葉平安(よう・へいあん)は、最大のライバルである伍顯兒(ごけんじ)に危険な私塩取引を持ちかける。元少城(げん しょうじょう)はそれが罠だと強く警告するが、葉平安に負けたくない伍顯兒は取引に乗ることを決意する。取引当日、現場には役人が踏み込むが、そこには誰も予想しなかった光景が広がっていた。葉平安が仕掛けた巧妙な罠と、それを上回ろうとする伍顯兒の執念が激突。さらに元少城も独自の思惑で動き出し、三者三様の頭脳戦が繰り広げられる。
「掌心」あらすじネタバレ26話
罠だらけの私塩取引、始まる
葉平安(よう・へいあん)が、とんでもない話を持ってきた。なんと、私塩の取引を仕切らないかって伍顯兒(ごけんじ)に持ちかけるんだ。葉平安(よう・へいあん)は、以前助けた黄義民っていう私塩商人の信頼を得たらしい。手数料は800両。伍顯兒(ごけんじ)は二つ返事でOKする。隣にいる元少城(げん しょうじょう)は絶対やめとけって顔してる。帰り道、案の定あいつの罠だぞ、君じゃ相手にならないって伍顯兒を止める。でも、プライドの高い伍顯兒が聞くわけないよな。あなたは黙って私の夫を演じてればいいのって一蹴。この取引、どう見たって葉平安が仕掛けたデカい罠の始まりだ。
あっさり逮捕、そして釈放劇
都に戻る途中、いきなり役人の趙峰に馬車を止められた。匿名でタレコミがあったらしい。案の定、馬車の中から私塩の袋が見つかる。伍顯兒と元少城(げん しょうじょう)は、その場で庶民としてお縄になった。二人そろって牢屋に入れられるなんて、すごい展開だ。元少城は看守を買収しようとするけど、失敗。ところが、その看守が伍顯兒の顔を見た途端、態度が急変。ひざまずいて命令を聞く始末。伍顯兒は知り合いの羨将軍を呼ばせて、自分だけさっさと釈放してもらう。元少城は牢屋に置き去り。これはひどい。しかも伍顯兒は、その将軍に私塩商人の黄義民を探させるんだから、ちゃっかりしてる。
葉平安 vs 伍顯兒、女の戦いが本格化
伍顯兒は家に帰ると、父親の伍由敬(ごゆうけい)に仲介人が葉平安だと報告する。父親は危険すぎるから別のルートを探せって言う。皇帝からも目をつけられてるから、少し大人しくしたいみたいだ。伍顯兒は納得いかない。父親は彼女の心を見透かしてる。お前は葉平安に勝ちたいだけだろうって。図星だ。でも伍顯兒は諦めない。父親に内緒で、また葉平安に会いに行く。念には念を入れて、牢屋から黄義民の甥を連れてきて本人確認まで済ませた。これで本物の黄義民だと確信した伍顯兒は、2日後に栖雲山澗で取引することを決める。完全に葉平安との勝負にのめり込んでる。
一方の葉平安も面白い。側近の顧二娘(こじじょう)になんでわざわざ自分で行くの?って聞かれてこう答える。一人で碁を打つのも飽きた。相手が欲しくなるものよ相手が私だとわかれば、伍顯兒は罠だと感づくはず。それでも食いついてくるか見ものじゃないこの二人、やっぱりどこか似てる。お互いをライバルとして認め合ってる感じがするよな。
取引当日の大どんでん返し
一日遅れで釈放された元少城は、伍顯兒が取引に向かったと知って駆けつける。絶対に罠だって、もう一度警告する。でも、もう伍顯兒は止まらない。
いよいよ取引当日。栖雲山澗で葉平安と伍顯兒が対峙する。緊張感がすごい。そこへ計画通り、役人の趙峰が踏み込んできた。さあ、現行犯逮捕だ。ところが、事態は誰も予想しない方向に転がる。伍顯兒が持ってきた塩の荷物を調べると、中身はなんと甲冑だった。伍顯兒は叫ぶ。葉平安が甲冑を私蔵していた!これは重罪よ!葉平安をハメるための、二重の罠だったわけだ。
葉平安は動じない。一緒に役所へ行って調べてもらいましょうと冷静。その瞬間、別の謎の一団が現れた。煙幕が焚かれ、あっという間に葉平安を連れ去っていく。すべてが葉平安の計画通りだった。遅れてきた元少城が捕まえた私塩商人の黄義民も、仮面をつけた偽物。完全に葉平安の掌の上で踊らされてる。
それぞれの次の一手
伍顯兒は当然、怒り心頭だ。もう役人の趙峰には任せておけない。自分の息のかかった手下を使って、全力で葉平安を捕まえようとする。街中には、葉平安を捕らえるためのお触書が貼り出された。
元少城も負けてない。彼は偽物の黄義民を尋問して、手がかりを掴む。その途中で男が毒で倒れるアクシデントはあったけど。彼は、自分を監視するために康平王(こうへいおう)が送り込んできた何茂山という小物を逆利用することを思いつく。本物の黄義民を見つければ大手柄だぞってそそのかして、信物を持たせて探しに行かせる。敵のスパイさえも自分の駒にする。元少城の策士ぶりもなかなかのものだ。
感想
いやあ、今回の葉平安は本当に見事だった。何手先まで読んでるんだって感じ。伍顯兒を挑発して、罠だとわかっている取引にわざと乗らせる。その上で、さらに裏をかく罠を仕掛けておくなんて、頭が切れすぎる。伍顯兒も、プライドの高さと負けん気の強さが魅力的で、葉平安のライバルとして最高のキャラクターだよな。一番板挟みでかわいそうなのは元少城だけど、彼もただじゃ転ばない。敵のスパイを逆利用するなんて、彼も相当な策士だ。取引現場での甲冑登場シーンは、今回のハイライト。してやったり顔の伍顯兒と、それすら計算済みの葉平安の表情の対比が目に浮かぶようだ。全員が自分の目的のために動いてて、誰が勝つのか全く読めない。
つづく


