今回はちょっと焦りすぎた?

いやー、今回の蔵海(ザンハイ)は見ててちょっとハラハラしたよ。師兄との再会は良かったんだけど、復讐を急ぐあまり、らしくないミスをしちゃった感じだね。でも、そのおかげで物語がとんでもない方向に動き出した。君も、この展開には驚くんじゃないかな。

蔵海(ザンハイ)伝 第10話 ネタバレ

師兄との再会と父の隠し場所

蔵海が師兄の観風(グアンフォン)と再会する。感動の再会もそこそこに、二人はすぐ本題に入る。あの脅迫状の送り主は、父・蒯铎(クァイ・ドゥオ)が冬夏から持ち帰った宝を狙っているに違いない。観風(グアンフォン)は、師匠が西南の方角から帰ってきたことを思い出す。その言葉を聞いて、蔵海はピンと来た。父が宝を隠したのは、劉咸(リウ・シエン)という人物の墓の中だと。

蔵海、観風、それと観風の弟子の拾雷(シーレイ)の三人で、夜のうちにその墓へ向かう。蔵海には見覚えがあった。子供の頃、父に連れられてこの墓の盗掘穴に入ったことがある。父は盗掘者を心配して、その穴を塞いでしまったらしい。落ち葉に隠された盗掘穴を蔵海が見つけ出し、三人は墓の内部へと進んでいく。

墓に隠された父のメッセージ

墓の中は、すでに盗掘された後だった。副葬品は空っぽ。盗掘者たちの死体が転がっている。罠にかかったのか、仲間割れでもしたのか。価値のあるものは何も見つからない。諦めて帰ろうとしたその時、蔵海は棺に彫られた模様の一つが逆向きになっていることに気づく。

その石をそっと押してみる。すると、壁の一部が崩れ落ち、巨大な石碑が現れた。そこには、民を思う清廉な役人・単伊子(シャン・イーズ)の物語が刻まれていた。彼は、この墓の主である劉咸(リウ・シエン)の師匠だった。蔵海は、落ちていた一本の刻刀を拾い上げる。それは、父・蒯铎(クァイ・ドゥオ)が使っていたものだった。観風も、師匠の道具だとすぐに分かった。ただ、石碑の物語は最後の一文字が欠けている。

蔵海は散らばった文字の中から衡という一字を見つけ出し、空いている場所にはめ込んだ。すると、地面の仕掛けが作動。隠されていた石の箱が現れた。箱の中に入っていたのは、父が作った青銅の匣。これは宝なんかじゃない。人を殺傷できる、とんでもなく危険な凶器だった。父はこれが悪用されるのを恐れて、ここに隠したんだ。蔵海は、父が冬夏から持ち帰った本当の宝はここにはないと確信する。

失敗した暗殺計画

蔵海は青銅の匣を手に、一人で平津侯府へ戻る。観風は復讐を手伝うと言ってくれたけど、蔵海は彼らを巻き込みたくなかった。

侯府では、ちょうど祭祀の準備が進められていた。蔵海はこれを利用する。手に入れた青銅の匣に仕掛けを施し、祭祀で使う香炉に忍ばせた。父の仇、莊蘆隱(ジュアン・ルーイン)を暗殺する計画だ。

祭祀が始まり、莊蘆隱(ジュアン・ルーイン)が一族を率いて祠堂に現れる。蔵海は、まだ来ていない息子の荘之行(ジュアン・ジーシン)を待つべきだと時間を稼ぐ。その態度に、莊蘆隱はすぐに疑いの目を向けた。息子の荘善(ジュアン・シャン)が、蔵海が用意した特別な香を自分が事前にすり替えたと報告する。蔵海はあなたの武功を称えるための特別な香ですと必死に言い訳をする。莊蘆隱は信じない。荘善(ジュアン・シャン)に香炉を徹底的に調べさせた。蔵海の額に冷や汗が流れる。でも、荘善は何も見つけられなかった。

仮面の協力者と新たな敵

蔵海は混乱する。仕掛けたはずの箱が消えていたからだ。下女から香炉の灰が運び出されたと聞き、慌てて後を追う。そこに、あの仮面の人物が現れた。彼の手には、蔵海が仕掛けたはずの青銅の匣があった。

仮面の男は蔵海を叱る。行動が軽率すぎると。莊蘆隱が祭祀の準備をさせたのは、蔵海を試すための罠だった。すべてお見通しだったわけだ。

蔵海はすぐに莊蘆隱のもとへ向かい、頭を下げる。何者かに脅され、あなたを毒殺するよう命じられましたと嘘をついて、その場を切り抜ける。莊蘆隱は蔵海を許し、自分には敵が多いから気にするなとまで言った。あの男、本当に底が知れない。

その後、仮面の男が衝撃の事実を告げる。蔵海の仇は三人いる。莊蘆隱。宮廷の大宦官である曹静賢(ツァオ・ジンシエン)。そして、もう一人。まだ正体不明の、もっと深く隠れている誰か。三人は全員、父・蒯铎が持ち帰った宝を狙っている。話のスケールが一気に大きくなった。蔵海は、今すぐの復讐を諦め、耐え忍ぶことを選ぶ。父が残した危険な青銅の匣を、自室の扁額の裏に静かに隠した。

蔵海伝 第10話 感想

いやー、今回は蔵海の焦りが完全に裏目に出た回だったね。父の仇を討ちたい一心で、らしくないミスを連発しちゃった。でも、その失敗があったからこそ、物語は一気に深みを増した。敵が莊蘆隱一人じゃなかったっていう展開は、正直ゾクッとしたよ。大宦官の曹静賢(ツァオ・ジンシエン)、そしてまだ顔も見えないもう一人。相手はとんでもなく巨大な組織なのかもしれない。

莊蘆隱の老獪さも際立ってた。蔵海の殺意を完全に見抜いた上で、泳がせて試すなんて、本当に食えない男だ。あの余裕の裏には、どんな秘密が隠されてるんだろうね。

そして、やっぱり気になるのが仮面の協力者。彼は一体何者なんだろう。蔵海を助け、導き、時には叱る。彼の目的も、蔵海と同じ復讐なんだろうか。謎が謎を呼ぶけど、おかげで蔵海は一人じゃないってことが分かった。今は耐えることを選んだ蔵海が、この巨大な敵たちにどう立ち向かっていくのか。本当に目が離せないよ。

つづく