元少城(げん しょうじょう)が不正の温床である戸部(こぶ)の調査に乗り出そうとした矢先、証拠となるはずの帳簿室が火事に見舞われる。一方、療養中の葉平安(よう・へいあん)は、自分を陥れた黒幕の正体に迫ろうと推理を重ねていた。そんな中、元少城は大理寺卿(だいりじけい)に昇進し、貴族たちの娯楽のために人命が奪われる非合法な闘技場龍門場(りゅうもんじょう)の閉鎖に動く。しかし、貴族たちの妨害は激しく、不吉な噂を流して皇帝の視察を阻止しようとする。絶体絶命の元少城の前に、葉平安がある取引を条件に協力を申し出る。彼女の機転で、事態は思わぬ方向へ動き出す。

「掌心」あらすじネタバレ8話

平安と元少城(げん しょうじょう)、まさかのタッグ結成?

元少城(げん しょうじょう)っていう役所の不正を暴こうとしたんだ。そしたら、帳簿を保管してる部屋が火事になった。タイミングが良すぎるだろ。絶対誰かが証拠を隠滅したに決まってる。皇帝もこの火事を口実に、戸部のトップをクビにして徹底調査を命令。まあ、皇帝にとっては腐敗を一掃する良い機会になったわけだ。

その頃、牢から出て療養中の葉平安(よう・へいあん)は、自分を陥れた犯人を考えていた。陸丹心(りくたんしん)一族が怪しいって言うけど、平安は海宜平(かいぎへい)も臭いとにらんでる。俺も平安の勘が当たってる気がするな。ただ、まだ証拠がない。平安は手の震えが治らないのも気になるところ。心の病じゃないって本人は言うけど、どう見てもただ事じゃない。

龍門場をめぐる攻防

元少城は、なんと大理寺卿(だいりじけい)っていう捜査機関のトップに出世した。これで過去の事件記録を堂々と調べられるようになった。平安がこのチャンスを見逃すはずがない。彼女の復讐計画にとって、過去の記録は宝の山だからな。

元少城は早速、ヤバい賭博闘技場龍門場(りゅうもんじょう)の差し押さえに動く。ここは貴族たちの遊び場で、人の命が軽く扱われる場所だ。元少城は皇帝にこの腐った場所の実態を直接見てくださいと直談判。皇帝もその気になった。

でも、そう簡単にはいかない。龍門場がなくなると困る貴族たちが黙っちゃいない。延慶坊(えんけいぼう)に幽霊が出るっていう気味の悪い噂を流し始めたんだ。龍門場がある場所の近くで不吉なことが起きてるってことにして、皇帝の視察を中止させようっていう魂胆だ。

平安の機転と皇帝の視察

ここで平安の出番だ。彼女は元少城に取引を持ちかける。私がもう一度、皇帝を龍門場に連れてきてあげる。その代わり、事件記録庫に入れてくれと。普段は犬猿の仲の二人だけど、利害が一致すると話が早い。

平安は頭が切れる。幽霊騒ぎを逆手にとって、延慶坊でめでたい吉兆の品が見つかりましたっていう噂を広めたんだ。不吉な話をめでたい話で上書きする。見事な手際だ。

皇帝も平安の策略に気づいてる。むしろ面白がってるみたいで、お忍びの格好で平安と一緒に龍門場へ向かうことにした。皇帝、意外とフットワーク軽いな。

地獄絵図、龍門場の実態

龍門場は、皇帝が来てるなんて夢にも思わない。いつも通り、血なまぐさい試合が繰り広げられていた。今回はさらにひどい。選手に鉄の拳輪(メリケンサックみたいなやつ)を使わせてる。

元少城が支配人にルール違反だろって詰め寄る。支配人は貴族様が金を出して楽しむのがここの唯一のルールだと開き直る始末。腐ってる。

観客席にいる仮面をつけた貴族たちは、選手が血を流すのを見て大興奮。皇帝は仮面越しでも、そいつらが誰なのか分かってる。怒りを押し殺してるのが伝わってくる。とうとう一人の選手が殴り殺されて、試合は終わった。人の死を娯楽にするなんて、本当に胸糞が悪い。

最後に衝撃的なシーンがあった。海宜平(かいぎへい)が仮面の男とこっそり話してる。葉平安(よう・へいあん)を殺せなかったが、生かしておけばまだ使い道があるだって。やっぱりこいつも黒幕の一人か。平安を生かしておく目的は一体何なんだ。

第8話の感想:光と影のコントラストがエグい

今回は、平安と元少城のコンビが本格的に動き出したのが最高に面白かった。普段は反発しあってる二人が、共通の目的のために手を組む展開はやっぱり熱い。元少城の正義感と平安の知略が合わされば、かなり手強いチームになる。

龍門場のシーンは、見ていて本当に気分が悪くなるほどだった。人の命を賭けの対象にして楽しむ貴族たちの醜悪さが、これでもかと描かれていた。皇帝がこの地獄絵図を目の当たりにして、これからどう動くのか。ただの視察で終わらせるわけがない。

その一方で、顧文宇(こ・ぶんう)の純粋な恋模様が挟まれるのが、このドラマのうまいところ。采蓮(さいれん)が腕の烙印のせいで、彼の元へ行けないシーンは切なかった。彼女が抱える闇は、龍門場のような社会の暗部と深く繋がっているんだろう。この光と影の対比が、物語に深みを与えている。海宜平(かいぎへい)の暗躍もはっきりして、平安の復讐が、もっと大きな国の陰謀に巻き込まれていく予感がした回だった。

つづく