あらすじとネタバレ

競技会の裏で動く影

狼主を決める大事な競技会が始まった。君綺羅(くんきら)が使う弓に誰かが細工したことに気づく。もう、こういうことする奴がいるんだよな。彼女は急いで弓を回収して、こっそり修理した。

無事に帰ってきた君綺羅(くんきら)を見て、侍女の冬銀(とうぎん)はホッとする。でも、冬銀(とうぎん)は少し寂しそうだった。玄烈(げんれつ)が狼主になったら、有力な部族の娘と結婚しなきゃいけない。君綺羅は平気だよって顔をしてる。でも心の中じゃ、めちゃくちゃ辛いはずだ。自分と玄烈が一緒になれないことくらい、彼女は分かってる。それでも、修理した弓と手作りのお守りを玄烈に渡すんだ。無事に勝ってねって。健気すぎる。

命がけの戦い

いよいよ競技がスタート。どの部族も本気で、会場はすごい熱気だ。そんな中、やっぱりアクシデントが起きた。試合の正念場で、玄烈の弓がポッキリ折れたんだ。君綺羅が修理したのに、どういうことだ?

その瞬間、奚長昆(けいちょうこん)が玄烈に矢を放つ。危ない!と思ったその時、羅執舟(らしつしゅう)が割って入った。彼は奚長昆の矢を弾き、玄烈を逃がしてくれた。ナイスプレーだ、羅執舟(らしつしゅう)。

でも、トラブルはそれだけじゃ終わらない。玄烈と副将の羅奇(らき)が森を進んでいると、伏兵に襲われた。今度の矢は本物だ。完全に命を狙ってる。襲撃は失敗したけど、羅奇が矢を受けてしまった。

玄烈は羅執舟(らしつしゅう)と協力して、ひとまず奚長昆を試合から脱落させる。彼は羅奇を助けるために、このラウンドの勝利を捨てた。試合の順位より、仲間の命が大事なんだ。この決断、俺は好きだよ。結果、このラウンドは羅執舟が一位になった。

引き裂かれる信頼

羅奇の傷は命に別状はなかった。ただ、矢に麻酔薬が塗られていて、意識が戻らない。君綺羅は心配で、ずっとテントの外で待っていた。

そこに、羅執舟が玄烈に耳打ちする。奚長昆の息子の奚莫(けいばく)が、君綺羅と会っていたらしいぞ弓が壊れたのは、偶然じゃないかもしれない。そう言いたいんだな、こいつは。

玄烈は君綺羅を疑いたくない。でも、一度生まれた疑いはどんどん大きくなる。彼は怒りにまかせてテントから飛び出し、君綺羅を問い詰めた。なぜ俺を信じない!

君綺羅にも事情があった。君家のため、どうしても玄鉄晶石の契約が必要だったんだ。だから奚莫に会うしかなかった。でも、弓に細工なんてしていない。玄烈は彼女の話を聞かない。完全に誤解したまま、彼は君綺羅に別れを告げた。もう俺たちの道は別々だって。

君綺羅の逆襲

一方、奚莫は羅奇が怪我をしたのは君綺羅の仕業だと思い込んでいた。あの女、思ったよりやるな、と。でも、君綺羅はその誤解を利用する。

彼女は奚莫に会いに行った。そこで、森の伏兵が奚部の仕業じゃないと確信する。玄烈の狼主就任を阻みたい、別の黒幕がいる。君綺羅は、わざと自分がやったかのように振る舞った。早く玄鉄晶石をよこさないと、次の試合であなたの部族を脱落させることもできるそう言って奚莫を脅すんだ。強い。

その頃、羅執舟のもとに知らせが入る。君綺羅が奚部についた、と。彼は自分の計画が狂うことを恐れ、冬銀にある指示を出した。そう、侍女の冬銀は羅執舟のスパイだったんだ。冬銀は羅執舟に想いを寄せている。でも、彼は冬銀をただの道具としか見ていない。

同じ頃、君綺羅の父は人質交換の罠にはまり、両足を動かせなくなる重傷を負っていた。君綺羅の周りで、悪いことばかりが起きる。

感想

いやー、今回はきつかったな。お互いを想い合ってるはずの玄烈と君綺羅が、見事にすれ違っていく。玄烈、お前なあ、もう少し君綺羅を信じてやれよ!って言いたくなる。羅執舟のささやき一発でグラつくなんて、まだまだだな。でも、それだけ追い詰められてたってことか。

君綺羅は本当に強い。誤解されて、突き放されて、父親まで大変なことになってるのに、一人で全部背負って戦おうとしてる。奚莫を逆に脅すシーンは痺れたね。ただのか弱いヒロインじゃない。このしたたかさが彼女の魅力だ。

そして、やっぱり羅執舟だよ。あいつが全ての元凶じゃないか。冬銀がスパイだったのも衝撃だった。彼女、羅執舟のこと好きなのに、ただの駒扱いされてて可哀想になる。陰謀がどんどん深くなってきて、恋愛どころじゃなくなってきた感じ。誰が敵で誰が味方なのか、もう全然わからん。だからこそ目が離せないんだよな。

つづく