あらすじとネタバレ:罠にハマったのは誰だ?

庶民に転落した平安

海宜平(かいぎへい)が動いたね。陸丹心(りくたんしん)を連れて、昔の事件を告発しに大理寺へ乗り込んだ。すぐに葉平安(よう・へいあん)も呼び出される。彼女、あっさり認めたよ。昔、杜梁(と・りょう)に騙されて女子たちを廃屋に連れて行ったって。

ただ、この事件の関係者はもうほとんど死んでる。証人は陸丹心(りくたんしん)一人だけ。物証もない。だから郭寺卿っていうお偉いさんも、これじゃ裁けないって判断した。御史の事件は一旦保留。

でも、皇帝からもう一つお達しがあった。葉平安(よう・へいあん)は過去の事件を隠していた。その責任を取らされて、役職を剥奪されたんだ。一瞬にして、ただの庶民に逆戻りだよ。

元少城(げん しょうじょう)は、この難しい御史事件の担当に自ら名乗り出た。周りは止めたけど、彼の決意は固かった。

役職を失った平安は、一人で街を歩く。周りの人たちは、彼女を罵倒する。安心館の前に集まって、物を壊したりもする。平安はそれを見ても、何も言わずに立ち去るしかなかった。そこに伍安康(ごあんこう)が馬で駆けつけて、彼女を慰める。どんな状況でも、精神だけは負けるな、って。

海宜平(かいぎへい)の黒い計画

ここからが海宜平の本当の狙いの話。彼は自分の派閥の役人たちを守りたかった。だから、世間の注目をそらすために御史事件を再燃させたんだ。民衆を少し苦しめてでも、大きな目的を達成する。そういう考えの男だった。

御史事件の再審には、決定的な物証がいる。海宜平は、陸丹心が欲しがっている余乾(よ・けん)の直筆の手紙をちらつかせた。そして、とんでもない計画を持ちかける。皇族の一人、礼宗旭(れいそうきょく)を城楼に誘い出して殺せ。その罪を葉平安に着せろ、ってね。そうすれば、葉平安はその場で殺されても文句は言えない。すべては、皇帝や役人たちが月を見ている夜に実行される計画だった。

罠だと知って城楼へ

陸丹心はこの計画に乗るしかなかった。元少城(げん しょうじょう)は、このヤバい計画をすぐに葉平安に教えた。でも、平安はもう知ってたんだ。陸丹心から手紙で知らされていた。彼女は罠だと分かっていて、その誘いに乗ることを決める。

約束の夜、平安は元少城と一緒にある場所を訪れた。亡くなった采蓮(さいれん)の父親、常青(じょうせい)の家だ。元少城が手料理を振る舞って、三人で食卓を囲む。平安の目には涙が浮かんでいた。久しぶりに家族の温かさを感じたんだろうね。常青(じょうせい)は平安を自分の娘の采蓮(さいれん)だと思い込んでいる。平安は、老人を喜ばせるために、その芝居に付き合った。

食事が終わって、元少城は平安を見送る。実は常青も、平安が娘じゃないと気づいていた。でも、彼女がいい人だと分かっているから、彼もまた芝居をしていたんだ。

すべては平安の掌の上

ここからが本当のクライマックスだ。海宜平が平安を罠にかけたと思っていたよね。全部、逆だったんだよ。

海宜平こそが、葉平安の巨大な罠にハマっていた。

以前、平安は自分の本当の正体を海宜平にそれとなく伝えていた。彼を自分の筋書きに引き込むためにね。鬼叔(きしゅく)という人物に指示して、陸丹心を海宜平に近づけさせたのも平安だ。全部、彼女が仕組んだことだった。

計画の夜、陸丹心は礼宗旭(れいそうきょく)を城楼へ連れて行く。海宜平は葉平安が皇族を拉致したと噂を流す。元少城には、礼宗旭が死んだらすぐに平安を射殺しろと命令した。知らせを聞いた皇帝は激怒する。

海宜平は、自分の計画が完璧に進行していると信じていた。でも、彼が打っていた手は、すべて平安の掌の上で踊らされていたに過ぎない。平安は、自分を陥れようとする者たち全員を、まとめて一網打尽にするつもりだったんだ。

第21話の感想:全員役者!騙し合いのレベルが高すぎる

いやー、今回マジですごかったな。全員が役者なんだよ、このドラマ。誰が本当のことを言ってて、誰が嘘をついてるのか、一瞬たりとも目が離せない。海宜平の腹黒さが全開になったかと思えば、その裏で葉平安がとんでもないスケールの復讐劇を仕掛けてた。鳥肌立ったよ。彼が平安を追い詰めているように見えたシーン全部が、実は平安が彼を誘い込むための餌だったなんて。平安の頭の中、どうなってんだよって思うよね。何手先まで読んでるんだか。

元少城の優しさも沁みたな。平安のために危険を冒して情報を流したり、一緒にご飯を作ってあげたり。あの束の間の穏やかなシーンがあるからこそ、後半の緊迫感が際立つ。常青じいさんまで役者だったのには驚いた。みんなが誰かのために、何かを守るために芝居をしてる。この複雑な人間関係が、本当に面白い。今回は、物語が根底からひっくり返る、まさに神回だった。

つづく