の死の真相、武器密売、そして共通の敵・奚長昆の存在。バラバラだったピースが急にガチっとハマった感じ。ここから玄烈と君綺羅がどう協力していくのか、面白くなってきた。

つづく