2003年、若き検事・江陽(ジアン・ヤン)は、上層部から侯貴平(ホウ・グイピン)事件の捜査中止を命じられる。しかし彼は命令に背き、たった一人で非公式な調査を続行する決意を固める。その矢先、彼の身に直接的な脅威が迫り始める。
2010年、刑事・厳良(イェン・リャン)は事件関係者への聞き込みと遺留品の再調査から、10年前に焼失した写真館の存在を突き止める。
そして物語は2000年へ。正義感あふれる教師だった侯貴平が、なぜ命を狙われるに至ったのか。彼の教え子を襲った悲劇的な事件と、彼の孤独な戦いの始まりが、ついに明らかになる。
「ロング・ナイト 沈黙的真相」あらすじネタバレ4話
2000年:正義の教師を襲った悲劇
まず、一番つらい過去のパートから。侯貴平(ホウ・グイピン)がどんな先生だったか、やっと分かった。
希望に満ちた始まり
侯貴平は大学院のときに、ボランティアで苗高郷っていう田舎に赴任したんだ。めちゃくちゃ貧しい地域で、先生も全然いない。そこに彼は自ら飛び込んでいった。
性格は温厚。生徒たちのことをすごく気にかけてた。特に、才能があるのに家の事情で大学に行けない子たちのために、補習クラスまで開いてあげてた。翁美香(ウォン・メイシャン)っていう二人の女の子が、彼の希望の星だったみたい。この時の侯貴平は、まさに光そのものだったんだよ。生徒たちにとってのね。
忍び寄る闇と絶望
でも、そんな場所にだってクズはいる。黄毛(ホアンマオ)っていう地元のチンピラが、工場で働く女の子たちに嫌がらせを繰り返してた。翁美香と葛麗(ゴー・リー)も、そいつに目をつけられちまう。
ある日、黄毛は翁美香の前に現れる。俺は彼女の従兄だなんて嘘をついて、無理やり車に乗せて連れ去った。そのあと、何があったか。翁美香は農薬を飲んで自殺した。病院に運ばれたけど、助からなかった。
侯貴平は、他の生徒から真相を聞く。翁美香が遺した日記も見つけた。そこには黄毛への恐怖がびっしり書かれてた。彼は自分を責めた。翁美香が連れ去られる時の、助けを求めるような目を、彼は忘れることができなかった。
彼は日記を持って警察に駆け込んだ。黄毛を性的暴行で告発し、翁美香の遺体をちゃんと調べるよう訴えた。警察は一度、黄毛を捕まえた。これで正義が勝つと思ったよね。俺も思った。でも、現実は違った。黄毛はなぜかすぐに釈放されて、侯貴平の寮に殴り込みに来たんだ。侯貴平はボコボコにされる。一緒にいた恋人の李靜(リー・ジン)まで襲われそうになった。もう警察は頼りにならない。侯貴平はたった一人で、この闇と戦うことを決めたんだ。
2003年:若き検事の孤独な戦い
時間は少し飛んで、今度は江陽(ジアン・ヤン)のパート。
上からの圧力
江陽(ジアン・ヤン)は侯貴平の事件を再調査してた。でも、検察の上層部からストップがかかる。証拠が不十分だ。これ以上、この件には関わるな。完全に圧力がかかったわけ。
普通の人間なら、ここで諦めるかもしれない。でも江陽(ジアン・ヤン)は違った。彼は分かったフリをして、非公式に調査を続けることを決意する。この男の正義感、ハンパじゃない。
忍び寄る脅威
江陽は地道に証拠を探す。侯貴平の遺体が見つかった時の警察の出動記録を調べた。すると、不審な点が見つかる。ある二人の警官の名前が、複数の記録で出てくるんだ。これは何かある。
そうやって真実に近づこうとした矢先、事件が起きる。夜、江陽の寮の窓ガラスが叩き割られた。犯人を追いかけたけど、姿は見えない。直後、非通知で電話がかかってくる。この件から手を引け。さもないと命はないぞ。ついに来たよ、脅迫が。侯貴平がたどった道に、江陽も足を踏み入れちまった。
2010年:敏腕刑事の推理
そして現代。厳良(イェン・リャン)の捜査パートだ。
新たな物証の発見
厳良(イェン・リャン)は、侯貴平の元恋人、李靜(リー・ジン)に会いに行く。彼女から、侯貴平が亡くなる前に手紙を送ってきたこと、その手紙は江陽に渡したことを聞き出す。
厳良(イェン・リャン)たちは江陽の遺品を改めて調べ直す。すると、一枚のレシートが見つかった。金山写真館っていう店のもの。日付は2000年10月26日。侯貴平が独自調査をしていた時期と重なる。これは重要な手がかりだ。
燃えた写真館の謎
厳良はすぐにその写真館を調べさせる。でも、とっくに存在しなかった。数年前に火事で全焼したらしい。ただの火事じゃない。記録を調べると、もっとヤバい事実が判明する。
写真館の店主、李大北(リー・ダーベイ)は、火事が起きたまさにその日に死んでいた。2003年9月20日。彼はギャンブルで多額の借金を抱えて、ヤクザに脅されていた。
偶然か?そんなわけない。侯貴平が撮った写真。燃えた写真館。借金で死んだ店主。全部が一本の線で繋がってる。この事件の裏には、とんでもなくデカい組織が隠れている。厳良はそう確信したはずだ。
今回の感想
今回は本当に息が詰まる回だったな。特に侯貴平のパートは見ていて胸が苦しくなった。純粋な正義感を持って、恵まれない子供たちのために頑張っていた一人の青年が、どうしてあんな目に遭わないといけないのか。黄毛が釈放されて侯貴平を襲ったシーンは、理不尽すぎて言葉も出なかったよ。権力の前では、個人の正義なんて簡単に踏み潰されるっていう現実を突きつけられた感じ。
江陽もついに脅迫され始めて、侯貴平と同じ道を歩み始めてるのが怖い。彼の正義感が、彼自身を破滅に導くんじゃないかって、見ていてハラハラする。
そして厳良の捜査で、写真館の火事っていう新しい謎が出てきた。単なるチンピラの暴行事件じゃない。警察、ヤクザ、そしてカ恩グループっていう大企業。いろんな組織の影がちらついて、事件の根深さがどんどん増していく。このドラマ、本当に底が見えない。少しずつパズルのピースがハマっていく感覚がたまらないけど、そのたびに闇の深さにゾッとするよ。
つづく
