あらすじ
まず、権力者の一人、曹静賢(ツァオ・ジンシエン)をめちゃくちゃ欲しがってるんだよ。自分の部下に引き入れたいわけ。でも、今の蔵海(ザンハイ)の上司である莊蘆隱(ジュアン・ルーイン)は渡さん!って突っぱねる。そりゃそうだ、こんな有能なやつ手放すわけない。
で、キレた曹静賢(ツァオ・ジンシエン)がどうしたか。義理の息子の陸燼にあいつの身元、洗ってこいって命令するんだ。でも、蔵海の経歴は、星斗大師(セイトタイシ)っていう協力者が完璧に偽造済み。だから陸燼がいくら調べても、何も出てこない。
ここで陸燼がアホなことをする。手ぶらで帰ったら怒られると思って、なんか怪しいです!って嘘の報告を曹静賢に送ろうとしやがった。ところが、その手紙を運ぶ伝書鳩が途中で謎の連中に襲われて、護衛は全滅。陸燼だけが命からがら逃げ延びる。もうこの時点で詰んでるよな。
ネタバレ
策士、蔵海の次なる一手
ここからが蔵海の本領発揮。彼はこの状況を利用して、一石二鳥の計画を立てる。協力者の香暗荼(シアン・アン・トゥー)に陸燼の始末を頼むんだ。
計画はこうだ。蔵海が陸燼に、香暗荼(シアン・アン・トゥー)が莊蘆隱(ジュアン・ルーイン)にそれぞれ変装。二人が夜通し密談してるように見せかける。これを見た曹静賢は陸燼が莊蘆隱に寝返った!って完全に誤解するわけ。頭に血が上った曹静賢は、莊蘆隱の屋敷に乗り込んでくる。
その間に、蔵海は偽の遺書を用意。内容は莊蘆隱に潜入しようとしたら、口封じで殺されたって感じ。そして、本物の陸燼の死体を川にポイ。曹静賢が遺書を見つけて、完全に信じ込む。彼女は陸燼は蔵海の秘密を掴んだから、莊蘆隱に消されたんだと確信。これで、曹静賢と莊蘆隱の対立はもう決定的なものになった。
この騒動の後、蔵海は莊蘆隱のところへ行く。曹静賢に狙われてて怖いんで、守ってくださいよって泣きつくんだ。ついでになんか役職も欲しいっすねっておねだり。莊蘆隱はまんまと蔵海を信じて、官職を与えることを約束する。蔵海の本当の狙いは、天文や暦を司る欽天監のポスト。そこに入り込んで、二人の権力者が探している宝の情報を手に入れるつもりなんだ。どこまで計算高いんだよ、あいつは。
香暗荼との一夜と、言えない本心
そんな策略家の蔵海だけど、ちょっと人間らしい一面も見せる。計画に協力してくれた香暗荼に、手作りのかんざしをプレゼントするんだ。いい雰囲気だろ?
香暗荼は、中元節の夜に一緒に過ごそうと蔵海を誘う。二人は船に乗って、灯籠流しをする。香暗荼は身寄りのない人たちのために、もっとたくさんの施設を建てたいっていう自分の夢を語る。蔵海も彼女のことを見直したみたいだ。
そして香暗荼、ここで蔵海に告白する。でも、蔵海はうまく話をそらす。復讐っていう重い目的があるから、誰かの気持ちに応えられないんだよな。灯籠に亡くなった家族の名前を書くよう言われても、書けない。まだ仇を討ってないから。このシーンは、見ていてちょっと切なくなった。
天象を巡る対立、そして命懸けの賭け
で、話は一気にきな臭くなる。欽天監の役人、褚懐明(チョカイメイ)が天象によると、干ばつが続く中州に恵みの雨が降る!って予測して、朝廷にお祝いムードが広がる。
でも、蔵海はまったく逆の天象を読んでいた。いや、雨どころか大洪水が来るって。彼は莊蘆隱に、すぐに堤防を直し、民を避難させるべきだと進言する。だけど莊蘆隱は、皇帝のご機嫌を損ねたくないし、面倒事はごめんだって言って、この話を握りつぶす。
ここからが蔵海の真骨頂。彼はわざと街に出て、民衆の前で演説をぶつんだ。中州には大洪水が来る!褚懐明(チョカイメイ)の予測は間違いだ!って。以前、皇陵の修復で実績を上げた蔵海の言葉だから、民衆は信じ始める。
当然、褚懐明はブチギレて莊蘆隱に泣きつく。莊蘆隱も蔵海を呼びつけて叱るけど、蔵海は平然と言い返す。すべてはあなた様のためです。もし褚懐明が間違っていたら、あなたの責任問題になりますよと。さらに洪水だけじゃない。大将軍も一人死ぬとまで断言する。
そして、自分の命を賭けるんだ。もし俺の予測が外れたら、殺してくれて構わないって。これを受けて、莊蘆隱は蔵海を監禁。予測が当たるか外れるか。蔵海の命運は、完全に天に委ねられた。
感想
今回の蔵海、マジで策士って言葉じゃ足りないくらいだったな。曹静賢と莊蘆隱っていう二人の権力者を同時に騙して、自分の復讐のための駒として動かす手腕は、見ていて爽快感すらあった。敵の動きを読んで、それを逆手に取って、さらに大きな罠を仕掛ける。その思考の深さと冷徹さには舌を巻くよ。
でも、そんな彼が香暗荼といる時にだけ見せる、ふとした弱さや人間味がまたいいんだよな。復讐という目的のために心を鬼にしているけど、完全に感情を捨てたわけじゃない。このアンバランスさが、キャラクターに深みを与えてる。
そして、ついに天象予測っていう新しいカードを切ってきた。これでただの建築家じゃない、国の政治や運命そのものを動かせる存在だってことを示したわけだ。自ら監禁されるっていう崖っぷちの状況を作り出して、どうやってこのゲームをひっくり返すのか。スケールがどんどんデカくなってきて、目が離せない。
つづく
