あらすじ:ついに掴んだ証言者
物語は、ジャン・ヤンとジュー・ウェイが車でいるところから始まる。この二人、なんだかんだで良いコンビになってきたよな。ジュー・ウェイが息子の話を楽しそうにする。いつか息子と一緒に犯人を捕まえるのが夢なんだってさ。こういう普通の会話が、この後の展開を思うと胸に刺さる。
たった一つの証言
二人が車を走らせていると、池の方から助けを求める声が聞こえてくる。駆けつけると、金髪の男、ホアンマオが誘拐されかけていた。ジュー・ウェイが空に向かって発砲。犯人たちはビビってホアンマオを車から放り出し、逃げていった。
命拾いしたホアンマオは、ついに重い口を開く。彼は昔、カーン・グループのために若い女の子を集める役だったと白状した。それをホウ・グイピンに突き止められた。性被害に遭った学生のリストと写真まで押さえられていたらしい。これが、ホウ・グイピンが殺された直接の原因だった。
やっと掴んだ核心的な証言だ。ジュー・ウェイはジャン・ヤンのテープレコーダーでホアンマオの声を録音する。すぐに警察署に連れて行き、正式な調書を取ろうとした。
仕組まれた罠とジュー・ウェイの覚悟
でも、相手は一枚も二枚も上手だった。ホアンマオ殺害に失敗したフー・イーランは、次の手を打ってくる。警察内部の協力者、リー・ジェングオを動かしたんだ。
リー・ジェングオは弁護士を連れて警察署に乗り込んできた。この取り調べは手続き違反だと主張し、すべてを中断させる。ジュー・ウェイは激怒してリー・ジェングオに掴みかかる。もうめちゃくちゃだよ。
リー・ジェングオは、その足で監察にジュー・ウェイを告発。完全にハメられた形だ。去り際に、リー・ジェングオは録音したテープレコーダーをこっそりジャン・ヤンに渡す。この証拠だけは守れってことなんだろうな。皮肉なもんだよ。
さらに追い打ちがかかる。ホアンマオは供述をひっくり返した。ジュー・ウェイに銃で脅されて、嘘の証言をさせられたと言い出したんだ。もう、どこまで腐ってるんだよ、この組織は。
ジュー・ウェイは全ての責任を一人で背負うことを決める。検事であるジャン・ヤンは、何もできずにただ見ているしかなかった。
ネタバレ:燃え尽きた最後の希望
ここからは、今回のエピソードの結末と、現代パートで明らかになる事実について話す。知りたくない君は、ここで読むのをやめてくれ。
イェン・リャンが追う謎
現代パート。イェン・リャンは、ジャン・ヤンの事件の奇妙な点に気づき始める。ジャン・ヤンの部屋にあった高齢者用の手すり。これはジャン・チャオの母親のために設置されたもののはずだ。でも、生産されたのは母親が亡くなった後だった。どういうことだ?
イェン・リャンは、ジャン・ヤンの死に方にも疑問を持つ。検死報告によると、彼は死の直前、リラックスした状態だったらしい。普通、殺されるなら抵抗するだろ。自殺だとしても、苦しんだ痕跡があるはずだ。まるで、誰かの計画に沿って、すべてを受け入れたかのような死に方だった。
写真館に眠る最後の証拠
過去パートに戻る。ジュー・ウェイは結局、職務停止処分を受け、警察学校で3年間の研修送りになった。事実上の左遷だ。ジャン・ヤンは恋人のウー・アイコーにも迷惑をかけたくないと、自ら別れを告げる。彼はどんどん孤立していく。
そんな彼の元に、リー・ジンが訪れる。彼女は兄ホウ・グイピンが残した手紙をジャン・ヤンに渡した。中には金山写真館のレシートが一枚。ホウ・グイピンが撮った証拠写真が、そこにある可能性が高い。
ジャン・ヤンは写真館の店主リー・ダーベイと接触する。案の定、写真はあった。だが、店主は5万元という大金を要求してきた。ジャン・ヤンは友人のチェン・ミンジャンに頭を下げて金を借り、取引の約束を取り付ける。
これが最後の希望だった。ジャン・ヤンは車を飛ばして写真館へ向かう。その時、フー・イーランもこの情報を掴んでいた。彼は部下に命じて写真館に火を放つ。
ジャン・ヤンが到着したとき、写真館は紅蓮の炎に包まれていた。店主のリー・ダーベイもろとも、すべての証拠が灰になっていく。絶望に打ちひしがれるジャン・ヤンの横を、一台の車が通り過ぎる。運転席には、フー・イーランが座っていた。二人の視線が、一瞬だけ交差する。あのシーンは、本当に鳥肌が立ったよ。
第8話の感想
今回は、これまでで一番心が折れる回だったかもしれないな。ジャン・ヤンたちがやっと掴んだ証言者を、敵はいとも簡単に無力化してしまう。しかも、正義を貫こうとしたジュー・ウェイが職を追われるなんて、理不尽すぎるだろ。見ていて本当に腹が立った。
ジャン・ヤンが恋人と別れ、友人に頭を下げ、たった一人で戦おうとする姿は痛々しい。彼が失ったものはあまりにも大きい。それでも彼は諦めない。その執念が、この物語の唯一の光だ。最後の希望だった写真館が燃え上がるシーンは、言葉を失ったよ。目の前で証拠が灰になり、犯人が悠々と走り去っていく。あの絶望感は、なかなか他のドラマじゃ味わえない。このどうしようもない無力感と、それでも消えない正義への渇望。それこそが、このドラマの真髄なんだろうな。
つづく
