今回の9話は、感情のアップダウンが激しすぎた。本当に見ていて心がえぐられるような回だったよ。希望が見えたと思ったら、次の瞬間にはどん底に叩き落される。そんな展開を、君と一緒に振り返っていこうか。
あらすじとネタバレ
3年ぶりの再会、そして新たな誓い
話は、朱偉(ジュー・ウェイ)が公安学校での研修を終えて帰ってくるところから始まる。3年ぶりだ。江陽(ジアン・ヤン)と陳明章(チェン・ミンジャン)が彼を出迎える。この3人が揃うと、やっぱり空気が違うよな。
さっそく3人で酒を酌み交わす。そこで陳明章(チェン・ミンジャン)が驚きの報告をする。法医の仕事を辞めて、株も全部売って、故郷の江潭で事業を始めるって言うんだ。江陽(ジアン・ヤン)もびっくりだよ。親友が遠くへ行ってしまう寂しさを感じる。でも、陳明章らしい決断なのかもしれない。
もう一つ、驚きの報告があった。江陽が結婚して、2歳になる息子までいるってこと。奥さんの名前は郭紅霞(グオ・ホンシア)。呉愛可(ウー・アイカー)とは違うタイプだけど、江陽のことをすごく理解して支えてくれる、いい奥さんなんだ。
酒が進んで、陳明章が酔いつぶれる。残った江陽と朱偉が、侯貴平(ホウ・グイピン)の事件について話し始める。その瞬間、ずっと張り詰めていた江陽の糸が切れた。彼は子供みたいに泣きじゃくるんだ。手がかりが全部途絶えた俺一人じゃどうしようもなかったって。ずっと一人で戦ってきたんだもんな。そりゃ辛いよ。でも、もう一人じゃない。朱偉が帰ってきた。最強の二人が、またここから始めるんだ。
やっと掴んだ糸、丁春妹(ディン・チュンメイ)事件の真相
場面は2007年の平康県。ここから一気に話が動く。
江陽が、新しく捕まえたチンピラから丁春妹(ディン・チュンメイ)の行方を聞き出したんだ。そのチンピラ、何偉(フー・ウェイ)っていうんだけど、減刑してほしくて重大な情報を吐いた。彼の仲間だった王海軍(ワン・ハイジュン)っていう男が、2003年に苗高郷で村の女の人を殺して山に捨てたって。その王海軍(ワン・ハイジュン)は、今じゃなんとカーン・グループの警備マネージャーだ。
殺された女性が丁春妹だと、江陽たちは確信する。江陽と朱偉はすぐに行動を開始。ついに苗高郷の裏山で丁春妹の遺体を発見する。そして、王海軍の身柄も確保した。
何年も止まっていた歯車が、ようやく動き出したんだ。江陽と朱偉は、本当に嬉しそうだった。涙ぐむくらいに。俺もやった!って声が出たよ。この瞬間までは。
目の前で消された証拠、そして絶望
そこに、あの李建国(リー・ジェングオ)が現れる。彼は強引に王海軍を連れ去ろうとする。朱偉に別の事件を担当しろと命令までして。完全に捜査妨害だ。江陽は怒りを必死に抑えて、朱偉をなだめる。証拠は揃ってる。検察として俺が動くから、手出しはさせないって。
でも、敵はそんなに甘くなかった。
次の日の朝、朱偉が真っ青な顔で検察院に飛び込んでくる。王海軍が死んだ。取調室で。低血糖ショックによる突然死だって。そんなわけないだろ。
江陽は遺体安置所で陳明章と一緒に遺体を調べる。すると、首に小さな注射の痕が見つかった。インスリンの過剰投与による殺害。間違いない。李建国(リー・ジェングオ)が裏で手を回したんだ。彼は娘の目の治療費のために、胡一浪(フー・イーラン)の言いなりになっていた。監視カメラも止めていた。最低だよ。
さらに追い打ちをかけるように、江陽の息子が何者かに連れ去られる。必死で探す江陽たちの前に、胡一浪(フー・イーラン)が息子を連れて現れた。挑発だ。江陽は我を忘れて胡一浪に殴りかかる。
その騒ぎの隙に、最悪の事態が起きていた。江陽が病院に駆けつけると、王海軍の遺体がない。家族が金で買収されて、すでに火葬してしまったんだ。
唯一の物証が、灰になった。江陽の顔から、完全に光が消えた。あの絶望は、見ていて本当に胸が痛かった。
現在:巨大な闇と厳良(イェン・リャン)の葛藤
一方で、現在の時間軸。厳良(イェン・リャン)たち特捜班も動いている。
朱偉の行方を追っているけど、あと一歩のところですれ違って取り逃がしてしまう。そんな中、5通目の匿名の手紙が届く。不鮮明な男の背中の写真。厳良は、科学捜査でこの写真を解析させようとする。
カーン・グループの闇も、どんどん暴かれていく。銀行監督局の調査で、ペーパーカンパニーを使った不正融資が発覚。何年も赤字なのに、なぜか銀行から金を引き出せる。そのからくりが見えてきた。
この事件が、江潭市の財界全体を巻き込む巨大な疑獄事件だと、警察上層部も気づき始める。幸い、上司の高副庁長は徹底的にやれと特捜班を後押ししてくれる。これは唯一の救いだ。
厳良は、張超(ジャン・チャオ)が地下鉄で使ったおもちゃのリモコンを握りしめて考えていた。この事件を単なる爆破未遂事件として終わらせるべきか。それとも、この事件を糸口に、あの10年前の巨大な闇を追うべきか。彼の葛藤が伝わってくる。
第9話の感想
いや、もう言葉にならない。希望の光が見えた瞬間に、それを根こそぎ奪い去っていく。このドラマの容赦のなさを改めて思い知らされた回だった。江陽が一つ手がかりを掴むたびに、敵は彼のすべてを奪おうとする。仲間、キャリア、そして今回は家族と証拠そのものだ。相手はただの悪党じゃない。金と権力で固められた、巨大なシステムそのものなんだ。江陽が流した涙、そして最後の絶望しきった表情が、脳裏に焼き付いて離れない。見ているこっちの心まで折れそうになる。でも、だからこそ、この物語の結末を絶対に見届けなきゃいけないって強く思ったよ。
つづく
