奚姬秀(けいきしゅう)の訴えにより、君綺羅(くんきら)は父殺しの容疑で投獄されてしまう。玄烈(げんれつ)は彼女の無実を信じ、真犯人を突き止めようと奔走する。牢の中の綺羅と、外で調査を進める玄烈は、それぞれの手がかりから事件の核心に迫っていく。やがて、衝撃的な黒幕の正体とその悲しい動機が明らかになる。事件が一段落したかと思いきや、今度は君家そのものが反逆罪の容疑で危機に陥る。さらに王宮では、玄烈と綺羅の運命を揺るがす非情な命令が下されようとしていた。
「相思令(そうしれい)~君綺羅と玄烈~」あらすじネタバレ19話
投獄された綺羅、玄烈(げんれつ)の必死の弁護
奚姬秀(けいきしゅう)が王様の前に現れた。父の死は君綺羅(くんきら)のせいだと涙ながらに訴える。綺羅と玄烈(げんれつ)が共謀して、父に罪を着せたと主張したんだ。王様は奚姬秀(けいきしゅう)の侍女が持っていた綺羅の紅豆に目を留める。そして、綺羅を牢に入れるよう命じた。あっけないもんだよな。
玄烈は必死に綺羅をかばう。彼女は俺が狼主になるのを助けただけだと説明した。奚姬秀は聞く耳を持たない。玄烈は綺羅に騙されていると信じきっている。二人とも幸せになれないと呪いの言葉まで吐き捨てた。
王様は玄烈の気持ちなんてお見通しだ。綺羅への想いが本気だってことは分かっている。ただ、王様は玄烈に釘を刺すことも忘れない。綺羅は商人の娘。王族とは身分が違いすぎる。二人の未来は厳しいぞ、と。それでも玄烈は引かなかった。綺羅は無実だと言い切る。必ず真実を突き止めるから時間をくれと王様に懇願した。
ついに判明する黒幕の正体
玄烈は羅執舟(らしつしゅう)と酒を飲んでいた。自分を殺そうとしている人間が、奚長昆(けいちょうこん)以外にもいると打ち明ける。羅執舟(らしつしゅう)は冷静に分析してみせた。孫大人(そんたいじん)は命がけで玄烈を助けたから違う。蘇(そ)の一族は力が弱いから狼主の座には興味がない。そうなると、容疑者は羅(ら)の一族だけになる。玄烈は、羅執舟も容疑者の一人だと分かっていた。それでも、お前を信じたいと伝えたんだ。そして、侍女が死ぬ前に謎の女と竹林で会っていた情報を明かす。玄烈はすぐに調査へ向かった。
一方、牢にいる綺羅もただじゃ転ばない。ふと、懿世子(いせいし)の帽子の刺繍を思い出す。あの刺繍、羅執舟の袖についていたものとそっくりだ。綺羅は侍女の冬銀(とうぎん)を巧みに誘導して話を聞き出す。そして確信した。すべての黒幕は羅執舟だったと。
悲しい裏切りと男の決断
玄烈は竹林で襲撃された。襲ってきた相手は、やっぱり羅執舟だった。羅執舟は自分が罠にはめられたことに気づく。もう隠すことはない。彼はすべてを白状した。
昔、西鑲(せいじょう)で李妃(りひ)と出会い、愛し合ったらしい。結婚を申し込む直前、彼女が和親政策で嫁がされると知った。狼主の地位に就くしかなかった。愛する彼女と、彼女が身ごもっていた自分の子を守るために。玄烈は親友の悲しい告白に言葉を失う。
そこに王様の使者が現れ、羅執舟を連行していった。王様は凧を見せる。とっくに羅執舟と李妃の関係に気づいていたんだ。羅執舟はすべてを認め、兵権と族長の印を差し出した。ただ、李妃だけは見逃してほしいと頭を下げる。王様はその願いを聞き入れた。
逃れられない運命の結婚命令
事件は解決したかに見えた。でも、今度は君(くん)家に災難が降りかかる。綺羅の兄、君非凡(くんひはん)が国を裏切った罪で告発されたんだ。君家の一族は全員捕らえられてしまう。
そんな中、宮殿で盛大な式典が開かれた。孫昭敏(そんしょうびん)は、綺羅を侍女に変装させて一緒に参加する。その場で、王様がとんでもないことを言い出した。玄烈と孫昭敏(そんしょうびん)に結婚を命じたんだ。
玄烈は明らかに不満な顔を見せる。王様はそんな玄烈の心を見透かしたように、妥協案を出した。君綺羅(くんきら)を妾として迎えることを許す、と。狼主になるからには責任を果たせと、有無を言わせない。孫昭敏(そんしょうびん)は驚いて、そばにいる綺羅に視線を送る。結局、玄烈と孫昭敏はその命令を受け入れるしかなかった。綺羅は、そのすべてを目の前で見ていることしかできなかった。
第19話の感想
いやあ、今回はキツい展開だったな。羅執舟、お前が黒幕だったのかよ!って思ったけど、その理由が切なすぎた。愛する人と子供を守るためって言われたら、単純に悪役として見れないだろ。玄烈も親友に裏切られて、本当に辛かったと思う。一番怖かったのは、全部知ってた王様だな。でも、羅執舟への処分が意外と寛大だったのは、少し救いがあったかもしれない。
それなのに、最後の結婚命令は本当にひどい。玄烈と孫昭敏を結婚させて、おまけみたいに綺羅は妾でいいぞって。誰も幸せにならない選択肢じゃないか。玄烈の苦悩、孫昭敏の戸惑い、そしてそれを侍女の姿で見せつけられる綺羅の気持ちを考えると、胸が痛くなる。君家も大変なことになってるし、完全に四面楚歌だ。ここからどうやって逆転するのか、本当に目が離せない。
つづく


