あらすじとネタバレ
洞窟の一夜と、してやったりのアイツ
いやー、今回も綺羅の頭のキレが半端なかったね。
まず冒頭、綺羅と玄烈(げんれつ)が帰れなくなって山洞で一晩過ごすことになったんだ。玄烈(げんれつ)が俺は外で見張るって言って、綺羅を洞窟の中で休ませる。こういうピンチの時に男気を見せるあたり、やっぱりカッコいいよな。
で、二人が拠点に戻ると、案の定、あの嫌なヤツ、奚長昆(けいちょうこん)がドヤ顔で登場。玄参(げんじん)っていう薬草の箱を見せびらかして、お前らのために俺が手に入れてやったぞみたいな態度。本当にムカつくよね、ああいう奴。
鮮やかな逆転劇!綺羅の罠
でも、ここからが綺羅の真骨頂だった。彼女はまったく動じない。冷静に昨日、私たちが採集して奪われた玄参が、どうしてあなたの手元にあるんですかね?って切り返すんだ。この一言で空気が変わった。痺れる!
そこから綺羅が用意してた証人たちが続々と登場する。薬屋の店主たちが、奚長昆(けいちょうこん)が市場の玄参を全部買い占めていたことを証言。さらに別の証人が、奚長昆の指示で綺羅の店銀繍坊に病気の品物を持ち込ませて、評判を落とそうとしていたことまで暴露した。全部、奚長昆の仕業だったわけ。真相が全部バレて、奚長昆の顔が真っ青になっていくのが最高に痛快だったよ。
新たな謎と、北泫への旅立ち
この一件で、涼州の偉い人、孫大人(そんたいじん)も奚長昆にブチギレ。奚長昆はすごすごと退散していった。孫大人(そんたいじん)は玄烈にすごく感謝する。ここで話がぐっと動くんだ。
玄烈が自分の両親が死んだ時のことを孫大人に尋ねる。すると孫大人は、事件現場で謎の図案を見つけていたことを白状した。彼はその図案を玄烈に渡して、玄烈が狼主(ろうしゅ)の地位を勝ち取るのを全力で応援すると約束する。一気に物語の核心に近づいた感じがするよね。
その図案、部下の羅奇(らき)が見たことあるって言うんだ。前に服毒自殺した人物の体にも、その図案の半分があったらしい。これは絶対何かある。玄烈は図案の謎を探るために、綺羅に協力を求めることにした。
羅奇(らき)の誕生日プレゼントに刺繍してほしいなんて嘘をついてね。綺羅が図案の意味を知っているか、探りを入れてるわけ。玄烈もなかなかの策士だ。
その頃、玄烈の妹の玄青蔻(げん・せいこう)は相変わらずのおてんばっぷりを発揮。賭場で負けてイカサマだと騒ぎ、金を奪って逃げてる。こっちのコンビも見てて飽きない。
色々なことがあったけど、綺羅たち一行はついに北泫(ほくげん)に到着した。玄烈が綺羅のために住まいと侍女を用意する。綺羅はそこで、冬銀(とうぎん)っていう控えめな女の子を侍女に選んだ。彼女は北泫と焱南(えんなん)の混血で、身分が低い仕事しかさせてもらえなかった子なんだ。綺羅はそういう出自をまったく気にしない。冬銀が着ていた母親の形見の服を素敵だから堂々と着ていなさいって励ます。こういうところが綺羅の本当にすごいところだよな。
感想
今回の見どころは、やっぱり綺羅の鮮やかな逆転劇だよね。奚長昆を追い詰めていく過程が本当に気持ちよかった。ただ頭のいいお嬢様じゃない。ちゃんと証拠を集めて、相手を完膚なきまでに叩きのめす。その策略と度胸には感心するしかない。玄烈も、ただ守られているだけじゃなくて、自分の目的のために静かに動いているのがいい。両親の死の真相に繋がる図案を手に入れて、物語の核心に一歩近づいた感じがする。綺羅に刺繍を頼むシーンは、恋愛的なドキドキと、腹の探り合いの緊張感が混ざってて面白かったな。新しい登場人物の冬銀も気になる存在。彼女が綺羅とどう関わっていくのか、北泫での生活がどうなるのか、楽しみが増えた回だった。
つづく