葉平安(よう・へいあん)の調査は、ついに朝廷の大物・海宜平(かいぎへい)へと繋がる。彼の清廉な評判の裏に隠された秘密が、少しずつ明らかになっていく。そんな中、葉平安が世話をしていた謎の老人が、事件の核心に迫る重要な過去を語り始める。一方、元少城(げん しょうじょう)は海宜平から葉平安を監視するよう命じられ、苦しい立場に追い込まれる。決定的な証拠を手に入れるため、葉平安は危険な作戦に挑むが、予期せぬ人物の妨害に遭ってしまう。あらゆる道を絶たれた彼女が、起死回生のために打つ次の一手とは。
「掌心」あらすじネタバレ18話
海宜平(かいぎへい)の裏の顔、ついに見えてきたな
話はまず、役所の連中が邙溝の男たちを無理やり働かせようとするところから始まる。天聖塔を修理する人手が足りないんだと。家の子供の世話があるって訴える住民を、容赦なく蹴り飛ばす。ひどい話だよ。
元少城(げん しょうじょう)はまだ病み上がりなのに、この話を聞いて黙っていられない。すぐに吏部尚書の海宜平(かいぎへい)のところへ飛んでいく。以前、別の工事で11人も死んだじゃないか、邙溝の人たちだけは見逃してやってくれって頼むんだ。
でも、海宜平は聞く耳を持たない。逆に元少城(げん しょうじょう)を責める。君が葉平安(よう・へいあん)の件でぐずぐずしてるから、邙溝がこんな目に遭うんだってさ。早く葉平安(よう・へいあん)をなんとかしろ、と。完全に脅しだよね。結局、元少城は部下に葉平安の動向を探らせるしかなくなる。本当に板挟みで見ていて辛い。
謎の老人、その正体と過去
その頃、葉平安たちは金禄質庫っていう質屋を調べていた。この質屋のバックにいるのが、なんと海宜平。清廉潔白で通ってる役人なのに、裏ではガッツリ繋がってたわけだ。
そこに、葉平安が面倒を見ていた狂った老人が行方不明になったって知らせが入る。葉平安はすぐに見つけ出すんだけど、この老人が海宜平の屋敷の前で叫び出すんだ。火をつけたのは俺じゃない! あいつだ!って、帰ってきた海宜平を指差してね。
この老人の名前は常青(じょうせい)。昔、無実の罪を訴えに都へ来たらしい。誰も相手にしてくれない中、海宜平だけが話を聞いてくれた。でも、屋敷で出されたお茶を飲んだら眠ってしまって、目が覚めたら火の海。海宜平の屋敷に火をつけたと濡れ衣を着せられたんだ。もちろん本人は火を消したって覚えてる。でも誰も信じてくれない。海宜平は罪に問わなかったけど、常青(じょうせい)は都を追い出されて、人にいじめられて正気を失った。
一番驚いたのはここから。常青が葉平安の腕にある狼の牙の飾りを見るんだ。それを見て俺が娘のために作ったお守りだって言う。娘の名前は常蓮花。そう、葉平安がずっと探している友人、采蓮(さいれん)のことだった。ここで過去と現在がバチっと繋がった。鳥肌が立ったよ。
帳簿争奪戦と、すれ違う二人
海宜平が黒幕だとわかった葉平安たちは、金禄質庫の裏帳簿を狙う。霓裳(げいしょう)と陸丹心(りくたんしん)と見事な連携プレーで、あと一歩で帳簿が手に入るってところまでいく。
そこに現れたのが元少城。彼は帳簿を横取りしてしまう。もう御史の事件を追うなと葉平安に警告してね。このタイミングで彼が現れたことで、葉平安も気づく。海宜平が元少城に自分を監視させていたんだって。
葉平安は元少城にきっぱり言う。私の敵になるなら、あなたでも容赦しない。二人の間に、もう戻れない線が引かれた瞬間だった。
追い詰められた葉平安の次の一手
葉平安は正面突破を選ぶ。証拠を持って皇帝に直訴しようとするんだ。でも、皇帝は分をわきまえろの一言で会ってくれない。完全に手詰まり。戻ってきた葉平安を、海宜平があざ笑う。最悪の状況だ。
陸丹心(りくたんしん)は、一度都を離れてほとぼりを冷ませって心配する。でも葉平安は諦めない。陸丹心を一人残して逃げるなんてできないって。彼女はもう次の手を考えていた。海宜平の娘、海嫣(かいえん)に接触する計画だ。
一方、元少城は奪った帳簿を海宜平に渡す。正直に1ページだけ見たと告白するんだ。これ、彼のせめてもの抵抗だったのかもしれない。そんな元少城に、海宜平が不気味に問いかける。私の門下生にならないか。いやな予感しかしないよな。
第18話の感想、ちょっと語らせて
今回は海宜平の悪役っぷりが一気に開花した回だった。今まで良い人そうな顔をしてたから、そのギャップがすごい。裏で糸を引いて、人を陥れて、それを楽しんでいるような感じが本当に恐ろしい。
常青の正体が采蓮(さいれん)の父親だったっていうのも、見事な展開だった。これで葉平安が事件を追う理由が、友人のためだけじゃなく、その家族の無念を晴らすためにもなった。物語に深みが増したよね。
そして何より元少城だよ。彼の立場が本当に切ない。葉平安を守りたい気持ちと、海宜平からの命令の間で苦しんでいるのが伝わってくる。帳簿を奪ったけど、1ページしか見なかったっていうのが、彼の最後の良心みたいでグッときた。彼がこの先どっちの道を選ぶのか、目が離せない。
皇帝にまで見捨てられて、完全に四面楚歌なのに、全く心が折れない葉平安の強さには脱帽する。普通なら絶望するところなのに、すぐに次の手を考える。このタフさが彼女の魅力だよな。ここからの大逆転を期待させてくれる、すごく密度の濃い回だった。
つづく


